電気自動車(BEV/PHV/FCV)販売月報 2023年12月
12月の電気自動車販売台数は前年同月比21.9%増の142.7万台(主要11ヵ国+北欧3ヵ国)
2024/01/23
- 電気自動車(BEV/PHV/FCV)のシェア
- 各国の電気自動車シェアと推移
- 主要メーカーの電気自動車販売台数推移とパワートレイン別販売構成比
- (参考)主要11ヵ国の乗用車販売動向(全パワートレインを含む)
電気自動車(BEV/PHV/FCV)のシェア
本レポートは、世界自動車販売台数(注1)の約80%をカバーする主要11カ国に北欧3カ国(注2)を加えた計14カ国の新車販売台数(マークラインズ集計データ、商用車を除く、推計値を含む。)を対象にグローバル市場における電気自動車(BEV/PHV/FCV)の動向を分析する。
主要11カ国:中国、米国、日本、インド、ドイツ、フランス、ブラジル、英国、韓国、カナダ、イタリア
北欧3カ国:ノルウェー、スウェーデン、フィンランド
電気自動車の世界販売に占めるこれら14カ国の割合は約90%。
(注1)2024年1月22日集計
過去の台数データの一部に修正が入りました。
中国の販売台数(出荷台数)は輸出台数を除く集計値となります。
シェアの数字は、千台単位の台数を基に集計しております。
(注2)北欧諸国の電動化率が高い理由
1. 国民の元々の環境意識が高い
2. 水力、風力等、再生可能エネルギーによる電力比率が高い(潤沢な再生可能エネルギーを電気自動車に使うという意識)
3. 補助金、税制面でのインセンティブ、充電インフラ整備などの手厚い政策
4. 電気自動車のモデルラインナップが多い
主要11カ国とノルウェー、スウェーデン、フィンランドの北欧3カ国(計14カ国)における12月の電気自動車販売台数は、142.7万台となった。前年同月比は21.9%の増加、前月比でも14.7%増で過去最高を記録した。12月単月でのシェアは24.7%で、前月と比較して2.0ポイント増となった。前月に引き続き、シェアの最高値を更新した。2023年の年間販売台数は、前年比28.3%増の1,196.2万台となった。電気自動車販売シェアは前年比3.1ポイント増の19.5%だった。伸び率こそ前年の62.7%増には及ばないが、台数、シェア共に好調な伸びを見せている。
HVの12月の販売台数は前年同月比27.3%増の35.9万台。シェアは前月から0.8ポイント減の6.2%となった。年間販売台数は421.0万台、前年比は29.6%増だった。シェアは前年の5.8%から6.9%と1.1ポイント増加している。
12月はドイツで環境ボーナスの打ち切りが決定した。環境ボーナスの財源であった気候変動基金(KTF)はコロナ対策で未利用だった予算を転用して運営されていたが、独憲法裁判所によって、この補正予算がドイツの基本法に違反すると判断された。これに伴い、環境ボーナスも終了した。
一方で、英国ではEV急速充電器に7,000万ポンドの補助金、ドイツでも急速充電ネットワークの構築に向けた発表が行われるなど各国で充電インフラ整備の動きが加速している。電気自動車の普及欠かせないインフラの整備に向けた動きが今後着実に進められていくのか注視したい。
主要11カ国と北欧3カ国の電気自動車及びHVシェア
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