Mercedes-Benz:All-electric(全車EV化)戦略を修正
Top-Endセグメントを拡大、自動運転の開発・導入を強化
2024/12/05
- 要約
- All-electric戦略を修正
- Luxury戦略:Top-Endセグメントを拡大
- バッテリー工場の新設
- 自動運転の導入・強化
- 業績と今後の見通し
- GlobalData販売予測:Mercedes-Benz Groupの2027年販売は258万台
要約
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2024年第4四半期に発売された“Electric G-Class” (出典:「G 580 with EQ Technology」プレスリリース) |
Mercedes-Benz Groupは2021年7月に、「2020年代の終わりまでに、(状況が可能な市場では)Mercedes-Benz Groupが販売する新車全てをEVとする」と発表したが、2024年2月にその計画を修正した。EV化のペースは顧客と市場の条件が設定するとして戦術的に柔軟に対応し、2030年代に入っても内燃機関車のニーズにも対応していく。
ただし戦略的には一貫して「All-electric(全車EV化)」を目指し、現在進めている計画は、“All-electric”の前提条件を整備するものだという。LuxuryなEVを投入して利益ある成長を図ることを戦略の基本とし、その一環として2025年に超高級ブランド“Mythos”シリーズの第一弾となるMercedes-AMG PureSpeedを投入する。
バッテリー供給体制の強化も進め、シリコン負極電池と全固体電池でエネルギー密度を向上させる計画も発表した。
またデジタル体験で市場をリードする構想で、なかでも自動運転・運転支援システムを強化、新たに次世代レベル2自動運転を導入、レベル3自動運転をレベルアップし、2024年8月から北京で「個人オーナー車向けレベル4自動運転」のテスト走行を実施する。
Mercedes-Benz Groupの業績は、2023年は堅調であったが、2024年1-6月期は販売台数、売上高、EBIT、純利益の全てが前年同期を下回った。さらに7-9月期は、EBITと純利益が半減した。9月には2024年通期の業績見通しを下方修正し、Mercedes-Benz Cars部門の営業利益率を10~11%から7.5~8.5%に引き下げている。
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