電動二輪車のカテゴライズ
自動二輪車と電動二輪車の定義
2023/08/07
- 要約
- 自動二輪車の定義
- 自動二輪車のタイプ
- エンジン車と電動車の出力比較
- 各国の電動車のカテゴリー定義
- 各地域の二輪車販売台数とカテゴリー構成
要約
昨今の地球温暖化抑止のためのCO2排出量削減に向けた世界的な取り組みにおいて、二輪車においても厳しいエミッション規制や電動化のうねりが押し寄せている。特に電動化においては中国が先行し、インドも多くの新興企業が台頭している中で、従来の大手二輪車メーカーも後を追うような形で電動車モデルを発表し始めている。
しかし、このような状況において二輪車の生産台数推移を語る上で気を付けなければならないことがある。それは電動二輪車をひとくくりの二輪車としてカテゴライズしてしまうと従来の自動二輪車の技術領域やコンポーネントの市場規模を見誤ってしまう可能性があると思うからだ。本レポートでは、それら統計データを正しく解釈するために電動二輪車のカテゴリー定義を整理する。
エンジン自動二輪車は、その使用用途によって様々なタイプや排気量が存在し、各地域のニーズに合わせて進化し続け、現在全世界で約6,000万台/年が生産されている。一方、電動二輪車は中国を中心に既に4,000万台も生産されているが、そのほとんどは電動自転車(EB)と呼ばれるもので、決して現行のエンジン車に置き換わるものではない。
エンジン二輪車が電動二輪車に切り替わるには、四輪車と同様に、高価なバッテリーコストや航続距離、充電時間といった問題をクリアしなければならない。二輪車特有の取組みの模索も始まっているが、自動二輪車の特性に見合った代替電動車の開発が望まれる。
インドAuto Expo 2023では様々なタイプの電動二輪車が出展された(出所:マークラインズ撮影) |
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