中国政府系大手メーカーの新エネルギー車

北京モーターショー2020より北汽、上汽、一汽、東風、広汽の展示

2020/10/23

要約

ENPULSE
広州汽車グループのコンセプトモデル ENPULSE(影動)

 本レポートでは、2020年の北京モーターショーで展示された政府系大手メーカーにおける主な新エネルギー車(New Energy Vehicle)を取り上げる。今回の北京ショーは、2020年度における初の大型モーターショーということもあり、中国メーカーは世界に向けてNEVのコンセプトモデルや新型モデルを積極的にアピールしていた。
 

 北京汽車グループは、北京汽車と北汽新能源汽車のNEVモデルを中心とした「BEIJING」ブランドから初のPHVモデルが披露された。また、Magnaとの合弁会社によるEV「ARCFOX αT」を初公開した。
 上海汽車グループは、EV、PHV、FCVと多彩なNEVモデルを披露し、グローバル市場で展開しているMGやMaxusのモデルをアピールしていた。
 老舗ブランドの「紅旗」が好調な第一汽車は、紅旗モデルの電動SUVを展示するとともに、顧客ニーズに対応すべく紅旗モデルのカスタマイズセンターを開設すると発表。Bestune(奔騰)ブランドからは紅旗ブランドと共通のプラットフォームが採用された「E01」が正式に発売となった。
 東風汽車グループは、2020年7月に発表された電動車ブランド「VOYAH(嵐図)」の第二弾「i-Free」を初公開。また、レンジエクステンダーを採用した商用MPVが東風風行ブランドより披露された。
 広州汽車グループは、3年間でデジタル化を加速させる「GDAプロジェクト」を発表。製品展示では広汽新能源汽車の「Aion」シリーズ、技術面に関しては「MEGA WAVE POWER」と称したエンジン及びトランスミッション新製品や「4in1」の統合型電動ドライブユニットにフォーカスしていた。


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