マツダ:新世代商品のCX-30、MX-30を投入、SKYACTIV-Xエンジンも導入
中期経営方針を維持するが、180万台・4.5兆円達成時期を2025年度に1年延長
2020/08/28
- 要約
- 新世代商品のCX-30、MX-30を投入、SKYACTIV-Xエンジンも導入
- Mazda3とCX-30の SKYACTIV-Xエンジン搭載車を発売
- 新世代商品の第3弾MX-30:独自開発のEVを2020年度内に国内導入
- 商用車の自社開発・生産を終了し、OEM調達に切り替え
- 2020年第1四半期(4~6月期)決算:販売台数3割減、営業赤字453億円
- 中期経営計画:質的成長とブランド価値向上を目指す
- 米国市場:アラバマ新工場で2021年度末からSUVの生産を開始
- LMC Automotive販売予測:マツダの2023年ライトビークル販売台数は165万台
要約
トヨタと共同で建設中のアラバマ新工場 (出典:トヨタ・マツダ共同プレスリリース) |
本レポートは、マツダのここ1年間を中心とした動向を報告する。
マツダは、2019年から新世代主品群(第1弾のMazda3、第2弾となるコンパクトクロスオーバーSUVのCX-30)を投入し、両モデルのSKYACTIV-Xエンジン搭載車も発売した。2020年度内に第3弾となるマツダ初のEV MX-30のリース販売を開始する。
2019年11月に、2019~2024年度の6年間の中期経営計画を作成。初代CX-5を投入した2012年度から7年間の現行商品世代を振り返り、マツダブランド価値の向上と価格カバレッジの拡大をさらに推進する。期間中に後輪駆動・直6エンジンを搭載するLargeアーキテクチャー車も投入し、最終年度の2024年度に販売台数は約180万台、売上高約4.5兆円、営業利益率5%を目指すと発表した。
しかし、コロナ禍の影響により、2020年度第1四半期(4~6月期)の売上高は3,767億円(前年同期比55.6%減)、営業赤字453億円。マツダは、2020年度下期には販売が前年比プラスに転じ、利益水準も回復して黒字化し、来期の反転に繋げるとしている。しかし上期の減速が響き、2020年度通期業績は、売上高2兆8,500億円(16.9%減)、営業赤字400億円、当期純損失900億円と見込む。
中期経営計画については、基本方針を維持しながら、需要の不透明さを前提に細部を修正する。需要回復や販売に合わせた段階的な新商品/派生車の導入、設備投資を行うとしている。数値計画については、上記の数値目標の達成時期を2025年度に1年延長するが、売上高・利益目標は変更しない。中期経営計画見直しの詳細は、今秋以降に公表する。
マツダの国別最大市場である米国では、2019年末に発売したCX-30が貢献し、2020年1~6月期の販売は12.9万台(7.0%減)で、米国Light Vehicle市場全体が23.5%減少したなかで健闘している。6月、7月と連続で前年同月実績を超えた。2021年末からトヨタと共同で建設中のアラバマ新工場で、それぞれのSUVを年15万台ずつ生産する計画。
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