インド(中):スズキは25万台の新工場建設、上級車販売チャネルを開設

GMとFordはそれぞれ10億ドルを投資、ホンダは6万台生産能力を増強

2016/01/12

要 約

 本レポート「インド(中)」では、インド市場に参入している、Maruti Suzukiを含む主要海外自動車メーカーの動向を報告する。現地資本のTata MotorsとMahindra & Mahindraについては、別途レポートする予定。

 インドは、将来中国、米国に次ぐ自動車市場に成長すると見られており、各社は、インドを最重要市場の一つと位置付け、生産能力増強と、Maruti Suzukiが上級車販売チャネルNEXAをオープンするなど新たな試みに取り組んでいる。

生産能力の増強

 スズキは、グジャラート(Gujarat)州に年産25万台の新工場を建設し、2017年中に生産を開始する。GMとFordは、それぞれ10億ドルを投資して生産体制を整備。GMは老朽化したHalol工場を閉鎖しTalegaon工場を増強、Fordはインドでの生産能力を20万台から2015年3月に44万台に増強した。ホンダは、2016年中に年産能力を6万台増強する。各社は、インドを輸出拠点としても強化する方針。

各社が新たな試みに取り組む

 Maruti Suzukiは、プレミアムなモデルと購入体験を提供する新販売チャネル・ネクサ(NEXA)を開設し、S-CROSSとBalenoを発売した。また、ハイブリッド2車種を投入した。2016年から小型商用車分野に進出する計画とも報道されている。

 Renault-日産は、価格25.7万ルピー(約46万円)からの低価格車Renault Kwidを投入した。

 GMは、インドに5年間で10の新型車を投入する。GMの計画は、インド、中国、ブラジル、メキシコなど新興国市場に50億ドルを投資して、世界で年200万台を販売する新シリーズを開発する世界戦略の一環としている。


(注)現地価格の円換算値は、1ルピー=1.8円で計算した。


関連レポート: インド(上):自動車産業を10年間で4倍に拡大する構想(2015年12月)

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