日産の北米事業:2017年をめどに北米新工場建設を検討

2015年に米国販売車の85%を北米で生産、米国生産車の輸出拡大も計画

2013/07/12

要 約

 日産は、2016年度までに米国販売シェア10%達成を目指している。

 2012年に、量販モデルであるAltima、Sentra、Pathfinderを更新した。しかし新型車の立ち上げが短期間に集中したため調達網のトラブルを起こし、米国販売は前年比9.5%拡大したものの全体需要の伸びに追いつかず、シェアは前年の8.2%から7.9%に下降した。2013年1~6月は8.0%に回復している。

 日産は、2015年に米国販売車の85%を北米生産車とする計画。2013年半ば時点で2012年秋までの超円高は修正されてきているが、日本からの生産移管を予定通り進めている。具体的には、新規モデルInfiniti QX60(旧JX)を2012年初めにSmyrna工場で生産開始、EV Leafを2013年初めからSmyrna工場で生産開始した。また、RogueとMuranoの生産を九州工場から移管し、それぞれSmyrna工場およびCanton工場で生産する計画。

 日産はさらに、米国からの輸出を増やす計画。現在の米国2工場、メキシコ2工場に加え、2013年末にはメキシコ第3工場が稼働開始するが、なお生産能力が不足すると見て、2017年の生産開始をめどに北米新工場の建設を検討している。

 日産はEVの普及を加速するとともに、ハイブリッド車を積極投入する計画。

 日産は、2013年初めからSmyrna工場で生産開始した2013 Nissan Leafに、価格28,800ドルのSグレードを設定した。連邦政府の補助金7,500ドル、州の補助金2,500ドル(地域により異なる)を適用すると18,800ドルとなり、同クラスの通常エンジン車と同等の価格を実現したとしている。Leafの1~6月米国販売台数は9,389台と前年同期比3倍増した。

 ハイブリッド車については、日産は2012年12月に、2016年度末までに新たに15車種に設定すると発表した。特定車種に設定するというよりも、ラインアップ全体に幅広く設定する方針。2013年夏に、Nissan Pathfinder/Infiniti QX60に、前輪駆動用「1モータ、2クラッチ」方式のハイブリッドシステムを設定する。プラグインハイブリッドも設定する計画。


関連レポート:日産の国内事業:生産を九州に集中し、日韓中を結ぶ部品相互供給網を構築 (2013年6月掲載)
                   :北米市場:拡大基調で投資が活性化(2013年7月掲載)

Resonanceコンセプト
前輪駆動車用ハイブリッドシステムを搭載するResonance
コンセプト(デザインは、次期型Muranoを示唆するとしている)
(2013年1月開催のDetroitオートショーから)
Versa Noteハッチバック
メキシコAguascalientes工場で生産し、2013年6月に
米国発売したVersa Noteハッチバック
(2013年1月開催のDetroitオートショーから)