ホンダ(2):海外事業における生産・開発・調達の現地化を推進
2012年米国で143万台(25%増)、中国で75万台(21%増)販売を計画
2012/01/30
- 要 約
- 世界6極で新車開発:現地ニーズに対応
- 北米モデル計画:2011年末から新型車を積極投入
- 北米での現地生産を拡大、日本からの輸出は減少
- 米国市場:2012年は在庫、生産が回復し、25%増の143万台販売を計画
- ブラジル:現地部品採用拡大などに、約436億円投資するとの報道
- 欧州:新型Civicと新型CR-Vで欧州事業の拡大を目指す
- 中国市場:2012年に75万台販売を計画、現地の開発・調達機能を強化
- アジア:タイとインドでBRIO(ブリオ)の生産を開始
要 約
本レポート「ホンダ(2)」では、ホンダの(i)海外市場での生産・開発・調達現地化の動きと、(ii)最大市場である北米を中心に、海外主要地域の商品計画、2012年販売計画の概要をレポートする。
(先に2012年1月13日付レポート「ホンダ(1)」では、ホンダの(i)日本国内販売強化計画と、(ii)商品計画の方向、パワートレイン計画、を報告した。)
ホンダは、海外事業について、完成車生産の現地化に加え、開発・調達の現地化を進める。今後拡大していく新興国市場では、シンプルな設計、現地基準やニーズに基づく仕様、現地調達率の向上に努め、コスト競争力のある商品を提供していく計画。
このために、2014年に発売する次期型Fitから、世界6極(日本、北米、中国、アジア・大洋州、南米、欧州)で、同時並行で開発を進める計画。基本設計は共通だが、細部仕様や調達は、それぞれの地域のニーズや状況を反映させる。
Acuraブランドについては、最大市場である北米を開発・生産の拠点とすると発表した。
中国でも、中国の顧客ニーズに合った商品を、現地の従業員が開発する体制を強化する。また2011年にタイとインドで発売した新興国向けエントリーカーBRIO(ブリオ)は、タイとインドで異なった図面を使用し、両国のニーズに対応したとしている。
ホンダは、2011年3月の東日本大震災と10月からのタイ洪水の影響が特に大きく、在庫不足が続き、2011年米国販売は2010年の123.0万台から114.7万台に減少、中国の販売は64.7万台から61.8万台に減少した。2012年には生産・在庫も正常に戻り、積極的に新型車を投入して、米国で143万台(25%増)、中国で75万台(21%増)の販売を計画している。
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