Hyundai Ioniq 5 分解調査:電動パワートレイン
駆動モーター、インバーター、バッテリーの概要 ~ Munro社の分解調査データより ~
2023/09/21
- 要約
- Hyundai Ioniq 5 の概要
- パワートレイン(フロントEDM、リアEDM)
- モーター
- 減速機
- インバーター
- ICCU(統合充電制御ユニット)
- バッテリー
要約
Hyundai Ioniq 5(出所:Hyundai社のホームページより) |
Hyundai(現代自動車)が2022年に発売した電気自動車「Ioniq 5」について、Munro & Associates, Inc.では2023年に分解調査を行い、マークラインズ株式会社ではその詳細情報を販売している。
本稿ではMunro社の分解調査(2023 Hyundai Ioniq 5 Zone 4: Powertrain, Battery Pack, and HV Benchmarking and Cost Analysis)で明らかになったHyundai Ioniq 5に搭載されている電動パワートレインの技術を紹介する。
Hyundai Ioniq 5はクロスオーバーSUVタイプのBEVでRWD(2WD)とAWD(4WD)が用意され、バッテリー容量は58kWhと72.6kWhのバージョンがあり、Munro社では米国で販売されているAWDの72.6kWhバージョンを分解調査している。
駆動用モーターは内部油冷式、SC巻線のIPMSM(埋込磁石内蔵型同期モーター)で、分解品(AWD)はフロント側が最高出力70kW/最大トルク255Nm、リア側が最高出力155kW/最大トルク350Nmとなっている。
インバーターのパワーデバイスはフロントとリアで異なり、フロントインバーターはIGBTパワーモジュールを使用し、リアインバーターはSiC(シリコンカーバイド)MOSFETパワーモジュールを使用している。
減速機はBEV用のe-Axleでは標準的な3軸2段減速機を採用している。
バッテリーはリチウムイオンバッテリーで、58kWhの基本モデルでは24個のモジュールで電圧が522.7V、77kWhのモデルでは32個のモジュールで電圧が697Vとなっていて、最大800V/350kWの急速充電と400Vの急速充電が可能となっている。
マークラインズは、デトロイトに本拠地を置く車両ベンチマークのエンジニアリング会社Munroと提携している。Munro社は各種車両の分解調査を行い、全ての部品について、重量・寸法など詳細スペック、コスト分析を実施、分析結果のレポートを提供している。詳しい情報をご希望の方は、下記へお問い合わせください。
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