・ジャガーは8月28日、バッテリー火災の危険性があるとして、米国でミッドサイズ電気SUV「I-Pace」2019年型モデルのリコールを発表した。対象は2,760台。最終的な対策がとられるまでの間、所有者に対し、車両を建物から離れた屋外に駐車するよう呼び掛けている。Detroit Newsが8月29日に報じた。
・暫定的な対策として、ディーラーは充電量を容量の80%に制限するよう、バッテリーエネルギー管理モジュールをアップデートする。ジャガーは同様の問題で現在までに3回のリコールを実施しているが、全てのモデルで今回の対策が必要となる。前回のリコールでは車両診断ソフトウェアを更新した。
・前回のソフトウェア更新の後に、米国において3件の火災が発生した。けが人は報告されていないという。
・提出書類によると、以前に改修された診断ソフトウェアを導入した車両の所有者は、その車両が熱の過負荷から保護されていると考えるであろうが、2019年型の車両では当てはまらない可能性があるという。
・「I-Pace」に搭載されるバッテリーは、LG Energy Solution (LGエナジーソリューション、以下LGES)がポーランド・ヴロツワフで生産した。LGESのバッテリーは現在、米国道路交通安全局(NHTSA)によって調査されている。
・GM、メルセデス・ベンツ、現代自動車、ステランティス、VWの5社が電気自動車(EV)やハイブリッド車のバッテリーが火災や車両停止を引き起こす可能性があるとしてリコールを発表したことを受け、NHTSAは2022年4月に調査を開始した。
・GMは2020年11月、少なくとも10件の火災が起きたことを理由に、シボレー「ボルトEV (Bolt EV) 」14万台超を対象とするリコールを開始した。
(Detroit News article on August 29, 2024) (NHTSA document on August 28, 2024)