[オートモーティブワールド2023] VicOne、自動車向けサイバーセキュリティソリューションを紹介

・VicOneは、2023年1月25から27日まで東京で開催されている「第15回オートモーティブ ワールド」において、自動車向けサイバーセキュリティソリューションを紹介した。VicOneはTrend Micro (トレンドマイクロ)の100%子会社で2022年6月に設立を発表した企業。xCarbon、xNexus、xZETA、xScopeの4ソリューションをベースに他社と共同開発中のソリューションを紹介した。

・xCarbonは車載ECU向けの組込みセキュリティソフトウェア。車載ネットワークとソフトウェア動作を監視し、脆弱性攻撃や不正プログラム、不正通信などの脅威をブロックする。また、仮想パッチを作成することで脆弱性攻撃に対して迅速に対応することが可能。

・xNexusは、VSOC (Vehicle Security Operation Center)向けのセキュリティプラットフォーム。車載機器などから送信されたデータやログを解析して、脅威の検出と対応を行う。システムのインターフェースでは、データチェーン上の相関関係を可視化することなどが可能。また、xCarbonとの連携でさらなる脅威検出と車両での防御ができる。

・xZETAは、OSS (オープンソースソフトウェア)向けの脆弱性管理ツール。開発から運用フェーズにわたり、継続的に脆弱性管理をサポートする。また、米国で標準となったSBOM (Software Bill of Materials:ソフトウェア部品表)を自動的に抽出可能。

・脆弱性のリスク評価を行うxScopeは、車両全体を対象とするペネトレーションテストのサービスとなっている。

・また協業先とのソリューションも出展した。xCarbonでは、次世代コックピットの仮想化セキュリティ分野でパナソニックオートモーティブシステムズと、自動車向けセキュリティソリューション「Edge-SIEM」で日立Astemoと、脆弱性から車両を保護するOTAシステムの実現に向けてシーメンスおよびExcelforeと、自動運転実現に向けて名古屋大学発のティアフォー(TIER Ⅳ)と、それぞれ共同開発を進めている。またxNexusでの提携では、富士通と高付加価値なVSOC、車両セキュリティオペレーションセンター実現に向けて協業しているという。