[オートモーティブワールド2017] リニアテクノロジー、EV/PHV用ワイヤレスBMSを展示



・リニアテクノロジーは「オートモーティブワールド 2017」の「カーエレクトロニクス技術展」で、ワイヤレス・バッテリー管理システム (BMS)を発表した。同技術は2016年11月にドイツ「Electronica 2016」にて発表。日本においては初披露となる。
・リニアテクノロジーは設計パートナーのLION Smart社と同技術をBMW「i3」に搭載し、ワイヤレスBMSコンセプトカーを製作。会場にて実車を展示している。
・ワイヤレスBMSにより、EV・PHVで従来バッテリーパックやBMS間で必要だったワイヤー、コネクタ等による有線接続を無線化。さらに、メッシュネットワーク構成で複数の接続経路を持つことにより精度や冗長性の確保だけでなく機能拡張も可能になるという。車1台当たり約10mのワイヤー、約0.5kgのコネクタやトランス等の削減が可能。組付けコスト等も削減でき、トータルコストの削減につながる。
・また、無線化によりバッテリーモジュールの配置の自由度が飛躍的に上がるため、今までワイヤーハーネスの引き回しができなかった場所にもバッテリーパックを設置できるようになる。現行のBMW 「i3」では33kWh(航続距離約200km)のバッテリーが搭載されているが、ワイヤレスBMSコンセプトカーでは同じスペースに55kWh(航続距離約400km)のバッテリーを搭載している。さらにバッテリーパックを追加できるスペースは残されており、65kWh(航続距離約500km)のバッテリー搭載も可能になるとしている。