・2月15日付のデトロイトフリープレスの報道によると、GMのMary Barra CEOは、米サンフランシスコで2月14日に開催されたWolfe Research Global Auto and Auto Tech Conferenceで、2023年に計画とリスクマネジメントへ十分な時間をかけるべきだったと振り返り、2024年に何を重視していくか、投資家たちに語った。
・Barra氏は、GMは内燃エンジン車の販売台数と利益を支える重要な役割が今後も続く見通しであるが、2024年下半期から2025年にかけての電気自動車(EV)の収益目標を達成すべく取り組んでいると述べた。
・同氏は、GMがバッテリーセルをバッテリーモジュールに組み立てる工程で問題が発生したことを認めたが、その後、それらの生産問題は解消しており、今後は不具合が発生しないEV生産を行なわなければならないと語った。
・また、設計変更を実施するために発売を数カ月遅らせている3車種(新型コンパクトクロスオーバー電気SUVのシボレー『エキノックス(Equinox) EV』、フルサイズ電気ピックアップトラックのシボレー『シルバラード(Silverado) EV RST』、GMC『シエラ(Sierra) EV デナリ(Denali)』)については、年内に発売できる見通しとなったという。
・しかし、ソフトウェアの不具合で、ミズーリ州のウェンツビル(Wentzville)の工場付近では品質上の理由により、多くのミッドサイズピックアップトラックのシボレー「コロラド(Colorado)」とGMC「キャニオン(Canyon)」が出荷保留となっており、GMが問題解決に当たっている。一方、同様のソフトウェア問題で販売を停止している新型ミッドサイズクロスオーバーSUVのシボレー「ブレイザー(Blazer) EV」は、販売停止命令が出てから2カ月が経とうとしている。
・GMは2023年5月、ソフトウェア部門のVPとして、Appleでクラウドサービスのエンジニアリング担当VPだったMike Abbott氏を起用し、同氏がGoogle、Apple、Metaを含む多数のテック企業から人材を採用した。Barra氏は「我々はすでにソフトウェアの開発プロセス及び、さらに重要な検証プロセスを刷新した」と語り、より早期にソフトウェア分野の対応を進めておくべきだったと反省の弁を述べている。
・Barra氏はさらに、特に2023年秋に、サンフランシスコでGMクルーズ(Cruise)の自動運転車両による歩行者の巻き込み事故が発生していることから、GMは規制当局や地域社会との関係を改善して、GMクルーズを再出発させる必要があると述べた。
(Detroit Free Press article on February 15, 2024)