・タイ工業連盟(FTI)が発表したデータによると、2023年4月のタイにおける新車販売台数は前年同月比6.1%減の5万9,530台となった。FTIは減少の要因として金融機関のローン審査厳格化と家計債務の増大などを挙げている。1-4月の累計販売台数は前年同期比6.1%減の27万6,603台となった。
・Toyota Motor Thailand (TMT)のデータによると、4月販売のメーカー別では、トヨタが前年同月比9.8%減の1万9,565台、シェア32.9%で首位。続いて、いすゞが19.6%減の1万3,336台、ホンダが25.5%増の6,409台、フォードは13.2%増の2,871台、三菱が26.1%減の2,858台となった。
・4月の販売台数を車型別に見ると、乗用車は1.4%減の2万203台、商用車は8.4%減の3万9,327台だった。商用車のうち1トンピックアップトラック(PPV含む)は20.3%減の2万6,818台。
・4月のモデル別登録台数上位5モデルは、1位がいすゞ「D-Max」で1万622台、2位がトヨタ「ハイラックス(Hilux)」で8,906台、3位がトヨタ「ヤリス エイティブ(Yaris ATIV)」で5,053台、4位がホンダ「シティ(City)」で3,381台、5位がフォード「レンジャー(Ranger)」で2,200台となった。なお、BYDの電気SUV「ATTO 3」が1,743台で前月に続き9位に入っている。
・FTIが発表した4月の生産台数は前年同月比0.1%減の11万7,636台。国内販売向け生産が全体の42.3%、輸出向けが57.7%だった。1-4月の累計生産は前年同期比4.6%増の62万5,432台。
・4月の完成車輸出台数は、前年同月比43.5%増の7万9,940台。金額ベースでは前年同月比49.8%増の502億バーツだった。2022年4月はロシアのウクライナ侵攻やコロナ感染拡大による上海のロックダウンといった半導体不足にもつながる複数の事象が発生したため比較のベースが低くなっている。仕向地別ではアジア、豪州、中東、アフリカ、欧州向けが増加した。1-4月の累計輸出台数は前年同期比18.3%増の35万3,632台となった。
D-MAX (Isuzu)
・いすゞと江鈴汽車集団の合弁会社である江西五十鈴は5月11日、ピックアップトラック「D-MAX」の改良型モデルとなる「D-MAX V-CROSS」の予約販売を開始したと発表した。全4グレード設定される。価格は今後発表される。
・新型「D-MAX V-CROSS」は力強さとスポーティーさを備えるグローバルバージョンと同じ外観を採用。特徴的な牙を模したフロントデザインとホークアイヘッドランプを配し、際立つ存在感を備える。
・1.9L勁藍動力Ⅲ RZ4Eディーゼルエンジン(定格出力130kW、最大トルク410Nm)を搭載し、ZFの8速ATを組み合わせることで、前モデルに比べ0-100km/h加速は22%、燃費は11%向上し、省エネ効果の向上は3%超となる。
・新たなスマートコックピットデザインを採用し、10.25インチの液晶インストルメントパネル、12.3インチのセンターコンソールパネルを配し、改良したスマート音声システムを搭載する。一部のグレードにはいすゞの第3代I-DAスマート運転支援プラットフォームを装備し、機能や性能が大幅に向上した。
・車体サイズは、全長5,280×全幅1,900×全高1,850mm、ホイールベースは3,125mmで、荷台サイズは長さ1,495×幅1,530×高さ490mm。
江西五十鈴のWechat公式アカウント1/2およびモデル情報に基づく
・タイ工業連盟(FTI)が発表したデータによると、2023年3月のタイにおける新車販売台数は前年同月比8.4%減の7万9,943台となった。バンコク・モーターショー(会期:3月22日-4月2日)の開催により前月との比較では11.7%増加した。家計債務が増大するなか、ピックアップトラック販売を中心に金融機関がローン審査基準を厳格化していることをFTIは販売へのマイナス影響として指摘している。1-3月の累計販売台数は前年同期比6.1%減の21万7,073台となった。
・Toyota Motor Thailand (TMT)のデータによると、3月販売のメーカー別では、トヨタが前年同月比14.3%減の2万5,713台、シェア32.2%で首位。続いて、いすゞが21.4%減の1万7,133台、ホンダが1.8%増の1万185台、フォードは46.6%増の4,077台、三菱が12.2%減の4,072台となった。
・3月の販売台数を車型別に見ると、乗用車は0.2%増の2万9,835台、商用車は12.8%減の5万108台だった。商用車のうち1トンピックアップトラック(PPV含む)は22.2%減の3万6,066台。
・3月のモデル別登録台数上位5モデルは、1位がいすゞ「D-Max」で1万4,795台、2位がトヨタ「ハイラックス(Hilux)」で1万1,628台、3位がトヨタ「ヤリス エイティブ(Yaris ATIV)」で6,724台、4位がホンダ「シティ(City)」で4,930台、5位がフォード「レンジャー(Ranger)」で3,144台となった。
・FTIが発表した3月の生産台数は前年同月比4.2%増の17万9,848台。半導体をはじめとする部品供給の改善により生産が増加した。国内販売向け生産が全体の43.85%、輸出向けが56.15%だった。1-3月の累計生産は前年同期比5.8%増の50万7,787台。
・3月の完成車輸出台数は、前年同月比4.8%増の9万8,381台。金額ベースでは前年同月比8.6%増の606億バーツだった。1-3月の累計輸出台数は前年同期比12.6%増の27万3,692台となった。FTIは継続する問題として、自動車輸出用のRoRo船の不足と豪州向け輸出の遅れをあげた。豪州向けの多くの車両が植物(草など)で汚染されていることが判明し、現地の検疫検査局の厳格な基準に適合するよう、出荷前に徹底的な洗浄が必要になっている。