・一汽トヨタは5月22日、改良型「カローラ(Corolla、卡羅拉)」の発表会を広東省珠海市で行ったと発表した。あわせて、第5世代スマートハイブリッド技術「双擎THS Ⅱ (TOYOTA Hybrid System Ⅱ)」、運転支援システム「T-PILOT」、コネクテッドサービス「TOYOTA CONNECT」、スマートコックピット「TOYOTA SPACE」を中核とする新しい「4T」技術を発表した。
・新しい4T技術を搭載するコンパクトセダンの改良型「カローラ」は、ガソリンバージョンとハイブリッド(HV)バージョンの全9グレードが設定され、価格は11.68万元-15.58万元。
・ガソリンバージョンには1.2Lターボエンジン(最高出力85kW、最大トルク185Nm)とマニュアルモード付10速S-CVT、TNGA 1.5Lエンジン(89kW、148Nm)と10速Direct Shift CVTの組み合わせが用意される。HVバージョンは第5世代スマートハイブリッド(双擎)システムを搭載し、1.8Lエンジン(72kW、142Nm)にE-CVT、永久磁石同期モーター(70kW、185Nm)、三元系(NMC)電池を組み合わせる。システム最高出力は101kWで、動力性能は前世代に比べ12%向上し、100km当たりのWLTCにおける総合モードでの燃費は4.06L。3種類のパワートレインの駆動方式はいずれも前輪駆動となる。
・全グレードに先進運転支援システム「T-Pilot」を標準装備し、前方歩行者検知機能付きプリクラッシュセーフティ(PCS)、全速域における追従走行機能付きレーダークルーズコントロール(DRCC)などの機能に対応する。1.5Lガソリンバージョンと1.8L HVバージョンにはさらにドライバー異常時対応システム(EDSS)、道路標識認識支援システム(RSA)を装備する。
・全グレードにコネクテッドシステム「TOYOTA CONNECT」を標準装備し、遠隔でのエアコン操作、車両探索などのスマート機能に対応する。1.5Lガソリンバージョンと1.8Lハイブリッド(双擎)バージョンにはスマートコックピット「TOYOTA SPACE」を標準装備し、7インチ(一部のモデルは12.3インチ)のTFTカラー多機能情報表示ディスプレイを搭載する。
・フロントには菱形メッシュ状のグリルを採用し、見る角度や光の当たり方によって異なる姿を呈する。LEDプロジェクターヘッドランプを標準装備し、17インチのアルミ合金製ホイールを配する。
・車体サイズは、全長4,635mm×全幅1,780mm×全高1,435/1,455mm、ホイールベースは2,700mm。
一汽トヨタのWechat公式アカウント1/2と公式サイトに基づく
Corolla (Toyota)
・トヨタの南アフリカ子会社Toyota South Africa Motors (TSAM)は5月9日、トヨタ本社中嶋裕樹副社長の特別訪問を受け、新しいグローバル&リージョナルポリシーを発表した。
・TSAMは、アフリカでカーボンニュートラルを実現するためには、既存のインフラを考慮すると、HEV (ハイブリッド車)が当面の最適解であると述べている。特にアフリカでは、各国のエネルギー・電力事情を考慮する必要がある。南アフリカでも主なエネルギー源はまだ化石燃料であり、電力供給も安定していないため、バッテリー電気自動車(BEV)はまだ現実的な解決策ではない。またアフリカでは、インフラが限られている中、自動車がライフラインとして機能しているという。
・TSAMは、トヨタとレクサスの両ブランドに競争力のある製品を投入することで、HEVを推進していく予定。現地生産の観点からは、「カローラクロスハイブリッド(Corolla Cross Hybrid)」派生車の生産台数を拡大する。
・新エネルギー車(NEV)は、現在南アフリカにおけるTSAMの販売台数の3%を占めているが、これを2025年までに22,000台(10%)、2030年までに54,000台(20%)に増やすことを目標とする。
Based on Toyota South Africa Motors press release
・ブラジルの複数メディアは4月19日、トヨタがソロカバ(Sorocaba)工場でフレックス燃料ハイブリッドエンジンを搭載した新型コンパクトクロスオーバーSUVを生産するために16.3億ブラジルレアル(約430億円)を投資し、700人を追加雇用すると決定したと報じた。
・また、フレックス燃料ハイブリッド車(HV)を含む「カローラ(Corolla)」シリーズのモデルチェンジのためにインダイアツーバ(Indaiatuba)工場に6,180万ブラジルレアルを投資するという。
・今回発表された新型コンパクトクロスオーバーSUVは、ブラジル国外にはすでに投入済で2024年にブラジルで発売される「ヤリスクロス(Yaris Cross)」がベースとなるとみられている。
・この新型コンパクトクロスオーバーSUVの発表は、商品流通サービス税ICMSクレジットを通して低公害車の開発プロジェクトにインセンティブを提供するという政府のProVeículo Verdeプログラム発表と同時になった。
・新型コンパクトクロスオーバーSUVに搭載されるフレックス燃料ハイブリッドエンジンは、ポルトフェリス(Porto Feliz)にあるトヨタのエンジン工場で生産される。同工場では1.8Lのフレックスエンジンと駆動モーター1基を組み合わせて最高出力122hpを発揮する「カローラ」HVのエンジンを既に組み立てているが、新型コンパクトクロスオーバーSUVのエンジンはセダンとは異なる出力になる。また、「カローラ」や「カローラクロス(Corolla Cross)」のTNGAプラットフォームではなく、ダイハツのDNGAプラットフォームを採用している「ヤリスクロス」のアジアバージョンがベースとなる。
・情報筋によると、この新型コンパクトクロスオーバーSUVと同じアーキテクチャが、ブラジル向けに準備中で2025~26年に発売予定の「ヤリスクロス」よりも小型のフレックス燃料HVのSUV「ライズ(Raize)」にも使われるという。
(multiple sources on April 19, 2023)