ダイカスト

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2024年09月11日(水)

・ホンダは9月10日、米オハイオ州におけるホンダEVハブ設立の進捗状況を発表した。EVハブは、メアリーズビル(Marysville)工場イーストリバティ(East Liberty)工場アンナ(Anna)エンジン工場で構成される。三工場とも現在改修を進めている。

・ホンダは、2025年後半にメアリーズビル工場で、次世代電気自動車(EV)モデルの方向性を示すコンセプトモデル「アキュラ・パフォーマンスEVコンセプト(Acura Performance EV Concept)」に基づくアキュラEVの生産開始を目指している。

・アンナエンジン工場では、メガキャスト部品となるインテリジェントパワーユニット(IPU)ケースを生産する6,000トンの高圧ダイカストマシン6基のうち、最初の1基が設置されている。IPUはEVバッテリーを搭載するとともに、車両プラットフォームの一部となる。

・メアリーズビル工場では2つの生産ラインが統合され、同じラインでガソリン車、ハイブリッド車(HV)、電気自動車(EV)の生産が可能になった。現在、アンナエンジン工場のIPUケースと、ホンダのLGエナジーソリューションとの合弁バッテリー工場で生産されるバッテリーモジュールを組み合わせるIPUのサブアッセンブリーの生産ラインを開発中。

・ホンダは2022年10月にオハイオ州にホンダEVハブを設立する計画を発表し、その中にはオハイオ州の自動車工場の改修への7億ドルの投資も含まれていた。ホンダとLG Energy Solutionは、合弁バッテリー工場(L-H Battery Company, Inc.)への35億ドルの投資も約束し、投資総額は全体で44億ドルに達するとみられる。合弁バッテリー工場は2024年末までに完成予定で、年間生産能力は約40GWh。

(Honda press release on September 10, 2024)

2024年08月19日(月)

・ステランティスは8月15日、カナダ・オンタリオ州エトビコ(Etobicoke)鋳造工場と米国インディアナ州ココモ(Kokomo)鋳造工場での安全性の達成を祝うとともに、2030年までに米国とカナダでの販売台数の50%を電気自動車(EV)にするという同社の目標をサポートするための継続中の投資に言及した。

・エトビコ鋳造工場には、バッテリートレイ鋳造ビームの生産から始まる電動化への移行やその他部品生産の変更に向けて3,400万カナダドル(約36億円)が投資される。

・2023年2月、ステランティスは北米で組み立てられる将来のEVの新しい電気駆動モジュール(EDM)を生産するため、インディアナ州ココモの3つの工場に合計1億5,500万米ドルを投資すると発表した。ココモ鋳造工場では改修に続き、2024年第3四半期からEDMギアボックスカバーの生産が開始される。

・ステランティスは2022年8月、直噴とハイブリッド車用途向けの柔軟性を併せ持つ新しい1.6L I-4ターボエンジンの生産のため、北米の3工場に9,900万米ドルを投資すると発表した。

・エトビコ鋳造工場は、エンジン用オイルパンの生産に必要な新しい金型と設備のアップグレードのため、約200万米ドルが投資される。

・ココモ鋳造工場は、既存のダイカストマシンとセルをエンジンブロック生産用に改造するため、1,400万米ドル以上の投資を受ける。

(Stellantis press release on August 15, 2024)

2024年08月07日(水)

・リビアンは8月6日、2024年第2四半期の決算を発表した。

・2024年第2四半期(Q2)の売上高は、前年同期比3.3%増の11.6億ドルだった。
・営業損益は、前年同期の12.9億ドルの赤字に対し、13.8億ドルの赤字と悪化した。
・最終損益は、前年同期の12.0億ドルの赤字に対し、14.6億ドルの赤字だった。
・調整後EBITDAは、前年同期並みの8.6億ドルの赤字だった。

・リビアンはイリノイ州ノーマル(Normal)工場でQ2に9,612台を生産し(前年同期は1万3,992台)、2023年の1万2,640台を9.1%上回る13,790台を納車した。再整備のための工場休止期間があったことと、第1世代のフルサイズ電気ピックアップトラック「R1T」とフルサイズ電気SUV「R1S」の在庫削減をすすめたため、納車台数が生産台数を上回った。

・リビアンは、2024年通期では総生産台数5万7,000台、調整後EBITDA(支払利息・償却・税引き前利益)は27億ドルの赤字を見込んでいると再確認している。

・第2世代の「R1T」と「R1S」の車体は、65の部品を廃止し、1,500近くの接合部を削減することでコストを最適化し、高圧ダイカストを使用することでバッテリーパックを簡素化した。工場全体でサイクルタイムを改善し、これらモデルの生産ラインの効率を30%向上させた。

・第2世代の「R1T」と「R1S」には、より低コストで高性能を実現する新しい自社製ドライブユニット(Ascent)が採用されている。クアッドモーター構成の場合は、Ascentドライブユニットは最高出力1,025hpを発揮する。トライモーター構成の場合は、加速、トルク、航続距離において第一世代のクアッドモーター構成を上回り、製造コストは約32%削減されているという。

・VWはQ2にリビアンに10億ドルの初期投資を行い、合弁会社の設立を前提に最大40億米ドルの追加投資を予定しており、総投資額は50億ドルになる見込み。

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