ダイカスト

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2024年04月25日(木)

・韓国の蔚山広域市は4月24日、現代自と同社のハイパーキャスティング(Hypercasting)車体成型工場への投資に関する覚書(MOU)を締結したと発表した。投資額は約1兆ウォン(約1,130億円) 。

・ハイパーキャスティングは、車体を一体成型することで、個々の部品の溶接や組み立てが不要になる先進的な製造方法。現代自は6,000トン以上のダイカストマシンを活用し、超大型アルミ車体部品を製造する。テスラはすでにギガプレスと呼ばれる同じ技術を採用している。

・この投資了解覚書により、現代自は蔚山工場内の約7万9,300平方メートルの敷地に新工場を建設する。この施設には、鋳造・加工・金型工場が含まれる。今年7月に着工、2026年に稼働開始予定。

Based on Ulsan Metropolitan City press release and multiple sources

2024年04月16日(火)

・ホンダは4月12日、2025年後半の電気自動車(EV)生産開始に向けて、車両生産の準備やEVバッテリーを格納し車両プラットフォームの一部となるインテリジェントパワーユニット(IPU)の内製化など、米国オハイオ州でのEVハブの設立を進めていると発表した。

・ホンダは北米でのEV生産の開始をリードするため、オハイオ州にあるメアリーズビル(Marysville)工場イーストリバティ(East Liberty)工場アンナ(Anna)エンジン工場の改修に少なくとも7億ドルを投資すると表明している。

・メアリーズビル工場の主な変更点には、EV生産の開始とIPUのサブアッセンブリーの開始の両方が含まれる。同工場は最近、2つの生産ラインを統合し、第2ラインの大部分を撤去して、同じラインでEVとガソリン車の両方を生産可能にした。統合により余裕ができたスペースは、ラインサイドで部品を受け渡す際の導線の改善や効率化、ソフトウェアに依存する車両機能を検証するための車両品質エリアの拡張に使用される見込み。

・また、メアリーズビル工場は、300人の従業員がEVバッテリーモジュールとそれを制御するハードウェアおよびソフトウェアを格納するIPUをサブアッセンブリーする新しい作業スペースを作るために、資材集約エリアを改修した。メアリーズビル工場とイーストリバティ工場の両方にEV生産用のIPUを供給する予定。

・アンナエンジン工場では今後、EVバッテリーモジュールを格納し、ホンダおよびアキュラのEVのフロアのメインフレーム構造となるIPUケースを生産する。これに向け、IPUケースをメガキャストする6,000トンの高圧ダイカストマシン6基の設置をすすめている。IPUケースはホンダがこれまでダイカストしてきたものよりはるかに大きく、2つの部品に分割してダイカストし、摩擦攪拌接合で継ぎ目なく溶接する。IPUケースの生産スペースを確保するため、アンナエンジン工場は2023年に2つの異なる世代のエンジン向けの部品生産をアラバマ州リンカーン(Lincoln)工場に移管した。

・イーストリバティ工場では、EVのより重い重量に耐えるように作られたラインでEV生産を行う予定。車両を運ぶオーバーヘッドコンベアを強化し、塗装工場を拡大する。車両品質エリアは、メアリーズビル工場と同様、ソフトウェアに依存する車両機能の検証のために拡張されている。

・オハイオ州ジェファーソンビル(Jeffersonville)近郊では、ホンダとLG Energy Solutionの広さ200万平方フィート(約19万平方メートル)を超える合弁EVバッテリー工場(L-H Battery Company, Inc.)の建設が進んでいる。同工場は2024年末までに完成予定で、年間生産能力は約40GWhになる見込み。ホンダとLG Energy Solutionは、この合弁工場に35億ドルを投資することを発表しており、総投資額は44億ドルに達するとみられる。

(Honda release on April 12, 2024)

2024年03月08日(金)

・イタリア金属労働者連合(FIOM CGIL)は、イタリア企業・メイドインイタリー省(MIMIT) 主催した会議で、マレリ(Marelli)の Crevalcore工場の2件の再産業化計画が提示されたことを発表した。

・最初の計画はTecnomeccanicaの計画で、主にダイカスト部品の生産と小規模な樹脂部品成形部門で雇用する152人の労働者を吸収させる。5月に約100人の雇用手続きが開始され、残りは2024年12月までに段階的に雇用される予定。2024年から2027年にかけて2,200万ユーロが投資される見通し。

・Niche Fusinaによって提示された第2の計画は、Crevalcore工場を二次アルミニウム鋳造所へ転換するというもの。投資額は約1,200万-1,500万ユーロ。この計画では、現在のCrevalcore工場の生産継続という第一段階が含まれ、その後本格的な再産業化が行われ、2028年に生産を開始するというもの。従業員数は120-130人程度を予定しているが、将来的には減少する見込み。

・マレリは2024年3月12日に最終的な工場の売却先を決定する。

(2024年3月6日付プレスリリースより)