アイシンAW 2007年度の動向

ハイライト

業績 (単位:百万円)
  2008年
3月期
2007年
3月期
増減率(%) 備考
全社
売上高 958,300 845,800 13.3 -
営業利益 72,300 51,800 39.6 -
経常利益 70,800 50,900 39.1 -
当期純利益 44,300 32,400 36.7 -
部品別
AT 858,200 758,800 13.1 -FF(前輪駆動)車用6速ATが、北米向けと欧州・中国(主にVolkswagenグループ)向けの供給を増やした。

-トヨタグループ向けの売上が48.9%を占める。
ナビゲーションシステム 100,100 87,000 15.1 -カーナビゲーションシステムも販売が好調に推移。

-トヨタグループ向けの売上が61.8%を占める。


受注
-2008年2月、Jaguarと新規取引を開始したと発表。高容量FF6速AT 「TF-80SC」を納入。英国ヘイルウッド工場で生産される、「X-TYPE」の2.2リットルディーゼル車に採用、搭載される。(2008年2月14日付プレスリリースより)


国内動向
既存工場のライン改善
-ATケース加工の「ゴクセマ(極狭)ライン」を開発し、稼動開始。必要面積を従来比で1/4に縮小、投資額を1/2に低減する。今後、こうした生産性の高い設備をグローバルなスタンダードとして各地域に導入する計画。

ラインオフ
-2008年1月、トヨタ自動車より販売開始された、新型「クラウン」に搭載されるHDDナビのラインオフ式典を開催。(2008年1月23日付プレスリリースより)

-2008年1月、岡崎東工場でFRハイブリッドトランスミッション用のモータがラインオフし、記念式典を開催。同モータはこれまでトヨタ自動車で生産されていたが、今後は同社に生産が移管され、初めてモータの内製が実現。(2008年1月28日付プレスリリースより)

開発動向

研究開発体制
-コア技術に特化した研究を行う「ものづくりセンター」を設置。開発・生産技術・製造による三位一体の体制で、革新的技術の研究・開発を行っている。

-ドライブトレイン関連分野では、(1)ATの多段化 (2)CVTの高効率化 (3)ハイブリッドトランスミッションの開発 をキーワードに、製品開発に注力している。

-情報関連分野では、カーナビゲーションシステムを核として、周辺監視などの最先端技術を投入。


新製品開発
4WDハイブリッドシステム
-2008年5月、トヨタ自動車(株)との共同開発製品として、世界初の「4WDハイブリッドトランスミッション」を発表。ハイブリッドパワーを確実に路面に伝え、安定した走行を実現する「フルタイム4WDシステム」を採用。同製品はレクサス「LS600h」、「LS600hL」に搭載。

カーナビゲーションシステム
-「マップオンデマンド」(地図差分更新システム)をトヨタ自動車(株)、(株)ゼンリン、(株)トヨタマップスターと共同開発。これは、ネットワークを通じて最新の地図情報をカーナビゲーションに取り入れるシステム。従来、カーナビ用地図の更新は年2回に限られていたが、このシステムでは地図データが短期間で自動更新される。よって、ユーザーは常に更新された地図でカーナビを利用できる。例えば、高速道路・有料道路では、新規開通後最短7日で最新の地図データが配信されるたびに、携帯電話網などを通じてこれをカーナビに取り入れ、更新を行う。

-2008年2月よりトヨタ純正カーナビゲーションシステムに搭載された「一時停止情報提供」機能は、一時停止が必要な交差点での停止を画面表示と音声で案内し、ドライバーに注意を喚起する。トヨタ自動車(株)、(株)ゼンリン、(株)トヨタマップスターと共同開発。


過去の主な開発実績

  開発内容
AT
1972年 後輪駆動(FR)車用 3速AT
1977年 後輪駆動(FR)車用 オーバードライブ付4速AT (世界初)
1983年 前輪駆動(FF)車用 オーバードライブ付4速AT
1997年 後輪駆動(FR)車用 5速AT
1998年 前輪駆動(FF)車用 5速AT
2002年 前輪駆動(FF)車用 6速AT (世界初)
2002年 後輪駆動(FR)車用 6速AT
2006年 後輪駆動(FR)車用 8速AT (世界初)
CVT
2002年 クラス世界最軽量の小型車向けCVT
ハイブリッドトランスミッション
2004年 前輪駆動(FF)車用ハイブリッドトランスミッション
2006年 後輪駆動(FR)車用ハイブリッドトランスミッション (世界初)
ナビゲーションシステム
1992年 ボイスナビゲーションシステム (世界初)