人とくるまのテクノロジー展2015 Schaeffler エグゼクティブインタビュー

シェフラージャパン株式会社 代表取締役 四元 伸三氏 シェフラージャパンの出展ブース(会場:パシフィコ横浜)

シェフラージャパンの事業展開

 シェフラージャパンは「人とくるまのテクノロジー展2015」において、トランスミッションおよびエンジン部品、eモビリティ技術など、幅広い製品ラインナップを出展した。同社代表取締役の四元伸三氏に日本における事業展開や今後の取り組みについてインタビューを行った。

◆シェフラージャパンは2015年4月、横浜の本社と開発拠点を移転し、日本での研究開発を強化すると発表した
 「シェフラーにとって日本はきわめて重要。自動車の生産台数だけでなく、新しい技術が生まれる重要な場所であり、サプライヤーとして重要な市場であるとともに、先進技術の開発拠点として重要であると認識している。シェフラージャパンは欧州と日本の技術の融合の拠点としての役割を果たしている。
 2020年までに日本におけるR&Dセンターの人員を現状の270名から500名に増員する。R&Dスタッフは現在、グローバルで約8,000名。」

◆「シェフラー・シンポジウム」を2014年10月に日本で初めて開催した
 「シンポジウムは1978年から4年に1回開催しており、昨年は初めて日本で開催した。10月29日~30日の2日間でエンジニアや大学関係者など300名余りが来場し、新技術についての議論や情報交換を行った。そこでは会社の枠を超えた活発な議論が交わされ有益な交流の場となった。
 自動車業界では、環境、安全、グローバル化を掲げて技術開発が進められている。シンポジウムはエンジニアにとっての技術交流の場として重要度を増している。そこでは、考え方の異なるもの、異質を組み合わせることで、革新的な新しい技術の芽が生み出されている。
 ホンダ向けにはハイブリッドDCT用部品、トヨタには遠心振り子ダンパー、マツダのスカイアクティブエンジンには動弁系部品などのシェフラー製品が採用されている。」



ホンダ "i-DCD" DCT
乾式デュアルクラッチなど

遠心振り子式ダンパー
トヨタのAT向けなどに搭載
 

可変動弁系部品
マツダ SKYACTIV
エンジンなどに搭載

◆電動化や自動運転に向けた取り組みについて
 「シェフラーでは48Vシステムを中心にハイブリッド化につながる技術を提供している他、電動化に向けて、パワートレイン全体のエネルギーロスを低減し、システム全体のエネルギー効率を向上させる技術に取り組んでいる。
 グループとして、コンチネンタル社との協業もあり、たとえば、ホンダ i-DCD用の制御ユニットはコンチネンタル社製のものが採用されている。
 今後、これらの分野においては、大手電機メーカーの参入など、サプライヤーの顔ぶれが変化しており、いろいろな協業が進むだろう。カーメーカー間の協業も進んでいく。」

電動アクスル駆動装置 "eAxle"

電動アクティブスタビライザー


◆「人とくるまのテクノロジー展2015」ではエンジンやトランスミッションなど同社製品群を出展
 「今回初披露する製品はないが、シェフラーのソリューションを一方的に紹介するというよりも、シェフラーの製品群や技術ソリューションをベースに、新しい出会いを積み上げて、欧州と日本の技術を融合させた「世界初」「世界一」の技術の芽が生まれる場として期待している。」

2015年5月20日

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