愛知機械工業 (株) 2016年3月期の動向

業績(単独)

(単位:百万円)
2016年3月期 2015年3月期 2014年3月期
売上高 119,000 110,000 98,000



事業方針

エンジン生産台数、15年度は48万基 北米向け中型「QR」伸長
-2015年度のエンジン生産台数が前年度比9%増の48万基になるとの見通しを明らかにした。排気量2.5リットルの中型エンジン「QR」の生産が主に北米向けに増加した。16年度は同エンジンに加えて、新型車向けの小型エンジンの生産が上乗せになることにより、同15、16%の増加を見込む。QRエンジンは日産自動車の北米向け「ローグ」、欧州向け「キャシュカイ」などに搭載されているエンジンで、これらのモデルの販売が好調なことから需要が増加している。(2016年1月26日付日刊自動車新聞より)

-2016年1月、同社はエンジンの機械加工ラインで「異常停止ゼロ」を目指したラインづくりに着手した。設備総合効率を指標とし、製造現場の知恵にIT(情報技術)を組み合わせグローバルで競争力の高いラインを構築する。グループの日産自動車は製品の仕向地や物流費、為替、工場の生産性などを総合的に判断し、最もコスト競争力のある工場で完成車やユニット、部品を生産・調達している。ITも取り入れてラインの効率を追求することにより、付加価値の高い工場づくりを目指す。設備総合効率100%を目指したラインを排気量2.5リットル「QR」の機械加工ラインで構築する。(2016年1月22日付日刊自動車新聞より)

グループ外販比率を10%へ
-2014年、グループの日産自動車、仏ルノー以外の自動車メーカーなどへの外販比率を現在の4 - 5%から2016年度に10%へ高めていく。マニュアルトランスミッション (MT) やエンジン部品の販売先を広げ、外販売上高の倍増を目指す。同社は日産グループで小型エンジンとMTの生産を担っている。外販の強化により売上高規模の維持・拡大を図るとともに、技術やコスト競争力を向上し、日産・ルノーへの貢献度を高める。 (2014年3月6日付日刊自動車新聞より)

国内エンジン生産台数年間30万基前後で推移
-2013~16年度までの中期的な国内エンジン生産台数が年間30万基前後で推移するとの見通しを示した。日産自動車が掲げる国内100万台の生産に対応し、16年度までは12年度並みの生産規模が続く。海外組み立て用の部品も日産による新興国での生産・販売の拡大に応じ、16年度までは年間90万基分の生産を見込む。生産拠点を持たない海外では、日産の工場でのエンジン、マニュアルトランスミッション (MT) の生産立ち上げ支援の取り組みが拡がる。 (2013年2月1日付日刊自動車新聞より)

設備投資

-2015年度 (2016年3月期) の設備投資計画を130億円に設定した。例年の約3倍の規模に相当するもので、市場が好調な北米向けエンジンの機械加工や、小型ハイブリッド車 (HV) 用パワートレーンを生産するための設備を新たに導入する。主力の小型エンジンやマニュアルトランスミッション (MT) は、日本や新興国市場の不振により生産量が減少しているが、円安の進行、国内への新型車投入効果が生産活動に表れてくる見通しだ。 (2015年3月9日付日刊自動車新聞より)