ブリヂストン 2009年度の動向

ハイライト

業績

(単位:百万円)
  2009年12月期 2008年12月期 増減率(%) 要因
売上高 2,597,002 3,234,405 (19.7) -
営業利益 75,771 131,550 (42.4) -
経常利益 54,457 74,488 (26.9) -
当期純利益 1,043 10,412 (90.0) -
タイヤ部門
売上高 2,152,965 2,629,150 (18.1) 1)
営業利益 75,204 92,756 (18.9) -

要因
1)
タイヤ部門
-国内外市場で新商品の投入や、グローバルでの生産拠点の整備と増強など、戦略商品を中心とした分野の強化を進めたが、世界的な需要低迷による事業環境の悪化や為替円高の影響により減少。

<日本>
-タイヤの販売本数は、新車用、市販用とも前年を下回った。

<米州>
-北米タイヤ事業における乗用車及び小型トラック用タイヤ、トラック・バス用タイヤの販売本数は、新車用、市販用とも前年を下回った。

<欧州>
-乗用車及び小型トラック用タイヤの販売本数は、新車用が減少した影響が大きく、前年を下回った。

受注

-ランフラットタイヤ「POTENZA RE070R RFT」をNISSAN 「GT-RSpec V」の新車装着用タイヤとして納入。(2009年1月30日付プレスリリースより)

-ランフラットタイヤ「DUELER H/L 400 RFT」および「DUELER H/P SPORT RFT」をBMW X6の新車装着用タイヤとして納入。(2009年2月6日付プレスリリースより)

-Bridgestone Americas Tire Operations (BATO)は、ブリヂストンブランドのランフラットタイヤ「Dueler HP Sport RFT」がBMW「X5 M」「X6 M」の2009年モデルに採用されたと発表。(2009年7月2日付プレスリリースより)

-Daimlerに環境タイヤ「POTENZA RE050 ECOPIA」を納入。(2009年10月15日プレスリリースより)

-トヨタが2010年2月から北米で発売するミニバン「シエナ」向けに、最新のランフラットタイヤである「TURANZA(トランザ)EL400RFT」を納入。(2009年12月4日付日刊自動車新聞より)

海外事業

<タイ>
-2009年7月リトレッド部材工場の建設を開始。

<中国>
-中国・無錫拠点の生産能力を拡大。

<ポーランド>
-スタルガルト市近郊の新タイヤ工場が稼働した。
>>>詳細は、設備投資へ

事業再編

<米国>
-Bridgestone Americas Tire Operations (BATO)は、米国テネシー州LaVergne工場での乗用車用・小型トラック用タイヤの生産を打ち切ると発表。2009年3月中旬からレイオフ(一時解雇)を実施する。なお、トラック用タイヤの生産は継続。(2009年1月22日付プレスリリースより)

<オセアニア>
-オーストラリアとニュージーランドにある2カ所のタイヤ生産工場を閉鎖すると発表した。閉鎖する2 工場はブリヂストンの子会社であるブリヂストン・オーストラリア・リミテッド(BSAL)が運営しているもの。2009年末にニュージーランドのクライストチャーチ工場を、2010年4月末までにオーストラリアのアデレード工場の操業を停止する。国際競争が激化している中で両工場を存続させていくことが困難であると判断し、両工場での生産中止を決めた。(2009年10月24日付日刊自動車新聞より)

>>>次年度業績予想(売上、営業利益等)

開発動向

研究開発費

(単位:百万円)
  2009年12月期 2008年12月期 2007年12月期
グループ全体 85,700 93,200 86,700
タイヤ部門 68,600 74,300 68,900

研究開発拠点数

  北米 中南米 欧州 中近東/
アフリカ
アジア
大洋州
日本 合計
技術センター 1 0 1 0 1 2 5
プルービング
グラウンド
2 2 2 0 3 2 11

国内研究開発施設

名称 所在地
技術センター 東京都小平市
化工品技術センター 神奈川県横浜市
ブリヂストンプルービンググラウンド 栃木県那須塩原市
北海道プルービンググラウンド 北海道士別市

海外研究開発拠点

国名 所在地
技術センター
アメリカ オハイオ州アクロン
イタリア ローマ
中国 無錫
プルービンググラウンド
アメリカ テキサス州フォートストックトン
オハイオ州コロンビアナ
メキシコ アクナ
ブラジル サンペドロ
イタリア アプリリア
カステルロマーノ
タイ アユタヤ県ノンケー
インドネシア カラワン
中国 宜興

新テストコース

-子会社のタイブリヂストン(TBSC)がタイ・アユタヤ県にプルービング・グラウンド(テストコース)を新設したと発表。新コースは約10億バーツ(約29億円)を投じて、高速周回路を始めとした特殊路面などタイを中心としたアジア各国の道路に対応したコースとした。今回開設したテストコースは敷地面積が約53万平方メートル。ここに、全長約3・3キロメートルの高速周回路や約4万8千平方メートルの大総合試験路を始め、ノイズ/乗り心地テスト用の特殊路やハンドリングやウエット路面の性能をテストする試験路などを用意した。(2009年1月27日付日刊自動車新聞より)

設備投資

設備投資額

(単位:百万円)
  2009年12月期 2008年12月期 2007年12月期
グループ全体 178,200 275,300 272,300
タイヤ部門(グループ) 156,800 247,900 240,800

海外投資

<タイ>
-タイにリトレッド部材工場を建設すると発表。2009年7月から建設を始め、2010年11月の生産開始を予定する。同社がバンダグ方式のトレッドゴムを生産する工場をアジアに建設するのは初めて。日本、中国、アジアを仕向け地とする。投資額は約52億円。新ゴム量ベースの生産能力は日産30トン(13年下期)を予定する。アジア圏におけるトラック・バス向けリトレッド市場の立ち上がりに合わせて、輸送事業者を対象としたリトレッドタイヤとメンテナンスサービスを組み合わせた提案を進める。(2009年7月13日付日刊自動車新聞より)

<中国>
-中国・無錫の乗用車用ラジアルタイヤの生産拠点、普利司通(無錫)輪胎有限公司の生産能力を2011年から現状の1・5倍の1万2千本に拡大すると発表した。投資総額は9800万ドル。現地の中長期のタイヤ需要の増加をにらみ増産体制を構築するもので、中国当局の認可を受け実施する。(2009年4月14日付日刊自動車新聞より)

<ポーランド>
-ポーランドのスタルガルト市近郊で建設を進めていた新タイヤ工場が稼働したと発表。トラック・バス用の高性能タイヤを生産するもので、2010年内に日産2500本規模となる。(2009年5月21日付日刊自動車新聞より)