Continental AG 2008年12月期の動向
ハイライト
業績 | (単位:百万ユーロ) |
2008年 12月期 |
2007年 12月期 |
増減率(%) | 要因 | |
全社 | ||||
売上高 | 24,283.7 | 16,619.4 | 45.8 | 1) |
EBIT* | (296.2) | 1,675.8 | (117.7) | |
Chassis & Safety部門 | ||||
売上高 | 5,134.0 | 4,648.6 | 10.4 | 2) |
EBIT* | 303.1 | 567.0 | (46.5) | |
Powertrain部門 | ||||
売上高 | 4,040.0 | 1,177.0 | 243.2 | 3) |
EBIT* | (1,046.2) | (73.5) | - | |
Interior部門 | ||||
売上高 | 5,856.7 | 1,531.6 | 282.4 | 4) |
EBIT* | (462.6) | 10.8 | - | |
Passenger and Light Truck Tires部門 | ||||
売上高 | 5,100.3 | 4,975.6 | 2.5 | 5) |
EBIT* | 626.4 | 738.7 | (15.2) | |
Commercial Vehicle Tires部門 | ||||
売上高 | 1,404.2 | 1,452.4 | (3.3) | 6) |
EBIT* | 29.5 | 124.1 | (76.2) | |
ContiTech部門 | ||||
売上高 | 3,007.0 | 3,063.9 | (1.9) | 7) |
EBIT* | 329.1 | 362.8 | (9.3) |
1) 全体
-前年比で上半期5,204.1百万ユーロの増、下半期2,379.2百万ユーロの増。
-為替の影響による売上減があったものの、上下半期ともに、主としてSiemens VDO買収による業容の拡大が売り上げ増に貢献。
-原材料高騰により、2007年と比べEBITが約325百万ユーロ減となった。原材料高騰は、主に各タイヤ部門に影響を与えた。
2) Chassis & Safety部門
-主としてSiemens VDO買収による業容の拡大が売り上げ増に貢献。
-電子ブレーキシステム製品は、14.4百万ユニットを販売、前年度比8.6%の減少
-油圧ブレーキシステム製品の販売数は減少。ブレーキブースターの販売数は13.0百万ユニットで前年度比3.3%の減少。ブレーキキャリパーの販売数は、30.3百万ユニットで12.4%の減。
3) Powertrain部門
-主としてSiemens VDO買収による業容の拡大が売り上げ増に貢献。
-エンジンシステム製品(小型・中型商用車用インジェクションシステム)、トランスミッション製品(トランスミッションコントロールユニット)、センサー・アクチュエーター製品の北米での販売数が年初に大きく落ち込んだ。
-欧州やアジアで電子制御ユニットやディーゼル・ガソリンエンジン用インジェクションシステムが一時的に好調だったものの第4四半期まで持続せず、上記北米での販売減を相殺できなかった。
4) Interior Division部門
-主としてSiemens VDO買収による業容の拡大が売り上げ増に貢献。
-11月、12月の市場不況の影響により、通年売上高が減少。特にNAFTA地域は大きく減少。また商用車向け製品は大きく減少した。
-第4四半期の不況にもかかわらず、「車体及び安全関連」分野ではボディ・ドアコントロールの販売数は27.8百万ユニットを記録。
-「計装機器・ディスプレイ」分野の販売数は17.5百万ユニット。
-第4四半期の販売減と為替レートがマイナス要因となった。
5) Passenger & Light Truck Tires部門
-前年のレベルを上回る110.8百万本を販売。
-OE用販売本数は、前年を下回った。欧州では売上増だが、NAFTA地域は、前年を大きく下回った。欧州での売上およびマーケットシェアは前年と同じレベル。
-業容拡大と為替効果を除外すると、1.1%の売上増。
6) Commercial Vehicle Tires部門
-トラックタイヤの売上げは、グローバルでは6.4%減の6.7百万本。一方、全分野で前年の売上を下回った。
-業容拡大と為替効果を除外すると、1.6%の売上減。
7) ContiTech Division部門
-コンベアベルトグループは前年度比9.7%の売上増。エラストマーコーティング分野は0.7%の売上増。その他の分野は全て売上減となった。
-業容拡大と為替効果を除外すると、0.4%の売上減。
Schaeffler社による同社買収
-2008年7月、Shaeffler KGは同社に買収案を提示。2008年8月、一定の条件の下、同社は買収案を受け入れた。以下詳細。
-2008年7月15日、Schaeffler KGは、一株70.12ユーロでの株式の公開買い付けを同社株主に提案。
-2008年8月、Schaeffler KGとの間で、Schaefflerの同社への資本参加を受け入れることで合意。両社の合意が成立したことでSchaefflerによる同社株の公開買い付けをめぐる対立が収束した。Schaefflerは提示額を1株当たり70.12ユーロから75.00ユーロに引き上げ、この資本提携に伴い、同社側に負担増などが発生した場合、最大522百万ユーロを補填することを確約。
-また、Schaefflerは、同社が現在進めている戦略・事業方針を維持できるよう、向こう4年は同社への出資比率を50%以上には引き上げず、マイノリティ株主にとどまる意向を示した。
-2008年12月、欧州委員会は、Schaeffler Groupによる同社買収を承認。
Schaeffler社との協力体制
-2009年1月24日、同社とSchaeffle社は出資合意に基づく協力体制の構築に踏み出した。下記につき両社は合意。
-同社会長のNeuman氏主導のもと、両社の自動車部品事業の協働構想を策定。
-Rubber Groupを組織的・法的に独立した事業とさせるプロセスを開始。
-取締役会にShcaeffler社から4名を選任(2009年2月5日より)。
受注
VW
-2008年2月、4ドアセダン「Passat CC」新型モデル向けにセルフ シーリング タイヤを供給すると発表。
-2008年12月、第6世代となる新型「VW Golf」に下記部品を供給すると発表。
<Chassis & Safety部門>
-衝突衝撃波センサーを採用したエアバッグ。
-ESCエレクトロニクス一式、ABS、ブレーキキャリパー、ブレーキブースター、ブレーキライン、ウインドシールド洗浄システム用部品等。
<Interior部門>
-RNS 510 ナビゲーション/マルチメディアシステム(オプション)。
-北米仕様のGolf「GTI」にゲートウェイ、計器、クライメートコントロールシステム用制御装置、直接式TPMS(タイヤ空気圧監視システム)用制御装置を供給。
<Powertrain部門>
-ピエゾコモンレールシステム。
-排気量1.6L/1.2LのガソリンモデルにTSIエンジン用のコントロールユニットを供給。
BMW
-2008年8月、視覚補助型運転支援システムメーカーのMobileye N.V.と連携し、BMWの新型「7シリーズ」用のマルチ機能カメラシステムを供給すると発表。
-2008年10月、Benecke-KalikoはJohnson ControlからツートンカラーのPVC膨張ホイル「Yorn(R)」を受注したと発表。供給する「Yorn(R)」は、Johnson ControlがBMW 「5シリーズ」向けに生産するツートンカラーの一体型ドアトリム用。
Daimler
-2008年9月、ハイブリッド車向けの量産型リチウムイオンバッテリーを開発したと発表。このハイブリッド車用リチウムイオンバッテリーをMercedes-Benzが2009年にも投入予定の「S400 BlueHYBRID」に標準装備する。
GM
-2008年11月、ContiTech Vibration Controlは、ポリアミド樹脂製のトルクロッドサポートをGMの新型「Opel Insignia」に供給すると発表。中型プラットフォームを使用するGMの新モデルを対象に、2012年まで同製品を独占供給する。
Renault
-2008年8月、新型「Dacia Sandero」に下記製品を供給すると発表。
<パワートレイン部門>
-インジェクター(1.6L 16Vガソリンエンジン用)
-エンジン制御ユニット(1.6L 16V/1.6L 8V/1.0L 16Vガソリンエンジン用)
-AT用制御ユニット(1.6L 16Vガソリンエンジン用)
-ETC(1.6L 16Vガソリンエンジン用)
-カムシャフトセンサー及びMAFセンサー(1.5d Ci ディーゼルエンジン用)
<内装部門>
-ボディ制御ユニットとオーディオシステム(南米市場向けモデル用)
<ContiTech部門>
-燃料供給レギュレーターメンブレンとパワーステアリングパイプライン
<OEタイヤ>
-ContiEcoContactタイヤのサイズ185/65 R15 88Tが主体。
企業買収
-2008年6月、リチウムイオン電池メーカーでEnax(エナックス)の株式16%を取得したと発表。エナックスは、ハイブリッド車(HEV)、電気自動車(EV)向けの高出力・高性能リチウムイオン電池の開発・製造を手掛ける日系企業。このたびの資本参加にともない、両社は次世代HEV/EV用リチウムイオン電池を共同開発するための新規事業を立ち上げることで合意。(2008年6月2日付プレスリリースより)
-2008年9月、フィンランドのウインタータイヤ用のスパイクピンメーカーTIKKA Spikes Oyを買収したと発表。TIKKA Spikesの国内拠点は、Tikkakoskiにある工場とEspoo営業所の2ヵ所。また、ロシアのサンクトペテルブルグにも工場を所有。(9月17日付プレスリリースより)
リストラクチュアリング
<Chassis & Safety部門>
-生産減と追加受注不足により、ドイツDortmund工場のChassis & Safety部門及びPowertrain部門のセンサー事業を閉鎖。
<Powertrain部門>
-フランスAsniereのPowertrain部門の工場を閉鎖予定。
-2008年4月1日付で、電動モーター事業をBrose Groupに248.8百万ユーロで売却。
-2008年12月、エンジンシステム事業再編に伴い、北米での生産拠点をNewport News工場(米国バージニア州)に集約すると発表。その一環として、ディーゼル燃料噴射部品の生産をBlythewood工場(米国サウスカロライナ州)からNewport News工場に移管する。Blythewood工場は2010年末を目途に閉鎖される予定。
<Interior部門>
-受注不足により、ドイツWetzlar工場ではInterior部門の生産活動を中止。
-フランスRambouillet工場の生産活動を移管予定。研究開発活動や管理業務は移転せず同拠点で今後も行う。
-英国Birminghamk工場を閉鎖予定。2008年12月31日付で、Interior部門のコックピット事業を売却した。
-パーキングアシストシステム事業を売却。
開発動向
研究開発費 | (単位:百万ユーロ) |
2008年12月期 | 2007年12月期 | 2006年12月期 | |
合計 | 1,498.2 | 834.8 | 677.0 |
-研究開発費は対前年度比79.5%増。
-大幅増の主たる要因は、Siemens VDO買収による業容の拡大。
部門別研究開発費 | (単位:百万ユーロ) |
2008年12月期 | 2007年12月期 | |
Chassis & Safety | 423.6 | 347.5 |
Powertrain | 420.1 | 144.9 |
Interior | 432.5 | 131.5 |
Passenger and Light Truck Tires | 119.5 | 110.5 |
Commercial Vehicle Tires | 43.4 | 43.6 |
ContiTech | 59.1 | 56.8 |
合計 | 1,498.2 | 834.8 |
製品開発状況
<Chassis & Safety部門>
Volvo向け赤外線センサーと電子制御ブレーキシステム
-前方をモニターし障害物を検知する赤外線センサーとセンサーと連動して作動する電子制御ブレーキシステムを開発、Volvoが導入した新安全技術「シティ・セーフティ(City Safety)」のコア部品としてVolvoに提供している。Volvo車に採用されたのは、クロージングベロシティ(CV)センサーと呼ばれるシステムで、後方からの衝突を防止するためのもの。赤外線ビームを3方向に投射、車両前方おそよ6メーターまでのエリアをスキャンし、停止車両、走行車両を検出。前方車両との距離が短くなり衝突の危険性があると判断すると、自動的にブレーキを作動。(2008年3月31日付プレスリリースより)
次世代電子ブレーキシステム「MK100」
-2008年4月、2輪車用ABSから上級車用のESC(横滑り防止装置)までをカバーする基本仕様を実現した次世代電子ブレーキシステム「MK100」を開発、2011年から生産開始すると発表した。東欧やアジアで普及の見込まれる低価格車への搭載を考慮するなど、車両の特性に応じ機能、コストをアレンジできるようにした。同時に従来比20%の小型軽量化を実現。(2008年4月23日付日刊自動車新聞より)
マルチ機能カメラシステム
-2008年8月、視覚補助型運転支援システムメーカーのMobileye N.V.と連携し、BMWの新型「7シリーズ」用のマルチ機能カメラシステムを供給すると発表。3つのドライバー支援機能をシステム・オン・チップ「EyeQ1」プロセッサーを搭載した1台のカメラで制御できる初のシステム。同社とMobileyeはBMWと協力し、速度制限情報(SLI)、ハイビームアシスト(HBA) 、車線逸脱警告(LDW)機能を集中制御するこのカメラシステムを開発。同システムは同社が開発・製造するダイナミックレンジデジタルCMOSカメラとMobileyeが供給する高性能チップEyeQ1を組み合わせたもの。(2008年8月13日付プレスリリースより)
アクセラレーターフォースフィードバックペダル(AFFP)
-2008年9月、アクセルペダルの振動や反力を利用してドライバーに危険な状況を警告し、ブレーキ操作を促す運転支援システム「アクセラレーターフォースフィードバックペダル(AFFP)」を開発、日系自動車メーカーに採用されたと発表した。車間距離の計測システムとの連携によって追突防止につながるといった安全性の向上に効果的なほか、一定の速度で走行できるようなアクセル操作の手助けが可能なため、燃費改善にも役立つ。(2008年9月6日付日刊自動車新聞より)
新型シャシー制御装置「グローバル・シャシー・コントローラー(GCC)」
-2008年11月、新型シャシー制御装置「グローバル・シャシー・コントローラー(GCC)」を開発したと発表。新開発のこのGCCは、電子制御式シャシー/セーフティーシステムを統合制御し、安全性を高める機能をもつ。GCCは、搭載するセンサーの数を減らし車載電子システムの簡素化に寄与するほか、ソフトウェア開発の標準化や高速データ 通信を可能にするといった利点もある。GCCの基本技術は既にドイツの乗用車メーカー(1社)の複数モデルに採用されている。(2008年11月7日付プレスリリースより)
<Powertrain Division部門>
ディーゼルエンジン用の新型インジェクター
-2008年5月、ディーゼルエンジン用の新型インジェクターを開発したと発表。従来タイプと同様に、応答特性に優れるピエゾ素子を採用した上で、弁の開閉方法や制御プログラムを見直し、欧州で2014年に予定されている次期排ガス規制「ユーロ6」を後処理装置なしでクリアできる車種を広げることにめどをつけた。09年に小型商用車向けの生産を開始する計画。(2008年5月2日付日刊自動車新聞より)
車載用高精度NOxセンサー
-2008年6月、 日本ガイシと共同で窒素酸化物(NOx)の測定誤差を30%低減させた車載用高精度NOxセンサーを世界で初めて製品化したと発表した。新たに開発した高精度NOxセンサーは、日本ガイシが独自の特許技術を活用して、NOxの検出精度を従来品に比べ30%低減した測定誤差±10ppmを実現したセンサーを、同社が開発したコントロールユニットと組み合わせた。(2008年6月12日付日刊自動車新聞より)
新ピエゾ式インジェクター
-2008年11月、従来のシステムに比べて燃費および排出ガスを20%低減するピエゾ式による燃料直接噴射の新技術を開発したと発表。このピエゾ式インジェクターは、燃料噴射ノズルの制御バルブを高速で開閉するだけでなく、燃料噴射量の正確な計量が可能。同社はそういった利点を活かすことで、ガソリンエンジンで初めてスプレーガイド式の成層燃料プロセスを実現させた。(2008年11月14日付プレスリリースより)
<Interior部門>
ヘッドアップディスプレイ (HUD)
-2008年3月、OE装着の自動車用ヘッドアップディスプレイ (HUD)を提供すると発表。車載HUDは、走行速度、安全車間距離、警告、交通情報データといった運転者向けの基本情報を複数のミラーを介しフロントガラスに投影する。情報画像は前方約2メートル、フードの上の位置に浮き上がるようなかたちで表示される。(3月3日付プレスリリースより)
低価格車専用の制御ユニット「Basic Function Controller」
-低価格車向けソリューションとして、新型の車体制御ユニットを開発。新興国市場で装備・機能を簡素化した低価格車の需要が拡大していることから、上海技術センターの内装部門のエンジニアチームが中心となり、低価格車専用の制御ユニット「Basic Function Controller」を開発したもの。低価格車では、ウインカーリレーやワイパーインターバルリレーなど、個別の制御装置が使われてきたが、Basic Function Controllerの搭載により、それら基本装備を集中制御することが可能。Basic Function Controllerの最初の供給先は、中国の吉利汽車(Geely)。Geelyでは、この制御ユニットを2008年末を目処に量産車に導入する予定。他のアジア系メーカーからも供給プログラムを受注済。(2008年5月20日付プレスリリースより)
<Passenger & Light Truck Tire 部門>
セルフ シーリング タイヤ
-4ドアセダン「Passat CC」新型モデル向けにセルフ シーリング タイヤを供給。メーカーオプション(ライン装着)用に供給する「ContiSeal」タイヤは釘などを踏みタイヤに穴が開いた場合でもある程度の距離をそのまま走行することが可能。タイヤの内面に貼られた特殊ライナーがセルフシール機能により開いた穴を瞬時に塞ぐ。(2008年2月1日付プレスリリースより)
<ContiTech部門>
エンジントルクロッド
-2008年3月、独BASFと共同でプラスチック製のエンジントルクロッドを開発したと発表した。アルミニウム製に比べ35%軽量で、オペル・ベクトラとサーブ・9-3向けに生産を開始した。温度範囲はセ氏マイナス30度から120度に対応し、オイルや化学物質などの耐薬品性にも優れる。(2008年3月26日付日刊自動車新聞より)
シート表皮材Sport-Esteem(R)
-2008年8月、Benecke-Kalikoはスポーツカー向けのシート表皮材Sport-Esteem(R)を開発したと発表。Sport-Esteemは高耐光性で紫外線による色褪せもなく、繊維製品に対する国際的な安全基準エコテックス100規格(OkoTex 100 standard)の認証も取得している。(2008年8月6日付プレスリリースより)
設備投資
設備投資額 | (単位:百万ユーロ) |
2008年12月期 | 2007年12月期 | |
Chassis & Safety 部門 | 336.0 | 279.8 |
Powertrain部門 | 494.4 | 129.6 |
Interior部門 | 265.2 | 65.5 |
Passenger and Light Truck Tires部門 | 292.7 | 220.0 |
Commercial Vehicle Tires部門 | 95.6 | 83.0 |
ContiTech部門 | 110.8 | 99.8 |
その他及び連結消去 | 0.5 | 17.2 |
合計 | 1,595.2 | 896.9 |
国内投資
-2008年9月、ハイブリッド自動車向けリチウムイオンバッテリーの量産を開始。同社は3.3百万ユーロを投資し、年産15,000個規模の工場をドイツのニュルンベルクに建設していた。このバッテリーは、2009年中盤に販売開始となるメルセデスの新型「S400 BlueHYBRID」に標準搭載される予定。(2008年9月24日付プレスリリースより)
海外投資
アジア
<中国>
-2008年1月、中国・上海に建設中のアジア本社兼エンジニアリングセンターで起工式を執り行った。アジア本社兼上海エンジニアリングセンターへの総投資額は6,000万ユーロ。上海・楊浦区(Yangpu District)に建設する新拠点は14階建、総建屋面積約14,000平米。09年5月から約900名が勤務する。(2008年1月16日付プレスリリースより)
-2008年7月、常熟に油圧ブレーキシステムの新工場が稼働したと発表。ディスクブレーキ用キャリパーやドラムブレーキ、ブースターなどのアクチュエーションの生産拠点で、今後2年間で従業員体制を約1千人として、2011年までに500万ユニットのキャリパー、240万ユニットのアクチュエーションを生産する計画。新拠点の名称は「大陸汽車系統(常熟)有限公司」で、同社が全額出資した。(2008年7月11日付日刊自動車新聞より)
-2008年10月、安徽省の合肥で新工場の起工式を執り行った。今回着工したのは、第1期工事となる建屋面積約70,000平方メートルの工場施設。この合肥新工場への投資額は約185百万ユーロ。新工場は2010年までに完成予定で、初期段階では、乗用車・小型トラック用(Passenger and Light Truck:PLT)タイヤの年産能力400万個を目指す。(2008年10月10日付プレスリリースより)
-2008年10月、ContiTech 部門は、江蘇省の常熟で新工場の起工式を執り行った。2009年末までに現在稼動中の長春工場、寧海工場、嘉定工場の生産を上海の北西100キロにある常熟東南経済開発区内のこの新工場に移管・集約する計画。今回着工したのは第1期工事となる工場施設で、投資額は約30百万ユーロ。(2008年10月20日付プレスリリースより)
<インド>
-2008年1月、インドでの事業に10億ルピー(1,750万ユーロ)の大型投資を行い、Bangalor(バンガロール)に車載電子部品工場を建設することを明らかにした。新工場には最新鋭設備を導入し、研究開発(R&D)センターも併設する。(2008年1月10日付プレスリリースより)
-2008年7月、インドのBangaloreに電子部品新工場/R&Dセンターを開設した。投資額は2200百万ルピー。新工場では、インド国内市場向けに電子部品の開発・製造を行う。取り扱うのは、インストルメントクラスター、イモービライザー、エンジンマネジメントシステム、電子制御ユニット、車体制御ユニットなど、シャシー&セーフティー、パワートレイン、内装の電子部品。同拠点は、インド本社機能も兼ねる。 (2008年7月14日付プレスリリースより)
<フィリピン>
-2008年9月、フィリピンのCalambaに同国で2番目の工場を開設した。Calamba工場では、センサー、シャシー部品、パッシブセーフティならびに先進運転支援システム(ADAS)向け部品、電子制御ユニット(ECU)、トランスミッション用コントローラー、アクチュエーターなどを生産する。新工場への投資額は約23百万ユーロ。(2008年9月25日付プレスリリースより)
欧州
<ハンガリー>
-シャシー&セーフティ部門(Chassis & Safety Division)を通じ、ハンガリーのVeszprem工場に追加投資を行う。敷地内にABS、ESCなど電子制御ブレーキシステム用の試験施設を建設する。投資総額は1,000万ユーロ超。この電子制御ブレーキシステム専用試験施設は、走行テストコースと車両運動試験施設で構成される。2009年初旬までに完成の予定。(2008年2月14日付プレスリリースより)
-2008年のブダペスト工場への設備投資をさらに拡大する意向を発表(2007年同工場への投資額は24百万ユーロ)。2008年計画での軸となるのは、電子制御式ブレーキシステム(EBS)生産棟の建設とライン増設による生産能力の拡充。新設するEBS工場は、同社のシャシー&セーフティー部門が運営。生産ラインは4基とし、700名を雇用予定。(2008年5月19日付プレスリリースより)
<チェコ>
-2008年4月、パワートレイン部門は、チェコ共和国のTrutnovに新工場を建設、ディーゼル用インジェクションポンプの生産能力をさらに増強すると発表。投資額は18百万ユーロ超。Trutnov工場では、ディーゼル用高圧インジェクションポンプの生産能力を2008年夏から段階的に拡充する計画。(2008年4月2日付プレスリリースより)
北米
<米国>
-2008年7月、Continental Tire North America (CTNA) は、Mt. Vernon工場に、今後3年間で新たに総額60百万ドルを超える投資を行うと発表。乗用車&小型商用車用(PLT)タイヤおよび商用車用タイヤ(CVT)の生産能力は大幅に増強される見込み。今回の追加投資分を含め、同工場に06年からの通算で220百万ドルを上回る投資を行うことになる。(2008年7月16日付プレスリリースより)