Robert Bosch LLC 2010年12月期までの動向

ハイライト

企業買収

-2009年、Samsung SDI との合弁会社SB LiMotiveは、米国のニッケルメタルハイブリッドバッテリーメーカーCobasys LLCを買収。

-2008年、北米ボッシュはMorse Automotiveのブレーキ事業 (ブレーキパッド、ブレーキシュー製造) を買収。

事業売却

-2009年、曙ブレーキ工業に北米ブレーキ事業 (ファウンデーションブレーキ事業) を売却。

受注

-同社のガソリン直噴エンジン技術が使用されたFordのEcoBoostエンジンが「Lincoln MKT」ラグジュアリー・クロスオーバー・ビークルの2010年モデルに搭載。

-2008年、米国サウスカロライナ州のAnderson工場におけるO2センサーの累計生産個数が2億個を突破。同工場では1988年からO2センサーを生産している。(2008年4月23日付プレスリリースより)

-2008年、Volkswagen of America向けピエゾインジェクター搭載のディーゼルコモンレールシステムを受注。対象モデルは2009年式「Jetta TDI」(2.0L ターボ直噴エンジン)。このシステムは最高噴射圧1,800barで、ピエゾインジェクターから最大5回の噴射が可能。また、高圧ポンプ、 エンジン電子制御用ECU、ディーゼル排気微粒子除去フィルター、低圧EGRプレッシャーセンサー、カムセンサー、ラムダセンサー、ホットフィルムエアマスセンサー、グロープラグ電子制御用ECUも併せて供給する。(2008年11月20日付プレスリリースより) 

 -2007年、初めて北米でABplusシステムを受注。新型の乗員拘束制御モジュールで、横滑り防止装置 (ESC) への情報伝達を行うESPセンサーとの組み合わせで構成されている。同社はこの新技術をFordと共同開発。納入開始は2009年を予定している。

 

開発動向

研究開発拠点

-Bosch Research Technology Center North America (RTC): 1999年、北米初の研究開発拠点として設立。80名が研究開発に従事。米国に3拠点保有。
  • カルフォルニア州 Palo Alto
  • ペンシルバニア州 Pittsburgh
  • マサチューセッツ州 Cambridge

 

研究開発活動

-2010年、ACCESS (Advanced Combustion Controls – Enabling Systems and Solutions for High Efficiency Light-Duty Vehicles)プロジェクトでは、同社と共同研究機関が将来の排出規制をクリアし、性能を落とすことなく燃費を3割向上させたガソリン小型車用高圧縮比ターボチャージャーエンジンを開発する。参加するのは同社のほか、AVL、Emitec、ミシガン州立大学、スタンフォード大学。補助金1,200万ドルが、エネルギー省が進める、2015年までにエンジンの燃費を25-40%向上させるプログラムの一環として支出される。(2010年1月18日付プレスリリースより)

-2009年、Ford初の自社設計ディーゼルエンジンの開発を支援。現在、Fordの商用車群は全ディーゼルエンジンで中・大型車基準の先駆けとなった新しい6.7L パワーストロークV8ターボディーゼルエンジンを搭載している。

-2009年、日産と低コストナビゲーションシステム開発で提携。現在、日産 「Sentra」や日産 「Versa」の2010年モデルに搭載されている。このナビゲーションシステムは、最速・最短ルートの選択に加え、最も燃料低減、CO2削減に効果的な道路を算出する"eco-route"機能も提供。

-2007年、ボッシュガソリンシステムはパワートレインシステムの開発プロジェクトに関して、米国エネルギー省から助成金を交付された。このプロジェクトは、再生可能なバイオ燃料「E85」を使用した燃料直噴システムの開発を行うもの。リカルドおよびミシガン大学との共同による。