Modine Manufacturing Company 2007年度の動向

ハイライト

業績
単位:百万米ドル 2008年
3月期
2007年
3月期
要 因
全社
売上高 1,849.4 1,722.3 ・販売量は、商用製品事業における安定した伸長と、欧州およびブラジルにおける堅調な伸長により増加した。
営業利益 21.1 45.2  ・継続事業からの収益減少は、北米のトラック販売量低迷に関連した粗利益の減少、工場統廃合の一環として生じた生産効率低下、顧客からの価格圧力が要因。さらに、北米および韓国では、これらの事業での収益が減少することを 見越して47.4百万ドルの減損費用を計上。
部門別売上高(抜粋)
アジアOE部門 268.4 219.9 -コンデンサーおよびバス用空調製品が引き続き堅調
欧州OE部門 751.0 588.7 -主にパワートレーン冷却製品、エンジン関連製品、およびコンデンサーの販売量が好調に推移したことが要因。 21百万ドルにのぼる為替差益も寄与。
北米OE部門 521.1 667.9 -売上減少は、2007年1月1日の排出ガス規制施行以来続く、北米のトラック市場低迷が主な要因である。さらに、ガソリン価格の高騰や、消費者が小型トラックおよび大型SUVから乗用車や小型SUVに移行したことにより、自動車市場における売上が減少している。
南米OE部門 133.0 77.2 全体的なブラジル経済の好調とブラジルの農機および商用車市場における継続的な伸長が背景

受注
-2007年9月、三菱ふそうトラック・バスから、総額約1,500万ドルにおよぶ供給プログラムを受注したと発表。契約は5年。Modineは、アジア市場における拠点機能を生かし、三菱ふそうの川崎工場にHVACモジュールを納入する。韓国Asanの技術センターから最新技術を採用したHVAC用熱交換器を供給し、上海工場でHVACシステムの組立を行った上で、日本に出荷する。供給するHVACシステムは、小型トラック「Canter」搭載用で、供給期間は2009年から2014年。同社が、三菱ふそうからHVACシステムの供給プログラムを受注したのは、今回が初。(2007年9月19日付プレスリリースより)

-2008年2月、EGR(排気ガス再循環)クーラーについて、既に複数の供給プログラムを受注していることを明らかにした。供給するEGRクーラーは、US10 のオンハイウェイ車両排出ガス基準およびTier 4 のオフハイウェイ車両排出ガス基準対応製品。新たに複数顧客向けに中・大型トラックエンジン用EGRクーラーを提供するもので、年約1億2,500万ドルの売上げを見込む。2009年半ばからJoplin工場(ミズーリ州)で新規契約分のEGRクーラーの生産に入る予定。契約期間は2015年まで。新規受注の大半が既受注分の継続プログラムであり、数年にわたり安定した売上げが確保できることから、年4~6%の売上げ増を目標とする同社の業績向上に寄与するとみられる。(2008年2月14日付プレスリリースより)

-2008年2月、長城汽車からEGR(排気ガス再循環)クーラーの供給プログラムを受注したと発表した。供給するEGRクーラーは、2.0Lディーゼルエンジン用で、受注総額は約1,400万ドル。契約期間は2009年から5年間。中国江蘇省常州市にある工場で2009年から新規契約分のEGRクーラーの生産に入る。常州工場から製品を供給するにあたり、韓国・牙山にある研究・試験施設の機能も活用する。このほど長城汽車から受注したのは既受注分の継続プログラムで、年4-6%増を掲げる同社の売上げ目標達成を後押しすることが期待される。(2008年2月28日付プレスリリースより)  

リストラクチャリング

長期的な競争力を高めることを目的とした数多くのコスト効率化および事業効率化の諸施策を実施中。 以下の施策を実施。
生産再編成 -北米OE部門では、Camdenton(ミズーリ州)、Pemberville(オハイオ州)、Logansport(インディアナ州)の各生産拠点の閉鎖、欧州OE部門では、Tubingen(ドイツ)の工場の閉鎖を発表。 これら工場の閉鎖は、以前に閉鎖が発表された北米の工場4拠点(Jackson(ミシシッピ川)とClinton(テネシー州)を含む)とは別に実施される。
製品群の合理化 - 2008年5月1日付けで、電子冷却事業の売却を完了。

開発動向

研究開発費用
(単位:百万ドル) 2008年3月期 2007年3月期 2006年3月期
研究開発費
93.2 82.3 79.4

研究開発体制
- 車両HVACグループを研究開発分野から独立して新設。研究開発活動で培ったされたノウハウを活かして、改良HVAC製品のプラットフォームを開発する。これには、今後予想される大型車のアイドリング規制に適合する製品も含まれる。また、エネルギー効率規制に対応するため、商用市場向けの高性能、かつ軽量の熱交換器の開発も進めている。同社は、バーチャルシミュレーションの使用も含め、引き続き製品開発プロセスを改善して同社の全市場向けの開発効率を高め、新設計を導入して市場までのリードタイムを短縮する。
-同社は全世界でこれまで2,355件の特許を取得。

設備投資

設備投資費用
単位:千米ドル  2008年3月期 2007年3月期 2006年3月期
アジアOE部門 19,328 8,681 5,504
欧州OE部門 32,768 22,096 28,063
北米OE部門 23,073 25,486 19,945
南米部門 7,742 3,339 -
商用製品 1,595 6,824 3,946
燃料電池 589 546 -
共通 1,408 15,114 18,341
消去 - (58) -
設備投資費 - 継続事業 86,503 82,028 79,799
設備投資費 - 非継続事業 510 724 4,071
設備投資費合計

87,013

82,752 79,870

海外投資
-新生産拠点を中国とインドに建設しており、中国では事務所を開設している。 中国・常州の新生産拠点は2007年度の第3四半期に生産を開始。Chennai(インド)の拠点は2008年度の第2四半期に生産を開始する予定。
ハンガリー の生産拠点として、Gyongyosで新工場の建設が進められており、2008年度に生産を開始する予定。