Bridgestone Americas, Inc. 2012年12月期の動向

ハイライト

業績

(単位:億円)
  2012年
12月期
2011年
12月期
増減率
(%)
要因
売上高 13,309 12,886 3.3 -米州では、北米タイヤ事業における乗用車および小型トラック用タイヤの販売本数は、前年並みに推移。トラック・バス用タイヤの販売本数は、市販用が減少した影響が大きく、前年を大幅に下回った。
営業利益 923 619 49.1

受注

-2012年、Bridgestone Americas Tire Operations (BATO) は、新型20インチタイヤ「Potenza RE97AS」が、GMの2013年型ラグジュアリーセダン「Cadillac XTS Platinum Collection」に標準装着されたと発表。このタイヤは、Cadillacの乗用車ラインアップにおいて、他の「Premium Collection」バージョンでもオプションとして採用されている。2年以上をかけて開発された同タイヤは、米国ノースカロライナ州のWilson工場で生産を行う予定。タイヤサイズは「P245/40R20 95V」となる。 (2012年8月20日付プレスリリースより)

-2012年、Bridgestone Americas Tire Operations (BATO) は、Firestoneブランドの低燃費トレードマーク「Fuel Fighter」を発表した。2011年に、このマークを貼付したBATO製タイヤ「Affinity Touring S4」 (タイヤサイズP205/65R16 94S) および「Firestone Affinity」 (タイヤサイズP195/65R15 89H) が、トヨタ 「Camry」 とホンダ 「Civic」 にそれぞれ採用されている。 (2012年1月24日付プレスリリースより)

開発動向

研究開発動向

-2012年、Bridgestone Americas Tire Operations (BATO) が最近行っている研究において、「ロシアタンポポ」がタイヤ用途の天然ゴムとして実用化できる可能性があると発表した。「ロシアタンポポ」は、カザフスタンおよびウズベキスタン原産の多年草で、その根部に天然ゴムを含んでいる。BATOは現在、米国オハイオ州立大学のオハイオ農業研究開発センターを拠点とする産業コンソーシアム「PENRA (the Program for Excellence in Natural Rubber Alternatives) 」が取り組む「ロシアタンポポ」に関するプロジェクトに参加している。同社グループは今夏、同州Akronと日本国内の研究施設において、「ロシアタンポポ」由来の天然ゴムに関して更なる試験を計画しており、2014年には拡大試験を行う予定。 (2012年5月17日付プレスリリースより)

研究開発拠点

-2012年、米国において「グアユール」の試験農場および加工技術研究施設用地を取得したと発表。同社はパラゴムノキ由来の天然ゴムの代替資源として、「グアユール」の実用化を目指している。このプロジェクトはBridgestone Americas Tire Operations (BATO) が行っており、試験農場用地としてアリゾナ州Eloyに281エーカーの土地を取得した。2012年第3四半期に建設開始となる予定の試験農 場は、同州Mesa近郊に建設する加工技術研究施設に「グアユール」を提供する計画。一方の研究施設には研究者・技術者32名が勤務し、「グアユール」をタイヤ用の天然ゴムに加工する。2013年はじめに着工し、2014年に本格稼動させる予定。天然ゴムの試験生産は2015年より開始する見込み。 (2012年8月2日付プレスリリースより)

-2012年、Bridgestone Americasは、米国オハイオ州のAkronに技術センター「Americas Technical Center」を開設したと発表。投資額は1億米ドルで、従業員450名を雇用している。 (2012年4月11日付プレスリリースより)

技術センター 米国オハイオ州Akron
プルービンググラウンド 米国テキサス州Fort Stockton
プルービンググラウンド 米国オハイオ州Columbiana
プルービンググラウンド メキシコAcuna
プルービンググラウンド ブラジルSan Pedro

設備投資

金型拠点の再編

-2012年、国内での競争力を強化するため、タイヤ生産に使用するタイヤ金型の生産拠点を再編すると発表した。短納期対応が必要な金型の生産と技術情報の発信は国内拠点に特化し、それ以外の金型についてはタイ、中国などの内・外製拠点から調達する。国内のタイヤ生産の金型の生産については、東京工場と福岡県の久留米工場で行っているが、このうち、東京工場での生産を取り止め、久留米工場、タイや中国の工場に移管する。久留米工場で生産する金型は、短納期のものや、高い技術力が必要なものに特化する。海外拠点から技術の流出を防ぐ狙いもある。東京工場からの移管は今年7月から順次開始し、2013年6月までに完了する予定。 (2012年5月30日付日刊自動車新聞より)