八千代工業 (株) 2012年3月期の動向

ハイライト

業績

(単位:百万円)
  2012年
3月期
2011年
3月期
増減率
(%)
備考
全社
売上高 271,650 304,405 (10.8) -
営業利益 3,378 6,071 (44.4) -
経常利益 3,391 5,665 (40.1) -
当期純利益 (1,849) 1,430 - -
日本
売上高 179,524 207,718 (14.6) -自動車部品および自動車組立における大幅な受注減少。
経常利益 (250) (562) - -
米州
売上高 31,853 37,297 (14.6) -連結子会社における受注減少。
経常利益 (1,346) 194 - -
中国
売上高 17,339 19,964 (13.1) -連結子会社における受注減少。
経常利益 2,413 2,749 (12.2) -
アジア
売上高 42,932 39,425 8.9 -連結子会社における受注増加。
経常利益 3,003 3,469 (13.4) -

>>>次年度業績予想 (売上、営業利益等)

開発動向

研究開発費

(単位:百万円)
  2012年3月期 2011年3月期 2010年3月期
全社 4,092  3,378 2,770

研究開発拠点

拠点名 所在地
柏原工場 埼玉県狭山市
栃木研究所 栃木県さくら市
合志技研工業(株) 熊本県合志市
Yachiyo of America Inc. 米国オハイオ州

-2012年4月1日付の組織変更を発表した。研究開発部を量産品の開発を行う「第1研究開発部」と次世代技術の研究開発を行う「第2研究開発部」に改編する。これに伴い、埼玉県狭山市の旧柏原工場第2樹脂工場を改装し、第2研究開発部の拠点となる「埼玉研究所」を4月に新設、6月から稼働する。地域統括制は廃止するほか、業務改革推進部室と管理本部IT部を統合し「BPR推進部」を新設する。経営会議直轄の事業企画室は管理本部に移行する。(2012年2月23日付日刊自動車新聞より)

-部品事業の拡大に向け、国内の開発体制を強化する。栃木県さくら市の栃木研究所に建屋を新設し、燃料タンク用の試験機を追加導入して2012年に稼働する。13年度までに開発要員を3割増員するなど、研究開発費も増やし、欧米メーカーなど新規受注先を開拓する。軽自動車の受託生産が減少していくことから、部品事業でグローバルに売り上げ拡大を目指す。栃木研究所の隣接地に購入した土地で建屋の建設に着手した。新規に導入する燃料タンク用の試験機は、欧州メーカーが要求する性能試験を行うためのもの。これまではホンダを中心に製品を納入してきたが、新規の納入先を獲得するため、設備を増強して多様な客先のニーズに対応した開発体制を整える。建屋と設備で数億円を投資する。新建屋の建設を機に、研究所内の既存設備の再配置を行う。開発要員も現行の150~160人体制から、13年度までに200人体制に増強する。研究開発費は11年度見通しの約34億円から毎年5億円程度増やす方針。連結売上高の4割強を占める軽自動車の受託生産事業は、12年3月期の生産台数が前期比24%減の11万6,000台、売上高が同22.3%減の1100億円に減少する。完成車売り上げの減少により、同期の連結売上高は前期比11.3%減の2,700億円に止まる。受託先のホンダが軽自動車の生産を自社で行うことにしたため、今後も受託生産は減少していく見通し。このため燃料タンク、サンルーフ、プレス部品といった製品を強化し、部品の売り上げを拡大する。(2011年12月21日付日刊自動車新聞より)

研究開発活動

1) 新型車用の燃料タンクの量産化
2) 新型車用のサンルーフの量産化
3) 新型車用の燃料タンクの開発
4) 新型車用のサンルーフの開発
5) 新構造樹脂製燃料タンクの研究と開発
6) 新型サンルーフおよび周辺技術の研究と開発
7) 自動車部品の環境対応技術の研究と開発
8) アルミ材の半凝固状態でのプレス成形技術の研究と開発
9) 新事業参入のための研究と開発

-主要納入先のホンダ以外の自動車メーカーとの取引拡大を目指し、燃料タンクおよびサンルーフの開発を強化する。燃料タンクは従来、タンク単体にとどまっていた設計機能をポンプや配管などを含む燃料系全体に広げシステムサプライヤーとしての提案体制を整える。サンルーフは、板金部品を手掛ける自社のノウハウを生かし屋根の改造が必要なルーフシステムを含む高機能な製品の拡充に注力する。これらによって現在は約10%にとどまるホンダ向け以外の売上高比率を、2020年頃に50%へ引き上げる考えだ。燃料タンクについてはタンク単体では一次サプライヤーとしての受注を見込めないので、燃料系システムとしての設計を可能にするよう開発体制を整備する。北米、中国、タイに続き近くブラジル、インドで燃料タンク工場の稼働を予定しており、こうした供給網を生かし受注を開拓する。(2011年8月25日付日刊自動車新聞より)

設備投資

設備投資額

(単位:百万円)
  2012年3月期 2011年3月期
全社 11,450  11,507
-日本 6,050 6,643
-米州 1,122 3,175
-中国 1,703 400
-アジア 2,574 1,288

<日本>
-主として新規受注対応、設備更新および試験装置等を目的とする。

<米州>
-主として新規受注対応、設備更新および新工場建設等を目的とする。

<中国>
-主として能力拡充、建屋拡張等を目的とする。

<アジア>
-主として新工場建設、新規受注対応および能力拡充等を目的とする。

設備投資

<インドネシア>
-インドネシアに四輪車用の樹脂製燃料タンクの工場を新設すると発表した。現地企業などとの共同出資により、資本金2350万ドル(約18億8千万円)で4月に新会社を設立し、2013年8月に稼働する。工場の建設場所はジャカルタ近郊の西ジャワ州カラワン県で、ホンダの四輪車工場から南方に2キロメートルの距離に位置する。ホンダが14年に年間12万台の新工場をインドネシアに建設することに伴い、現地で供給体制を整備する。年間生産能力は24万台とする予定。同社は海外を中心に部品事業を拡大していく方針で、樹脂製燃料タンクの生産場所は国内外で9拠点になる。(2012年3月19日付日刊自動車新聞より)

<メキシコ>
-自動車部品の生産拠点としてメキシコのグアナファト州に子会社Yachiyo Mexico Manufacturing S.A. de C.V.を設立すると発表した。資本金は2.4億ペソ(約16億円)。従業員約60名を雇用し、2014年4月に営業を開始する予定。(2012年1月13日付プレスリリースより)

設備の新設

(2012年3月31日現在)
会社名・事業所名/
所在地
設備の内容 投資
予定総額
(百万円)
着手 完了予定 備考
柏原工場
(埼玉県狭山市)
生産関連設備
研究開発設備
495 2012年
4月
2013年
3月
環境改善、
新規受注対応、
設備更新等
四日市製作所
(三重県四日市市)
生産関連設備 545 2012年
5月
2013年
3月
設備更新、
新規受注対応、
環境改善等
鈴鹿工場
(三重県鈴鹿市)
生産関連設備 1,388 2012年
2月
2013年
1月
新規受注対応
能力拡充等
亀山事業所
(三重県亀山市)
生産関連設備 387 2012年
4月
2013年
1月
省力・合理化等
栃木研究所
(栃木県さくら市)
研究開発設備 829 2011年
7月
2013年
1月
試験装置等
埼玉研究所
(埼玉県狭山市)
研究開発設備 1,515 2011年
11月
2012年
12月
建屋改装、
試験装置等
合志技研工業(株)
(熊本県合志市)
生産関連設備
研究開発設備
563 2011年
3月
2013年
3月
新規受注対応、
試験装置等
US Yachiyo Inc.
(米国オハイオ州)
生産関連設備 2,032 2012年
1月
2012年
12月
能力拡充等
Yachiyo Mfg. of Alabama LLC
(米国アラバマ州)
生産関連設備 340 2012年
1月
2012年
11月
新規受注対応、
能力拡充等
Yachiyo Mexico Manufacturing S.A. de C.V.
(メキシコ グアナファト州)
生産関連設備 1,096 2012年
4月
2012年
12月
新工場建設等
八千代工業(中山)有限公司
[Yachiyo Zhongshan Mfg. Co., Ltd.]
(中国 広東省)
生産関連設備 1,556 2012年
1月
2012年
12月
新規受注対応、
能力拡充等
八千代工業(武漢)有限公司
[Yachiyo Wuhan Mfg. Co., Ltd.]
(中国 湖北省)
生産関連設備 363 2011年
12月
2012年
12月
新規受注対応、
設備更新等
Siam Goshi Mfg. Co., Ltd.
(タイ ラヨン県)
生産関連設備 1,165 2010年
8月
2012年
12月
新規受注対応、
省力・合理化等
Goshi-Thanglong Auto-Parts Co., Ltd
(ベトナム ハノイ)
生産関連設備 1,162 2011年
10月
2012年
12月
能力拡充、
新規受注対応等
P.T. Yachiyo Trimitra Indonesia
(インドネシア カラワン県)
生産関連設備 1,461 2012年
5月
2012年
12月
新工場建設等