日本特殊陶業 (株) 2010年3月期の動向

ハイライト

業績

(単位:百万円)

2010年
3月期
2009年
3月期
増減率
(%)
要因
全社
売上高 243,914 292,121 (16.5) -
営業利益 10,683 (5,222) - -
経常利益 10,758 (7,528) - -
当期純利益 13,509 (71,669) - -
自動車関連事業
売上高 166,066 186,684 (11.0) 1)
営業利益 15,625 21,535 (27.4)

要因
1)
自動車関連事業
-2008年後半からの全世界の新車組付用市場、補修用市場の急激な冷え込みにより、下半期、各国の経済政策による自動車買換え需要や、世界的不況からいち早く抜け出した新興国により想定を上回るペースで回復したものの、上半期の落ち込みを補うことが出来ず、減少。

>>>次年度業績予想(売上、営業利益等)

第5次中期経営計画

基本的な取り組み
-ものづくり力強化による既存事業の再構築と基盤固め
-新研究開発体制による次世代に繋がる新商品開発
-戦略的な人的資源の活用による組織力の強化

2011年3月期~2013年3月期
-現業の掘り下げと新ビジネスの種まき

2014年3月期~2016年3月期
-新製品・新ビジネスの立ち上げ

2017年3月期~2019年3月期
-現業と新ビジネスの加速度的な進展

業績目標

(単位:億円)
  2013年3月期 2012年3月期 2011年3月期 2010年3月期
売上高 2,950 2,775 2,555 2,439
営業利益 410 333 215 107
純利益 240 248 185 135

事業分野での取り組み
<自動車関連事業分野>
-技術的優位性の確保と低コスト設計の推進
-グローバル生産体制最適化による、グローバルシェアのさらなる拡大

開発動向

研究開発費

(単位:百万円)
  2010年3月期 2009年3月期 2008年3月期
全社 13,907 17,575 17,444
既存製品の改良、応用研究等に
関する費用等を除いた研究開発費
2,468 2,876 2,972
自動車関連事業 843 1,231 1,652

-活動の主体となるのは、本社機構である技術開発本部及び各事業部技術部で、プロジェクトによる開発も実施。また、国内外の学会・協会への参画、大学・公的研究機関との共同研究等により最新技術を入手・導入している。

研究開発活動

-スパークプラグの分野では耐高温性・高着火性を高めるとともにより一層の小型化・ワイドレンジ化した製品を開発。

-ディーゼルエンジン用グロープラグの分野では、昇温特性に優れ、高寿命を有するプラグやその温度をコントロールする制御システムを開発。

センサの分野では、排気ガス規制に対して下記の開発を実施。
-酸素センサや全領域空燃比センサをはじめとした各種排気ガスセンサ
-広範囲温度センサをはじめとした各種温度センサ
-ディーゼルエンジン車のNOx削減に効果のあるSCRシステム用の尿素水の水位・濃度を感知するセンサ
-燃料電池用の水素ガス濃度センサ
-水素漏れ検知センサ等

-プラグやセンサ本体の開発にとどまらず、ガスエンジン用プラグの耐久性向上を目指した点火ユニットの開発、製品化。

-自動車に搭載されたエンジン制御回路とのインターフェース機能を持つ全領域空燃比センサ用次世代ASIC(特定用途向けIC)を開発中。

製品開発

スパークプラグ
-小排気量高過給エンジンに要求される厳しい熱環境に耐え、顧客の重要要求である高着火性能も有したPSPE(Projected Square Platinum Electrode)スパークプラグを開発。

グロープラグ
-長寿命な急速昇温型メタルグロープラグや制御用グローコントローラ等を開発し、新車への採用が拡大。

ガスセンサ
-次世代型のガスセンサとして、高度な燃焼制御・排ガス後処理システムに向けたNOx検知性能の優れた制御回路つきNOxセンサを開発。

モジュール
-車載可能なマイクロチューブ型固体酸化物形燃料電池(SOFC)を集積した数百ワット級モジュールの作製・評価技術を確立したと発表した。長距離トラックのエアコン用補助電源や小型コージェネレーションへの適用を目指す。高集積化が課題とされるSOFCの集積度を高めることで、コンパクトで低温運転可能な燃料電池モジュールを、産業技術総合研究所とファインセラミックス技術研究組合、東邦ガスと共同で開発した。集積ユニットを2個搭載したモジュール(セル数90本)で2ワット/立方センチメートルの発電密度を確認。発電効率は40%以上、50ワット以上の出力を得た。単位面積あたりの集積度(電極面積)は世界最高レベルとする。(2009年9月14日付日刊自動車新聞より)

設備投資

設備投資額

(単位:百万円)
  2010年3月期 2009年3月期 2008年3月期
全社 10,977 24,173 63,231
自動車関連事業 7,325 16,154 24,840

-主に国内において基幹システムの更新を実施。

設備の新設

(2010年3月31日現在)

  投資予定総額(単位:百万円)
自動車関連事業 5,478
国内連結子会社-自動車関連事業 370
海外連結子会社-自動車関連事業 2,302
合計 11,700