Sogefi S.p.A. 2006年度の動向
ハイライト
業績
(単位:百万ユーロ) |
2006年度 | 2005年度 | 増減率 |
備考 |
全社 | ||||
連結売上高 |
1,018.6 | 1,023.4 | (0.5%) | (1) |
営業利益 |
106.6 | 105.6 | 1.0% | (2) |
フィルター事業部門 | ||||
売上高 |
527.2 | 518.5 | 1.7% | (3) |
営業利益 |
58.1 | 56.7 | 2.5% | (4) |
サスペンション部品・精密ばね事業部門 | ||||
売上高 |
491.6 | 504.9 | (2.6%) | (5) |
営業利益 |
51.2 | 50.4 | 1.6% | (6) |
全社
(1)売上高
- フランスメーカーと米国Ford向け販売量低下で、売上げは前年比で0.5%減少。
-地域別には、フランス、イタリア、並びにFord Five Hundredの販売不振により米国向けの売上げが減少。Mercosur、スペイン、ドイツ、ベネルクス3国では売上げは増加。
-主要取引先2社と、Fiat/Iveco向けはサスペンション部品の供給中止により、売上げが低下したが、一方Ford Europe、VW、トヨタ、GM Europe、Caterpillar、Man向けの売上げ好調で相殺。
(2)営業利益
フィルターシステムで使用するアルミ、プラスチック素材や、サスペンション部品で使用する特殊鋼の合金に含まれるシリコン、ニッケルなどの原材料費の高騰がマイナス要因。
サスペンション製品を製造するために特に高い消費が必要となるエネルギー費用は売上げに占める比率が前年の2.6%に比べ3.1%に上昇。人件費も同グループ内のすべての国で上昇したが、特にアルゼンチンの上昇率が高かった。売上げに占める比率が前年の21.8%から22.8%に上昇。
フィルター事業
(3)売上高
売上げは微増。
-OEM向けは大幅に増加し、OES向けはわずかに改善。
-独立補修用向けブランド製品は、引き続き減少。年後半にすべての販売国で若干改善傾向。
-南米は前年比+10%で健全な成長。欧州は前年比0.5%でわずかに増加。
(4)営業利益
-ラミネートスチール、プラスチック、アルミなど原材料費高騰がマイナス要因。販売価格への転嫁は完全にはできなかった。
-内製への切替戦略とリストラ継続によるコスト低減がプラス要因。
-中国新工場の立ち上げ費用発生
-建物の売却益で、EBITは改善
サスペンション部品及び精密ばね部門
(5)売上高
過去2年の急成長の後で、売上は若干減少。
-フランスカーメーカー向け及び北米市場向けの不調
-Ford Europe、トヨタ、VW、GM向け売上げの増加
-Mercosur向け販売量が引き続き伸張
-トラック向け(Iveco,、Mercedes)売上げの低下
(6)営業利益
-トラック向けは、売上げは低下したが収益性は向上
-南米で大きく伸張
-精密ばねの収益性は、合理化活動の開始後に回復
-販売量低下により、北米事業は収益性も低下
-フランスカーメーカーの不振により、フランス子会社の収益性は低下
-リストラコストは低減
企業買収
-2006年1月、フランスの子会社Filtrauto S.A.は戦略製品の生産統合を計るため、プラスチック部品製造のArgentan工場の資産を買い取り、連結範囲を拡大。
-2006年5月、中国地場メーカーと合弁会社Zhejiang Universe Filter Co., Ltd.を設立。フィルターシステムの製造と販売を行う。Sogefi Filtration S.p.A.が株式70%を保有。2007年初頭にOE及び独立系補修市場向け製品の製造を開始する。
リストラクチュアリング
2006年度に行われた主な生産拠点の統廃合:
- S. Felice del Benaco工場(イタリア)の閉鎖。並びにトラック用サスペンション部品製造をRaffa di Puegnago工場(イタリア)に統合。
-West Bromwich工場(イタリア)の閉鎖並びに精密ばね製造をRochdale工場(英国)に統合
- Can Jardi及びCan Rose工場(スペイン)を閉鎖。同工場で生産されていたフィルター製造をCerdanyola工場(スペイン)に移管。
- Douai工場(フランス)のサスペンションスプリング生産ラインを停止。同工場のスタビライザーバー製造は継続。
-Mantua(イタリア)のパネルエアフィルター製造をMedvode(スロヴェニア)へ移管。
- 2006年5月 50%出資しているKS Automotive Suspensions Asia Private Ltd (シンガポール)の持ち株を売却。この会社は中国でサスペンションスプリングとスタビライザーバーを製造する合弁会社の親会社。株式を手放したことで、同グループが中国で製造するサスペンション部品は当面トーションバーのみとなる。
開発動向
研究開発費用
(単位:百万ユーロ) | 2006年度 | 2003年度 | 2004年度 |
研究開発費用 | 22.0 | 22.7 | 22.1 |
長期の開発戦略
サスペンション部品
-鉄を代替する複合素材
-革新的なアクティブバー
-新世代のStabilink
フィルター製品
-インタンクディーゼルフィルター
-アルミフォーム製オイルクーラー
-トラックブレーキシステム向けの新製品
設備投資
投資費用
(単位:百万ユーロ) | 2006年度 | 2003年度 | 2004年度 |
資本投資 | 39.7 | 36.0 | 44.5 |
2006年の主な設備投資案件
-3.4百万ユーロ: Allevard Springs U.S.A. Incにスプリング製造の熱処理ラインを設置
-2.1百万ユーロ: Allevard Federn GmbHとAllevard Rejna Autosuspensions S.A.のLieusaint 工場に新規の冷間技術を導入
-1.7百万ユーロ: Rejna S.p.A.のRaffa工場の統合と、第二バー製造ラインの拡張
-100万ユーロ: Sogefi Filtralin S.A.のBarcelona新工場の立ち上げ
-100万ユーロ: Sogefi Filtration S.p.Aに新規のフィルター製造ラインを設置
-60万ユーロ: Filtrauto S.A.に新規アッセンブリラインを設置