Ningbo Huaxiang Electronic Co., Ltd.[寧波華翔電子股份有限公司] 2022年12月期の動向
業績 |
(単位: 百万元) |
2022年12月期 | 2021年12月期 | 増減率(%) | 要因 | |
売上高 | 19,626.12 | 17,587.82 | 11.59 | -テスラなど新エネルギー車の販売拡大により同社の売上高は増加したものの、子会社寧波労倫斯汽車内飾件有限公司における北米事業をメキシコへ生産能力移転を行った影響で利益は減少となった。 |
営業利益 | 1,506.14 | 1,684.61 | (10.59) | |
経常利益 | 1,500.04 | 1,693.52 | (11.42) | |
純利益 | 1,338.39 | 1,520.97 | (12.00) |
受注
OEM | モデル |
VW | Tayron、Sagitar、Bora、New Passat、Golf、Lavida、T-Roc、Tiguan L、Lamando、Magotan、Phideon、Teramont、New Jetta、ID.4、ID.6、ID.3 |
Audi |
Q5、Q3、Q2、A7、A6、A4、A3、e-tron A+SUV |
Mercedes-Benz | E-Class、C-Class、A-Class、GLB、GLC、V-Class、EQシリーズ |
BMW | Neue Klasse、5シリーズ、3シリーズ、2シリーズ、1シリーズ、X5、X3、X2、X1 |
Toyota | RAV4、Camry、Corolla、Levin、Avalon、Highlander、C-SUV、C-HR、Yaris、IZOA |
紅旗 | HS7、HS5、HS3、H9、H7、H5、L7、L5 |
Volvo | S90、S60、XC60、XC40、Polestar2、Polestar3 |
GM | Cadillac XT4、XT5、XT6、CT4、CT5、CT6、Chevroletシリーズ、Buick GL8、Envision |
Tesla | Model-3、Model-Y、Highland |
NIO | ES6、ES7、ES8、EC6、EC7、ET7 |
XPeng | P7i、G3、P5 |
Li Auto | ONE、L9、D-SUV |
BYD | Yangwang、E1、E2、唐、宋PRO、元PRO、漢、Ocean series |
Lynk/Zeekr | Lynk 01/02/03/05/09、Zeekr 009、Smart 1# |
SAIC IM Motor /SAIC Rising Motor | IM LS7、R R7、R Marvel R |
子会社を分割・上場
-同社は、子会社である長春華翔汽車金属部件有限公司(長春華翔)を分社化して中国内の証券取引所に上場させると発表した。長春華翔は1991年12月に設立された企業で、主な製品は自動車車体用の熱成形品や大型溶接組立品、電池シェルなど。(2023年6月13日付寧波華翔のプレスリリースより)
新プロジェクト
-中国の複数メディアは、遼寧省瀋陽市鉄西区で華翔新エネルギー車(NEV)部品産業園プロジェクトの起工式が行われたと報じた。同社が建設するもので、研究開発、生産、販売の機能を統合した現代的なNEV部品産業パークとなる。総投資額は約15億元。園区の総建築面積は約12万平方メートル、完成すると主に華晨BMWのNEVにシャシー、内外装部品、電池ケースなどを供給し、自動車部品業界に関連する上下流事業を展開する。2024年5月竣工予定で、稼働後は年間18億元の売上高の増加が見込まれる。(2023年5月29日付複数メディアの報道に基づく)
受注
-同社は、子会社の長春華翔汽車金属部件有限公司が主要OEMのモデルにバッテリーケースを供給すると発表した。2025年から約7年供給を行う。年間売上高は約1億元。(2023年2月15日付の寧波華翔のプレスリリースより)
マレリとの提携
-Marelliは、同社と寧波市で戦略的提携覚書に調印したと発表した。両社は今後サスペンションシステムに関して協業し、サスペンションシステムのラインナップ拡充を図る。(2022年9月22日付MarelliのWechat公式アカウントより)
-Marelliは、江南模塑科技股份有限公司および同社の3社で戦略的提携を締結したと発表した。3社は自動車の外装分野において協業し、発光グリルやバンパーなどにおける技術的優位性や販売チャネルを統合する。これにより、共同でカスタマイズ設計のスマート外装品の事業を拡大していく。(2022年7月25日付MarelliのWechat公式アカウントより)
-Marelliは、同社及びその関連会社である寧波峰梅視訊電子有限公司[Ningbo FengMei Vision Electronic Co., Ltd.](峰梅視訊)と戦略的提携を締結したと発表した。3社は新型スマートコックピット事業で協業を行う。競争優位性を持ち、シナジー効果を発揮できる製品分野に集中して取り組むという。(2022年6月21日付けMarelli公式WeChatより)
研究開発における企業方針
-寧波華翔における研究開発は以下のガイドラインに沿って進められている。
1. コックピットモジュールにおいて人間中心のコンセプトのもと、既存のインテリア製品(バックミラー、ドア、ルーフ、メインおよび補助ダッシュボード、装飾ストリップなど)を元に、タッチ音声センサー、環境光、フレグランスシステム、フローティング巨大スクリーンおよびその他の機能を提供し、より技術的でパーソナライズされた運転空間の創出を目指す。
2. シャーシモジュールにおいて、サブフレームを「自社開発+合弁合併・買収」の方法で開発している。衝撃吸収システムのコアコンポーネントを確立し、自動昇降や予防安全などの全方位機能実現を目指している。
研究プロジェクト
名称 | 内容 | 進捗状況 |
スマート サーフェス (フェーズ 1) | 光学制御システムと電子制御システムの統合開発を通じて、キャパシタフィルムとPCBAハードウェア技術に基づくスマートサーフェス製品の事前研究を完了する | 製品デザインの設計を完了し、Aサンプルの作成を行っている。 |
2000MPa次世代超高張力鋼の熱間成形性に関する研究 | 1500MPa材料において重量10%超削減 | 開発を完了し、サンプル作成を行っている。 |
一体型ドアリングの開発 | 3~5種類あった部品数を1種類に削減し、製品重量を約30%軽量化 | 開発を完了し、サンプル作成を行っている。 |
熱成形高強度鋼製バッテリーパックハウジング | アルミバッテリーパックと比較して、コスト20%以上削減、重量増加は15%以内となる。 | 開発を完了し、サンプル作成を行っている。 |
研究開発費 |
(単位: 百万元) |
2022年12月期 | 2021年12月期 | 2020年12月期 | |
総額 | 690.07 | 640.42 | 528.06 |
対営業収益比率 (%) | 3.52 | 3.64 | 3.13 |
-2022年末時点で、研究開発部門に所属する人員は全体の8.15%にあたる1,536名。
海外事業
-寧波華翔は2020年に海外事業の最適化を開始した。 ドイツのNBHX Trim GmbH(HSB)工場は閉鎖されており、残ったドイツのHIB Trim Part Solutions GmbH(HIB)工場とイギリスのNorthern Automotive Systems Ltd.(NAS)工場もルーマニア拠点に移転する予定。 2022年に操業コストを削減するため、同社は北米の生産能力をメキシコ工場に移管し、現在バッチ生産段階にある。