Gotion High-tech Co., Ltd.[国軒高科股份有限公司] 2021年12月期の動向

業績

(単位:百万元)
2021年12月期 2020年12月期 増減 (%) 主要原因
売上高 10,356.08 6,724.23 54.01 -市場需要により売上高は大幅増、営業利益は主にリチウム電池事業と送電線事業における製造コスト、原材料費、研究開発費の増加により大幅減。
営業利益 39.16 167.61 (76.63)
経常利益 47.83 166.44 (71.26)
純利益 76.93 146.90 (47.63)

 

2022年経営戦略

-同社は2022年12月期に向けての経営、研究開発、サプライチェーン、品質に関する戦略を発表。

  • 経営に関しては、自動車向け、蓄電池、特殊用途、バッテリー回収の4つの事業を展開し、現在の10カ所の生産拠点に加えて新設・拡張を実施する。2022年末までに、生産能力100GWhを目標とし、生産高50GWhを目指す。
  • 研究開発戦略では、材料システムの開発、バッテリーセルの開発、先端技術の開発、プロダクトエンジニアリング及び蓄電池製品に引き続き注力し、エネルギー密度260Wh/kgの鉄リチウム電池セルおよび、400Wh/kgの三元系電池セルの開発に取り組む。
  • サプライチェーン戦略では、プロセスにおける基準と階層管理を通してサプライヤーの管理を強化する。また6311調達戦略を発表した。6311とは、6か月の長期需要予測、3ヶ月前の発注、1ヶ月前の生産計画、1週間分の在庫確保を指す。
  • 品質戦略では、VWの品質標準と管理システムのベンチマークを行う。管理強化を通じてサプライヤーの品質改良を促すという。(2021年12月17日付プレスリリースより)

 

スイス証券取引所へ上場 

-海外株式預託証書 (GDR: Global Depositary Receipt) を発行し、スイス証券取引所に上場する計画であると発表した。国際戦略を加速し、国際ブランドとしてのイメージを作り上げ、海外事業に必要な資金を調達するのが狙い。なお、今回のGDR発行と上場による国軒高科の支配株主と実質的支配者に変更は生じないという。(2022年3月17日付プレスリリースより)

 

VW中国が同社筆頭株主へ

-VWの中国法人である、Volkswagen (China) Investment (VW中国) が同社の株式26%を取得し、筆頭株主となった。中国証券監督管理委員会(中国証監会)発行審査委員会が審査し、これを承認した。(2021年4月7日付複数メディア報道より)

  

新プロジェクト

内容
炭酸リチウム工場建設開始 傘下の宜豊国軒鋰業有限公司が江西省宜春市宜豊県で炭酸リチウム工場の建設を開始したと発表した。建設するのは年産5万トンの炭酸リチウム工場とそれに付属する採鉱、選鉱といった総合開発を行う工場。採鉱、選鉱能力は年間750万トン。2022年第4四半期に竣工、稼働開始を予定する。宜豊国軒鋰業有限公司は、国軒高科の孫会社である宜春国軒鋰業股份有限公司の全額出資子会社。(2021年12月29日付プレスリリースより)
50GWh駆動用バッテリー工場建設開始

合肥ハイテク産業開発区で50GWhの駆動用バッテリー工場の建設を開始したと発表した。建設は2期に分けて実施する。第1期建設の敷地面は約36.7万平方メートル、延床面積は30万平方メートル。2021年12月着工、2023年3月末までに正式に稼働を開始する予定。すべてが完成すれば年間50GWhの駆動用バッテリーの生産が実現する。(2021年12月7日付プレスリリースより)

江西省炭酸リチウム工場建設で合意 江西省宜春市で宜豊県人民政府、奉新県人民政府それぞれと炭酸リチウム工場建設で合意し契約を締結したと発表した。フル稼働後の年産能力は炭酸リチウム10万トン、年産100億元に達する計画。宜豊工業団地には、約400,000平方メートルの敷地にリチウム電池材料の総合開発拠点を設立する。建設は2期に分けられ、2021年第3四半期から2022年までを予定している第1期では、年産2万トンのリチウム電池材料と300万トンの採掘鉱石の総合的な開発・利用を行う施設を建設する。第2期では、年産3万トンのリチウム電池材料と500万トンの採掘鉱石の開発・利用を行う施設の建設を行う。建設が全て完了した後の年間生産高は50億元に達する見込み。また奉新ハイテク産業団地には、新エネルギー材料総合開発拠点を建設する。敷地面積は約400,000平方メートル。建設は2期に分けて実施され、第1期では年産2万トンのリチウム電池材料および300万トンの採掘鉱石の開発・利用を行う施設を整備する。第2期はリチウム電池材料3万トンと採掘鉱石500万トンの開発・利用を行う施設を建設する。建設完了後の年間生産高は50億元に達する見込み。第1期建設は2021年内に着工、工期は18ヶ月の予定。(2021年8月4日付プレスリリースより)
年産20万トンのハイエンド正極材料生産拠点建設開始 完全子会社である合肥国軒高科動力能源有限公司(合肥国軒)が合肥盧江高新技術産業開発区管理委員会と投資契約を締結したと発表した。合肥国軒は同開発区に年産20万トンのハイエンド正極材料生産拠点を建設し、国軒高科の上流産業チェーンでの布陣を更に強化する。この生産拠点の敷地面積は約17.9万平方メートル、延床面積は約12万平方メートル。2021年10月末までに着工し、2025年の本格稼働を目指す。完成後の年産高は100億元に達する見込み。(2021年7月26日付プレスリリースより)
年産20GWhの動力電池生産拠点建設開始 子会社の合肥国軒高科動力能源有限公司[Hefei Gotion High-tech Power Energy Co., Ltd.](合肥国軒)が合肥新站高新技術産業開発区に年産20GWhの動力電池生産拠点を建設することで同開発区と正式に協定書に調印したと発表した。この拠点ではVW標準電池セルの生産を専門的に行う。敷地面積は約333,000平方メートル。建設は段階的に実施され、第1期では10GWhの年産能力を整備する。着工から18ヶ月で竣工、生産を開始する予定。(2021年7月20日付プレスリリースより)
肥東国軒電池材料拠点建設開始 肥東国軒電池材料拠点の建設を開始したと発表した。この拠点は合肥循環経済モデルパークに建設するもので、敷地面積は約152万平方メートル、総投資額は約120億元。リチウムイオン動力電池の原材料と電池回収および再利用などを手掛ける。プロジェクトは2期に分けて実施され、第1期は2022年に部分的に稼働開始する。同拠点完成後は、国軒高科が目指す2025年の動力電池生産能力100GWhを保証する原材料が確保されるとともに、リチウム電池のリサイクル問題が解決されることになるという。(2021年6月23日付プレスリリースより)
江西省リチウム電池新エネルギー産業拠点を建設

関係会社である国軒控股集団有限公司が、江西省宜春市人民政府と戦略的提携枠組み合意書を結び、江西省宜春市経済開発区に115億元を投じリチウム電池新エネルギー産業拠点を建設すると報じられた。国軒宜春拠点には炭酸リチウムの生産、リチウム電池材料などの工場を建設する。建設は2期に分けて実施し、第1期は2021年5月に建設開始、2年以内の完成を目指す。第2期も5年以内に完成させる予定。第2期は新エネルギー産業の発展戦略に基づき、宜春のリチウム資源の強みを生かし、産業チェーンの上下流の垂直統合を積極的に推進していく計画だという。(2021年3月4日付各種リリースより)

宜春市礦業有限責任公司と1億元を出資し合弁会社として宜春国軒礦業有限責任公司[Yichun Guoxuan Mining Co.,Ltd]を設立することで合意したと発表した。両社は鉱山資源を共同開発し、国軒高科向けリチウム鉱石の供給資源を確保する。この合弁会社は国軒高科が51%、宜春市礦業有限責任公司が49%の株式を保有する。合弁会社は鉱山資源の採掘、貯蔵、管理、運用などを手掛ける。また、国軒高科は宜春リチウム電池産業パークを建設することで宜春経済技術開発区と合意し、投資協定書に調印した。産業パークでは炭酸リチウムの抽出、加工、応用などを行うとともに、リチウム電池の研究開発や製造などの産業化プロジェクトを推進し、さらに国軒高科サプライチェーン地域本部を建設する計画。産業パークは約333,300平方メートルの用地を確保し、2期に分けて建設する。第1期は2022年末までの竣工・稼働開始を予定する。このほか予備としてさらに333,300平方メートルの用地を確保する。(2021年3月25日付プレスリリースより)
年産3万トンの三元系正極材料工場の建設開始 年産3万トンの三元系正極材料工場の建設を開始したと発表した。この工場は合肥盧江高新技術産業開発区内に位置し、敷地面積は約230,000平方メートル。工期は36ヶ月、2023年末竣工の予定。このプロジェクトは国軒高科の子会社合肥国軒電池材料有限公司の第3期建設であり、VWが国軒高科に資本参加して以降実施している2つの投資プロジェクトのうちの1つでもある。完成後は動力電池用高ニッケル三元系正極材料を生産する。(2021年1月19日付プレスリリースより)
合肥市肥東県政府と投資協定書に調印 合肥市肥東県政府と投資協定書に調印したと発表した。120億元を投じて肥東県循環経済モデルパークに動力電池産業チェーン拠点を建設し、動力リチウム電池の原材料および電池回収などの事業を手掛ける。この拠点の敷地面積は1,520,000平方メートル。工期は24ヶ月。完成すれば、2025年には動力電池生産能力100GWhに対応する原材料を供給するとともに、電池回収と再利用問題を解決することが可能になる。(2021年3月22日付プレスリリースより)

 

戦略提携

VWグループ VWグループと戦略的提携枠組み合意書を締結したと発表した。国軒高科はVWグループと協力し、VWグループのSalzgitter (ザルツギッター) 工場の生産レイアウト、設備配置、生産プロセスを最適化することで、バッテリーセルの量産化を加速させ、VWグループの通常モデル向けに初となる標準バッテリーセルを採用したバッテリーユニットを開発する。また、国軒高科の完全子会社である合肥国軒高科動力能源有限公司(合肥国軒)も同様に、通常モデル向けの標準バッテリーセルを開発することでVW中国と合意した。このバッテリーセルの製造ソリューションは、様々な化学成分に適用でき、現在および将来の製造・製品技術と高い互換性を持つため、総合的なコストの大幅削減に繋がるという。このソリューションは2023年に製品に導入され、2030年にはVWグループの80%の電動車に採用される予定。なお、国軒高科はVWグループのサプライヤー認証を取得中であり、認証取得後は中国本土のMEBプラットフォームにバッテリーを供給することになるという。(2021年7月13日付プレスリリースより)
長城汽車 完全子会社である合肥国軒高科動力能源有限公司 [Hefei Gotion High-tech Power Energy Co., Ltd.] (合肥国軒) が長城汽車傘下の販売子会社である、重慶市永川区長城汽車零部件有限公司 [Chongqing Yongchuan Great. Wall Auto Parts Co., Ltd.](長城汽車零部件公司)と「2022年購買枠組合意書」に署名したと発表した。国軒高科は、2022年から2025年にわたりバッテリーを合計10GWh以上供給し、うち、2022年分は2.5GWh以上とする内容にて合意が行われた。今回の内容における年間供給量は最小制約量とするとしている。(2021年11月23日付けプレスリリースより)
アルゼンチン鉱山公社 アルゼンチン・フフイ州の鉱山公社であるJujuy Energia y Mineria Sociedad del Estado (JEMSE)と戦略的提携を締結したと発表した。両社は共同で、フフイ州の保税区に電池用途向け炭酸リチウムの精製所を建設する。JEMSEは、国軒高科に面積約1万7,000ヘクタールにおけるリチウム鉱産物の探鉱権および採掘権を提供する。両社はさらに正極材、電池生産といった事業でも協業し、欧米市場の共同開拓を図る。(2022年5月9日付国軒高科の公式Wechatより)
青海塩湖工業股份 青海塩湖工業股份有限公司[Qinghai Salt Lake Industry Co.,Ltd.](塩湖股份)と協力枠組み契約を締結したと発表した。 両社は、新エネルギー、リチウム、科学技術の研究開発、リチウムおよびマグネシウム材料、人材育成の分野で協力する。 また、両社はリチウム産業チェーンを中心とした包括的な協力を行い、リン酸鉄リチウムなどの正極材料と蓄電池を生産する合弁会社をそれぞれ設立する。各合弁会社は株式を相互に保有し、連携を強化することで、安定した新エネルギー産業チェーンシステムの形成を目指す。 また、塩湖股份の豊富なマグネシウムに関するリソースを活用し、マグネシウム・アルミニウム合金やマグネシウム・リチウム合金などの新材料で協力する。さらに、合肥に合弁会社を設立して新製品の技術研究開発プラットフォームを構築する可能性も探っているという。 (2021年12月14日付公式WeChatに基づく)
VinFast VinFastと共同でリン酸鉄リチウムイオン(LFP)電池の研究開発、ベトナム初のLFPバッテリーのギガファクトリーの建設検討での戦略的提携に向けMOUを締結した。LFPバッテリーは電気自動車(EV)や電力貯蔵ステーションなど向けとなる。LFPバッテリーは安全性、寿命、レアメタル不使用、供給や開発の制限の点で優れており、グローバルEV市場において注目を集める技術だとしている。また、競争力のある価格を備え、自動車、特に小型から中型のEVへの搭載に適しているという。(2021年8月23日付ベトナム現地メディアAutodaily.vn報道より)
中国科学技術大学先進技術研究院 中国科学技術大学先進技術研究院(中科大先研院)と戦略的提携協定書に調印したと発表した。双方はリチウム電池、エネルギー利用などの先端分野において、委託開発、共同開発、プロジェクト運営などで協業し、バイオベースの材料、グリーンな製造プロセス、クリーンエネルギーの総合的な利用、新添加剤などの研究を行う。また、双方は人材育成などの面でも協力するという。(2021年8月20日付プレスリリースより)
江特電機 江西特種電機股份有限公司[Jiangxi Special Electric Motor Co., Ltd.](江特電機)と戦略的提携を締結したと発表した。江特電機は国軒高科に月間500トン以上のバッテリー用炭酸リチウムを供給する。その他、双方はバッテリー用炭酸リチウムの購買、貯蔵、新エネルギー車用モーターなどの領域での提携強化の可能性を模索する。(2021年9月13日付プレスリリースより)

  

受注

浙江吉利新能源商用車集団 完全子会社である合肥国軒高科動力能源有限公司[Hefei Gotion High-tech Power Energy Co., Ltd.](合肥国軒)が浙江吉利新能源商用車集団有限公司[Zhejiang Geely New Energy Commercial Vehicles Group Co., Ltd.](吉利商用車)と戦略的提携を締結したと発表した。契約に基づき、合肥国軒は2022年から2024年まで吉利商用車に、小型バン、小型トラック、レンジエクステンダー向けのバッテリー3種を供給する。供給数量は12.6万セットを見込んでいる。(2022年4月20日付プレスリリースより)
米国大手上場自動車メーカー 米国の孫会社であるGotion, Inc.が米国大手上場自動車メーカーのサプライヤーになったと発表した。Gotion, Inc.は供給先とStrategic Supply and Localization Agreementを締結し、リン酸鉄リチウム電池(LFP電池)の供給と購買に関して合意した。Gotion, Inc.は供給先の要求に基づき、中国内の電池生産拠点からLFP電池を調達する。2023年から2028年までの間、供給量の確保を行い、総量としては200GWh以上の規模となる見込み。一方で両社は、米国での現地生産とLFP電池供給を計画するとともに、合弁会社設立の可能性を検討する。今回受注したLFP電池は、供給先メーカーの米国及びグローバル市場の電気自動車(EV)などに使用される。(2021年12月20日付プレスリリースより)
零跑汽車 零跑汽車と電池セル供給契約を結んだと発表した。なお、既に量産および供給も開始しているという。同社は2021年中に長安汽車、長城汽車、易馬達(IMMOTOR)などにも製品を供給する計画。そのうち、長安汽車の「奔奔 (Benni)」には5月から供給、長城汽車の欧拉(ORA)ブランドモデルにはサンプルを提供済みで、間もなく量産に入るという。(2021年5月17日付プレスリリースより)
瑞馳新能源汽車 瑞馳新能源汽車がドイツとパキスタンに輸出する5台の「EC35II」のプロトタイプにリン酸鉄リチウムバッテリーを供給すると発表した。このバッテリーに付属するバッテリーマネジメントシステムはバッテリーの保護性能に優れ、バッテリー作動温度範囲を広げるほか、自然冷却と加熱フィルム技術を採用し、マイナス30℃の環境でも使用可能だという。(2021年4月20日付プレスリリースより)

 

Bosch子会社を取得

-Boschと契約に調印したと発表した。国軒高科はBoschの独ゲッティンゲン(Goettingen)に位置するRobert Bosch Aftermarket Solutions GmbHの資産と株式の100%を取得し、国軒高科にとって初の欧州新エネルギー生産拠点を建設する。この工場は1960年創立で、敷地面積は17万平方メートル超、延床面積は4万平方メートル。現在約300名の従業員を擁している。(2021年7月16日付プレスリリースより)

   

新会社

-安徽安納達鈦亜股份有限公司[Anhui Annada Titanium Industry Co., Ltd.](安納達)は、子会社が国軒高科股份有限公司[Gotion High-tech Co., Ltd.](国軒高科)傘下の合肥国軒科宏新能源科技有限公司(合肥国軒科宏)と合弁会社を設立すると発表した。安徽省銅陵市に拠点を置き、リン酸鉄や化学製品などの研究開発、生産、販売を行う。登録資本金は15,000万元で、銅陵納源が9,750万元(65%)、合肥国軒科宏は5,250万元(35%)の出資を行う予定。また、この合弁会社は3.16億元を投じて年産5万トンのリン酸鉄工場を建設する計画。第1期工場の工期は12カ月で、生産開始後の年間売上高は約11.3億元を見込んでいる。(2022年4月15日付プレスリリースより)

-孫会社を2社設立し、リチウム電池原材料と電池リサイクル事業を整備し、生産コストの抑制を強化すると発表した。具体的には、国軒高科の完全子会社合肥国軒高科動力能源有限公司[Hefei Guoxuan High-tech Power Energy Co., Ltd.](合肥国軒)が全額出資して、合肥国軒循環科技有限公司(国軒循環)および合肥国軒新材料科技有限公司(国軒新材料)を設立する。登録資本金は共に50百万元。合肥国軒が両社の全株式を保有する。(2021年3月11日付プレスリリースより)

    

新製品

-同社は、第10回科学技術大会及サプライヤー大会にてリン酸鉄リチウム210Wh/kg電池セルとJTM(Jellyroll To Module)電池の新製品2種を発表した。210Wh/kgのリン酸鉄リチウム電池は、国軒高科製の大容量正極材、低膨張シリコン負極材を使用し、プレリチウム化技術の幅広い活用を可能にした。JTM電池は、使用材料が少なく、製造プロセスが簡素であるのが特徴。これにより、原材料を直接モジュールまたは電子パックに組み込むことに成功した。(2021年1月11日付プレスリリースより)

 

研究開発費

(単位:百万元)
2021年12月期 2020年12月期 2019年12月期
研究開発費 1,166.63 695.66 588.2
対売上高比率 11.27% 10.35% 11.9%

  

研究開発プロジェクト

プロジェクト名 目的 進捗
50Ah単結晶低コスト電池セル開発 三元製品の持続的競争力強化に向けた低コストセルの開発 技術承認審査を完了し、量産開始
50160116100Ahリチウムイオン鉄セルの開発 長サイクル・低コストエネルギー貯蔵用セルの開発 量産開始

 

研究開発拠点

-同社は車載用リチウム電池の研究開発に注力。合肥、上海、シリコンバレー、クリーブランド、日本、つくば、シンガポール、ドイツ、インドなどに研究開発センターを開設。国家認定の企業技術センター、国家ポスト博士科学研究ワークステーション、国家クラスのCNAS認可実験室、安徽省アカデミシャンワークステーション、安徽省エンジニアリング実験室を保有。

-国軒高科唐山工程研究院を設立したと発表した。この研究院は国軒高科工程院研究総院の傘下にあり、電池材料、電池製造プロセス、電池組立、製品故障モード解析及び予防、製品性能試験など全般にわたって研究する。(2021年10月25日付プレスリリースより)

 

特許

-2021年12月期、同社は累計で5,341件の特許を申請し、そのうち発明に関するものは2,451件(外国特許143件を含む)、2021年は915件を申請した。

-特許技術は、主にバッテリーセル、バッテリーセル構造設計、セル加工プロセスおよび装置、BMS、PACK、試験・評価、解体・リサイクル、エネルギー貯蔵に関するもの。