Tesla Model 3 分解調査:インテリア、HVAC

Model 3ならではのユニークな意匠と機能、Munro社の分解調査データより

2019/04/16

要約

コックピット全景
Tesla Model 3 コックピット全景

  本稿はMunro社の分解調査で明らかになったTesla Model 3のインテリアとHVAC (Heating, Ventilation, and Air Conditioning) の特徴を紹介する。なお、内装部品のうちタッチスクリーンディスプレイ、オーディオなどの電子情報機器類、エアバッグシステム、ステアリングホイール、各種ペダルなどの車室内操舵・安全装置は分解対象範囲外としている。


  Model 3のインテリアはとにかくシンプルである。先行発売したTesla Model SおよびModel Xを含む従来のクルマと大きく異なり、クラスターメーターや空調ルーバーがインストルメントパネルに存在せず、他モデルとは差別化された意匠が図られている。空調ルーバーが無いことから、インストルメントパネル裏側でユニークなHVACエアフロー機構を有しており、また電気自動車ならでの静粛性を確保するためコンプレッサー作動音にも配慮を見せた設計となっている。


  近年、HMI (Human Machine Interface) ディスプレイを介した各種機能操作の集約化が急速に進行しているが、Tesla Model 3はそれが最も進化したモデルであると言える。シンプルなデザインとともにリーンな設計思想が随所に見受けられる点も適宜紹介する。

 

  マークラインズは、デトロイトに本拠地を置く車両ベンチマークのエンジニアリング会社Munroと提携している。Munro社は各種車両の分解調査を行い、全ての部品について、重量・寸法など詳細スペック、コスト分析を実施、分析結果のレポートを提供している。詳しい情報をご希望の方は、下記へお問い合わせください。


関連レポート:
Tesla:Model 3分解調査:モーター、インバーター、バッテリー(2019年3月)
Tesla:Model 3の生産が安定、低価格グレード投入後の利益確保が課題(2019年1月)

 

このレポートは有料会員限定です。 残り 4 章
無料会員登録により、期間限定で続きをお読みいただけます。