マツダ:SKYACTIVとモノ造り革新で反転攻勢へ

新興国市場の開拓と海外生産拡大を目指す

2012/03/22

要 約

 マツダは、2012年2月2日の2011年度第3四半期決算発表時に、2011年度通年では1,000億円の最終赤字を計上する見通しを公表した。見通し通りになれば、4年連続の最終赤字となり、2011年度の赤字幅は経済危機時の約715億円(2008年度)を上回り、4年間累計額は約2,380億円となる。円高と新興国市場の拡大という環境変化の中、高い国内生産比率・先進国主体の販売という構造問題を解決できていないことが要因としている。

 この構造問題解決のため、以下の4つの柱からなる構造改革プランを発表した;(1)次世代技術群SKYACTIVによるビジネス革新、(2)モノ造り革新によるコスト削減、(3)新興国事業の強化とグローバル生産体制の再構築、(4)グローバルアライアンス。同時に中長期見通し(2010年公表)を見直し、2015年度の営業利益目標を1,700億円から1,500億円に引き下げた。

 さらに、2012年2月22日には公募増資・借り入れによる資本増強・資金調達を発表し、約2,140億円を受け取る。

 以下は、マツダの構造改革プランの概要である。

 関連レポート:東京モーターショー2011(コンセプトカー「雄 (TAKERI)」)東京モーターショー2011(SKYACTIVテクノロジー)

                 マツダ:SKYACTIV技術搭載車の投入開始(2011年11月)



構造改革プランと公募増資

 マツダは、2011年2月2日、4つの柱からなる構造改革プランを発表。同時に、2015年の業績目標を見直し、営業利益目標は1,700億円から1,500億円に引き下げた(グローバル販売台数の目標は170万台に据え置き、営業利益率目標は5%以上から6%以上に引き上げ)。2015年度までに、(販売)台数・構成/売り方革新によって1,000億円、海外生産(コスト改善を含む)の推進で1,200億円の営業利益改善を目指す。

 また、同年2月22日には、公募増資/借り入れによって約2,140億円の資金を調達する計画を発表。研究開発・海外生産の強化への資金とする。

「中長期施策の枠組み」を強化する構造改革プラン

背景 ・歴史的円高の定着
・外部環境の悪化(欧州危機などの経済不安、東日本大震災/タイ洪水などの災害)
・グローバル競争環境の変化
構造改革
4つの柱
(1)次世代技術群SKYACTIVによるビジネス革新
(2)モノ造り革新によるコスト削減
(3)新興国事業の強化とグローバル生産体制の再構築
(4)グローバルアライアンス
資料:マツダ 2011年度第3四半期決算発表資料

2015年度業績目標

旧目標
(2010年4月発表)
新目標
(2012年2月発表)
2011年度見通し
営業利益 1,700億円 1,500億円 400億円の赤字
営業利益率 5%以上 6%以上 -2.0%
グローバル販売台数 170万台 170万台 125万台
為替前提(ドル) 90円 77円 78円
為替前提(ユーロ) 125円 100円 108円

 

営業利益改善項目
(億円)
営業利益改善額
(2011年度→
2015年度)
台数・構成
/売り方革新
海外生産
(コスト構造
改革を含む)
固定費改善 開発費 為替 更なる
円高リスク他
1,900 1,000 1,200 300 (100) (300) (200)

 

公募増資などで2,140億円を調達

マツダは、2012年2月22日、株式の公募・第三者引受による増資(約1,440億円)、および劣後ローン借り入れ(約700億円)によって、最大約2,140億円の資金調達すると発表した。円高・経済不安・災害による事業環境の変化のため、悪化している財務体質を強化する。2月2日に発表した、構造改革プランのための資金として利用する。
マツダの同年1月末現在の発行済み株式数は約17.8億株。今回の増資で発行済み株式数は最大約30.0億株となり、70%近い増加となる。
資料;マツダ Press Release 2012/2/22、3/5
(注)1. 最大調達額は、公募価格を発表した3月5日時点のもの。
2. マツダは、2009年11月にも、公募増資・自己株式売出し・第三者割当増資等を実施し、約 933億円を調達した。

 

増資資金の使途
(億円)
2012年度 2013年度 2014年度 合計
投融資 メキシコ(工場、製造設備) - 200 100 300
ロシア(製造設備) - 25 25 50
ASEAN (製造・販売設備) 50 - - 50
設備投資 本社・防府工場(製造設備) 100 100 100 300
研究開発 次世代環境・安全技術 250 250 242 742
合計 400 575 467 1,442

 



次世代技術群SKYACTIVによるビジネス革新:商品力/ブランド力向上による収益改善

 マツダは、走る喜びと高い環境・安全性能を両立した、次世代技術群SKYACTIV 搭載モデルを今後5年間で8車種投入していく。商品力・ブランド価値を高めていくと共に、販売戦略を見直し、正価販売による収益改善を狙う。

 SKYACTIV技術は2011年6月より部分的に展開していたが、2012年2月に全てのSKYACTIV技術を搭載した新型SUV CX-5を発売した。

SKYACTIVによるビジネス革新

SKYACTIV SKYACTIVテクノロジーは、走る喜びと高い環境・安全性能を両立したマツダの次世代技術群の総称で、エンジン、トランスミッション、ボディー、シャシーを刷新した。2011年6月から順次投入し、車両全体にSKYACTIV技術を用いたCX-5 を2012年2月に発売(注1)。
投入計画 ・今後5年間で、8車種(CX-5を含む)を投入予定(注2)。
・SKYACTIV搭載比率を2012年度に20%、2015年度には80%まで引き上げる計画。
・減速エネルギー回生システム[i-ELOOP」を2012年度に、SKYACTIV搭載のHVを2013年度に販売予定。
ブランド価値向上
/売り方革新
・世界各地で受賞し、評価の高いSKYACTIVによるマツダブランド価値の更なる向上
・SKYACTIVの体験を広げるマーケティング戦略
・正価販売の実現
資料:マツダ 2011年度第3四半期決算発表資料、マツダ 生産・販売状況 (速報) 2012/2/24、Automotive News Europe 2012/3/14
(注)1. 2011年6月に、Demio(Mazda 2)にガソリンエンジン SKYACTIV-G搭載モデルを、9月にはAxela (Mazda 3)にSKYACTIV-GとSKYACTIV-DRIVE(AT)搭載モデルをそれぞれ追加設定した。Demio, AxelaのSKYACTIV搭載モデルの販売割合は5割から6割程度(マツダ資料)。
2. 2011年東京モーターショーで発表したコンセプトカー雄(TAKERI) をベースとした、次期 Atenza (Mazda 6)を2012年秋にも発表するとされる。

初のフルSKYACTIVモデル CX-5

フルSKYACTIV 2012年2月に、世界で発売を開始した新型クロスオーバーSUV。初めて全てのSKYACTIV技術を搭載。年間販売目標は世界で16万台(日本は1.2万台)。
魂動-Soul of Motion マツダの新しいデザインテーマ「魂動-Soul of Motion」も初めて導入。「チータのような」生命力、躍動感を外観に表現した。
環境性能 初めて導入されるディーゼルエンジン SKYACTIV-D 2.2は、NOx後処理装置無しで世界の排出規制に適合。SKYACTIV-D搭載2WD車の燃費性能は18.6km/L(JC08モード)となり、国内のSUVの中でトップ(マツダ調べ)。
走行性能 サスペンション/ステアリングシステム SKYACTIVーCHASSISを新しく採用し、「人馬一体」の走行感覚と快適な乗り心地を両立。
安全性能 高張力鋼板の利用率を61%までに高めた車体 SKYACTIV-BODYを採用して衝突安全性を高めた。また、ブレーキの自動制御が可能で衝突被害を軽減するスマート・シティー・ブレーキ・サポートを初採用。
コスト改善 1ドル=77円、1ユーロ=100円でも利益を生み出し、CX-7と比べて15万円の変動利益の改善。
資料:マツダ Press information 2011/12 「CX-5」、マツダ Press Release 2012/3/15, Automotive News 2012/3/9
(注)1. ガソリンエンジンSKYACTIV-G搭載の2WD車の燃費性能は16.0km/L(JC08モード)。
2. ディーゼル比率が1%未満の日本の自動車市場で、CX-5のディーゼルモデル販売比率は50%と想定。3月14日までの1カ月間の受注は、約8千台(月販計画は1千台)となり、ディーゼルモデルが73%を占めた。
3. 米国市場ではCX-5の発売に合わせて、車種区分の重なるCX-7の発売は在庫分の販売をもって終了すると伝えられている。

 



モノ造り革新:新しいクルマ造りによるコスト改善

 マツダは、クルマの造り方を変える「モノ造り革新」に2006年から取り組んでいる。商品をまとめて企画する「一括企画」、商品の設計コンセプトを共通化する「コモンアーキテクチャー」、多様なモデルを高効率/ランダムに生産する「フレキシブル生産」の3つのコンセプトからなる。現在まで、開発で30%以上の効率化、車両生産の設備投資で20%以上のコスト改善を達成している。

モノ造り革新の効果

コスト改善/効率化 性能向上
開発の効率化 30%以上
生産設備投資 SKYACTIV-G 60%以上
車両 20%以上
コスト 車両(追加装備を除く) 20%以上→30%(目標) 100kg以上軽量化
(燃費改善5%相当)
SKYACTIV-D 現行ディーゼルエンジンよりも改善 燃費改善20%/EURO6 適合
SKYACTIV-G 現行直噴ガソリンエンジンより改善 燃費・トルク改善15%
EURO6 適合可能
SKYACTIV-DRIVE 現行ATレベル 燃費改善4-7%
ダイレクトフィーリング向上

 

モノ造り革新:マツダの新しい「クルマの造り方

 「モノ造り革新」は、生産プロセスだけでなく、開発や購買を横断する全社的な構造改革活動で、 (1)一括企画、 (2-1)コモンアーキテクチャー、(2-2)フレキシブル生産の3つのコンセプトから構成される。

目的 市場の多様なニーズに対応するための商品の多様性と、利益追求のためのスケールメリットの両立
対象領域 開発・購買・生産など、クルマ造りの全プロセス
対象ユニット エンジン、トランスミッション、ボディ、シャシーを含む、全ての基幹ユニット

資料:マツダ Press information 2011/12 「マツダ モノ造り革新」

(1)一括企画

 一括企画は、5-10年先を予測して全商品をまとめて企画する方法。商品ごとに、共通化する固定要素と、車種の個性を出す変動要素を明確化。その上で、標準構造と標準工程(生産方法)を作り出す。

従来 今後
車種ごとに順に開発し、構造・工程を決定 全商品を一括で企画し、開発・生産コンセプトを共通化。ラインアップ全体でスケールメリットを得る

(2-1)コモンアーキテクチャー

 車格や排気量を超えて各ユニットの基本コンセプトを共通化して、「相似形のような設計」とする。このことで、多くの商品を同じプロセスで開発・生産でき、期間の短縮、設備投資の削減につなげる。

(例) 従来 今後
アンダーボディー(C/D-セグメント車) 車種(C/D-セダン、C-セダン、C/D-SUV/MPV)ごとに開発 C/D-セダンのアンダーボディーをベースに、C-セダン、C-ミニバン、C-SUV/MPV、C/D-SUV/MPVを開発。
固定要素
変動要素

・ボディー構造(ストレート構造、連続構造、

マルチロードパス構造)
・加工方法 等

・オーバーハング
・床の高さ
・ホイールベース 等
エンジン 排気量ごとに「燃焼特性」を持たせ、個別に開発。 「燃焼特性」を最上位の固定要素として、あらゆる排気量に展開。エンジンシリーズ全体を一括で企画することで、開発資源/期間を約半分とした

(2-2)フレキシブル生産

 どの車種、どのエンジン、どのトランスミッションも、同一ラインでの生産が可能。 台数・売れ筋の変動、車種の追加、モデルチェンジによる生産の変動を吸収して、品質の安定/コスト/納期を維持する。車種専用の生産設備を持たないようにすることで、設備・治具などの切替え時間が不要となり、一つのラインで多くのモデルをランダムに生産が可能となる。

(例) 従来 今後
ボディ組立て(見込み) ラインごとに2-5種の大きさ(セグメント)の車を生産 全てのラインで、全てのセグメントの車を生産。
シリンダーブロック加工 専用機主体の45工程 汎用機を活用した4工程

(注) 2011年12月までに、エンジン機械加工、トランスミッション、熔接、塗装など6つのプロセスでフレキシブル生産に切替えている。

 



新興国事業の強化とグローバル生産体制の再構築:海外生産比率を50%へ

 マツダは、海外生産比率を2011年度の30%から2015年度に50%に引き上げ、中国/ロシア/ASEAN/ブラジル等の新興国での販売を増加させる。円高への抵抗力を高め、新興国の需要を取り込む。

 中国では、合弁会社の再編による一貫した生産/販売体制の確立、SKYACTIVモデルの現地生産、販売網の拡大により40万台の販売を目指す(2011年は21.5万台)。ASEAN地域では、タイ合弁会社の生産能力の増強を検討し、地域全体の2015年度販売台数を2011年度比約3倍の15万台を目標。

 メキシコでは、2013年度の稼働を目指して新工場を建設中。米国/ブラジルを含めた米州での生産拠点としての活用を計画。

新興国事業の強化とグローバル生産体制の再構築

2011年度 2012年度 2013年度 2014年度 2015年度
海外生産比率 30% 40% 50%
国内工場の海外調達比率及び外貨建て決済比率 20% 25% 30%
今後の施策
中国 一貫した生産・
販売体制の確立
長安汽車、Fordとの3社合弁会社 長安Fordマツダを、長安Fordと長安マツダの2社に分割することを計画中。南京工場は長安マツダへ、重慶工場は長安Fordに移管される予定(注1)。
SKYACTIVの
現地生産開始
(2013年にもCX-5を長安Fordマツダの南京工場で生産すると報道)。
40万台販売体制 ・販売網の拡大(内陸部、沿岸部空白地域への出店 加速)
・商品ラインアップ拡充(現地生産車種 6 → 10車種)
(2011年中国販売は前年比10%減の21.5万台。2012年は27万台を計画。)
ロシア 現地生産体制の確立 ソラーズ(Sollers)社と、ウラジオストク市での合弁生産拠点の設立に向け2011年11月より協議中。現地生産は 2車種を予定。関税を軽減し、シベリア鉄道の活用による在庫期間の短縮を狙う(注2)。
販売台数増 2015年度までに年間5万台以上を計画(2011年(暦年)は前年比59%増の約4.0万台)。
ASEAN タイ タイのFordとの合弁会社AutoAlliance (Thailand) (AAT) の能力拡大を検討中。
ASEAN地域全体 現地生産車種:3車種(2011年度) →6 車種(2015年度)
販売台数:5万5千台(2010年度)→15万台(2015年度)
シェア:2.4%(2011年) →4.7% (2015年)
販売店舗数:236店舗(2011年) →330店舗(2015年)
米州 メキシコ工場建設 メキシコで車両組立及びエンジン組立工場を建設(2013年度中に稼動)。年産能力は 14万台で、Mazda2 (日本名 Demio) と Mazda3 (同 Axela) を生産する計画(注3)。
FTAなどを活用し、北米向けMazda2、Mazda3の生産を日本から移管するなど、 メキシコ生産車の北米及び中南米への販売取り組みを強化。
ブラジルへの参入を検討 マツダは、住友商事とブラジルで合弁販売会社を設立し、2012年度から販売を開始する計画。当初は日本から輸入し、メキシコ工場が完成次第、同工場からも出荷する予定。
米国 次期 Mazda 6の生産を日本へ移管することによる、米国合弁工場AAI (Ford と合弁の AutoAlliance International )の固定費削減効果は、約150億円 (注4)。
欧州 SKYACTIV商品導入 SKYACTIV商品導入による販売増を目指し、特にディーゼルエンジン SKYACTIV-Dにより台数・商品構成の改善を図る。
重点市場へ注力 (マツダが欧州で2011年の販売が多いのは、ドイツの4.2万台、ロシアの4.0万台、英国の3.1万台)
販売ネットワークの
徹底的な効率化
(例)ドイツでの販売網再編
資料:マツダ 2011年度第3四半期決算発表資料、マツダ ニュースリリース 2011/11/26、日刊自動車新聞 2011/11/28、みずほ総合研究所「みずほリサーチ September 2011」、各種報道
(注)1-1. マツダと長安汽車の新たな合弁会社の設立は当初の予定より遅れる見通し(2012年2月報道)。元々は、撤退を予定していた長安汽車傘下の昌河スズキの生産許可証を、長安マツダに委譲する予定であった。しかし、昌河スズキでストライキが発生したため撤退を撤回。長安マツダの生産許可証は改めて申請する予定。
1-2. マツダは、長安汽車と共に、合弁ブランドの立ち上げと南京市に研究開発センターの設立を計画中と報じられている。余剰生産能力を懸念する当局は、新たな合弁会社の設立の条件に、合弁ブランドの立ち上げや研究センターの設置を求めているとされる。
1-3. マツダ車の受託生産を行う、第一汽車傘下の一汽轎車は2012年2月、マツダの新モデル生産に向けて第1工場を改修し、年間6万台の生産能力を追加すると発表(年産能力は26万台となる予定)。
2. マツダとSollersの合弁工場では、日本から部品を輸出して、ノックダウン生産が行われるとされる。
3-1. マツダのメキシコ工場は、マツダ70%、住友商事30%出資の合弁会社 Mazda Motor Manufacturing de Mexico S.Z. de C.V. の工場となる。建設は、2011年10月にGuanajuato州 Salamanca市で開始した。投資額は 5億ドル。
3-2. メキシコ政府とブラジル政府は、2012年3月、メキシコからブラジルに向けたLight vehicleの無関税の輸出額を3年間制限すると発表した。2012年は14.5億米ドル、2013年は15.6億米ドル、2014年は16.4億米ドルに制限される(2011年は15.5-17.0億米ドル程度とされる)。2015年以降は、無関税に戻るとのこと。
4-1. AAIでのMazda 6の生産は、現行モデルが生産される間は行われる。
4-2. Fordは、新型 FusionをAAIでも生産すると2012年1月に発表。

 



グローバルアライアンスの推進

 マツダは、新たなグローバル事業/技術提携の推進を構造改革プランの1つの柱としており、現在、他社と交渉中。商品/技術/地域ごとに補完を行う提携を模索し、SKYACTIVパワートレインを含めた技術/商品の供与も行っていく。

グローバルアライアンス戦略

1. 商品/技術/地域ごとに最適な補完を行う提携戦略を積極的に推進
2. SKYACTIV パワートレインを含めた他社への商品・技術の供与
既存の
提携先
Ford 中国(長安Fordマツダ)及びタイ(AAT) における共同生産
トヨタ トヨタからハイブリッドシステムの技術ライセンス供与を受ける。
スズキ マツダが販売する全ての軽四輪車のOEM供給を受ける。
日産 マツダから日産へミニバンPremacy等を供給し、日産からライトバンADの供給を受ける
いすゞ 小型トラック Elfの供給を受けTitanとして販売
ソラーズ ロシアにおける合弁生産拠点の設立協議を開始
長安汽車 生産/販売合弁会社(長安Fordマツダ)設立
第一汽車 中国でのMazda 6, Mazda 8生産委託、合弁販売会社設立
資料:マツダ 2011年度第3四半期決算発表資料、日刊自動車新聞 2012/2/17、Sankei Biz2012/3/8, Automotive News Europe 2012/3/8
(注)1. マツダの山内社長は、2012年2月のCX-5の新車発表会の席上、提携について「守秘義務契約を結んで話をしている」と述べた。
2. FiatのMarchionne 最高経営責任者は、同社の新たな提携の交渉先として、スズキとマツダに言及(2012年3月報道)。Fiatは、同社の弱点であるアジア市場の強化策を模索している。
3. 約30年に渡り、マツダの筆頭株主であったFordは、2010年11月に出資比率を3.5%に引き下げた(2011年9月末現在、第2位株主となっている)。

 



連結業績:2011年度は1,000億円の最終赤字見込み

 マツダの2011年度4-12月期決算は、円高、欧州の経済不安、タイ洪水などの影響で、売上高は前年同期比17.4%減の1兆4,183億円、営業赤字は543億円、最終赤字は1,128億円に終わった。同時に発表した、通年の業績見通しでは、売上高は前年比11.9%減の2兆500億円、営業赤字400億円、最終赤字は1,000億円とした。業績は同年第3四半期に底を打ち、第4四半期には全ての利益項目で黒字の見通し。2012年度も同様に全ての利益項目の黒字化を目指す。

マツダの連結業績

(百万円)
2007年度 2008年度 2009年度 2010年度 2010年 2011年 2011年度 2011年度
4-12月 4-12月 11月予想 2月予想
売上高 国内 880,100 620,300 575,000 541,500 404,900 395,000 570,000 560,000
海外 2,595,700 1,915,600 1,588,900 1,784,200 1,313,000 1,023,300 1,590,000 1,490,000
合計 3,475,789 2,535,902 2,163,949 2,325,689 1,717,935 1,418,302 2,160,000 2,050,000
営業利益 162,147 (28,381) 9,458 23,835 13,232 (54,279) 0 (40,000)
経常利益 148,461 (18,680) 4,644 36,862 23,085 (58,106) (2,000) (43,000)
当期
純利益
91,835 (71,489) (6,478) (60,042) 2,846 (112,844) (19,000) (100,000)
設備投資 75,500 81,800 29,800 44,700 30,000 50,200 80,000 80,000
研究
開発費
114,400 96,000 85,200 91,000 69,200 69,900 92,000 92,000
為替レート 円/US$ 114 101 93 86 87 79 78 78
円/EUR 162 144 131 113 113 111 110 108

資料:マツダ 2011年度第3四半期決算発表資料

(注) マツダは2011年度第3四半期累計期間中に繰延税金資産を360億円取り崩し、法人税等調整額に計上(純利益減の要因となる)。

 

グローバル販売台数
(千台)
2007年度 2008年度 2009年度 2010年度 2010年 2011年 2011年度 2011年度
4-12月 4-12月 11月予想 2月予想
国内 256 219 221 206 153 137 209 206
北米 406 347 307 342 257 266 376 370
欧州 327 322 239 212 155 129 204 182
中国 101 135 196 236 186 165 260 236
その他 273 238 230 277 206 194 261 256
合計 1,363 1,261 1,193 1,273 957 891 1,310 1,250

 

世界生産台数
(台)
2007年度 2008年度 2009年度 2010年度 2010年 2011年 2011年度 2011年度
4-12月 4-12月 11月予想 2月予想
国内生産 1,046,948 899,448 827,910 866,992 687,836 634,146 895,000 848,000
海外生産 279,042 234,707 315,594 410,502 300,005 241,792
世界生産 1,325,990 1,134,155 1,143,504 1,277,494 987,841 875,938

資料:マツダ 2011年度第3四半期決算発表資料

(注) 海外生産台数は、マツダブランド車のラインオフ台数 (CKD を除く)。

                     <自動車産業ポータル、マークラインズ>