米国の燃費規制と自動車メーカーの対応(1)

2016 MY規制対応でエンジンは直噴化・小型化、Mini/Small Car比率が拡大

2011/10/13

要 約

 米国では、2011年1月に、2016 MY Light-duty vehicleのCO2排出量を250g/mile、CAFE燃費を35.5 mpg(15.1km/L)とする規制が発効した(エアコン改善効果を含まない実質燃費は34.1 mpg)。

 オバマ大統領は2011年7月に、次の段階として2025 MYのCO2排出量を163g/mile、CAFE燃費を54.5 mpg(23.2km/L)とする規制案を提案した(エアコン改善効果などを含まない実質燃費は49.6 mpg)。

 本レポート「米国の燃費規制と自動車メーカーの対応(1)」では、2016 MY規制の概要および2025 MY規制案制定の進行状況を確認し、その影響と自動車メーカー各社が採用すると見込まれる燃費向上技術についてレポートする。

 自動車メーカーは、2016 MY規制に、基本的に内燃エンジンの効率化で対応する計画で、その結果、エンジンの小型化・4気筒化がさらに進み、EPAとNHTSAは2016 MYでガソリンエンジンの直噴比率が60%に達すると予測している。また両機関は、2016 MYまでにMini /Small carとCUVの比率が大幅に高まると予測している。

 2025 MY規制の目標達成には、EPAとNHTSAは、ガソリンエンジンの効率化とHV(Hybrid)の普及に加え、EV(Electric vehicle)/PHV(Plug-in hybrid vehicle)などの革新的な(game changing)先進技術を導入して、自動車販売の構成・内容(Vehicle fleet)を大幅に変革することが必要だとしている。2025 MY規制には、2016 MY規制を超えるEV/PHV優遇策が盛り込まれる見込み。Full-size Pickup HVを優遇する施策も予定されている。

 次のレポート「米国燃費規制と自動車メーカーの対応(2)」では、自動車メーカーごとの燃費向上計画を報告する予定。

 なお、2012~2016 MYのCO2排出量および燃費規制の詳細は、http://www.marklines.com/ja/regulation/environment/emission_us49をご参照ください。

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