LMC Automotive 2022年5月自動車市場月報(欧州)

2022年5月の西欧販売は13.1%減の85万台、季節調整済年率換算販売は980万台/年に改善

2022/06/08

西欧主要17ヵ国の販売状況と直近の市場予測

※当レポートは自動車、パワートレイン分野の市場予測サービス専門の調査会社 LMC Automotive によるライトビークル市場トレンドレポートをマークラインズが翻訳したものです。

 

  • 西欧の2022年5月の乗用車販売台数は季節調整済み年率換算で980万台/年となり、4月の880万台/年から増加した。ウクライナでの戦争が始まって以降消費者心理が一転して悪化し、今年の需要環境はますます厳しいものとなっているが、供給サイドの問題が販売台数の改善を阻む状態は変わっていない。
  • ドイツ、英国、フランス、スペイン、イタリア
    ドイツの5月の季節調整済み年率換算販売は240万台/年となり、4月の200万台/年から改善したが、過去の水準からすれば依然として低水準となった。英国では5月の年率換算販売が170万台/年となり、4月とほぼ同水準となった。フランスでは5月に150万台/年となり、4月の120万台/年から改善した。スペインでは5月に88.7万台/年に改善し、今年として最高を記録した。イタリアは5月に120万台/年となり、4月から小幅な改善を見せた。
  • 今後の展望
    西欧の2022年通年の販売については2020年および2021年の実績を下回り、2019年の3分の2の水準にとどまると予測する。これはサプライチェーンを巡る問題が今年から2023年にかけて持続し、販売に制約を与えるとの想定に基づく。リスクは依然として下振れ方向に傾いており、ウクライナでの戦争が予想以上に長期化する懸念や、中国のコロナ政策を背景にしたサプライチェーンの混乱などが、予測にとっての直接的な脅威となる。また欧州の消費者信頼感はパンデミックが始まった当初よりも更に低下しており、需要サイドの状況も一段と悪化してきている。

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