CATARC提携レポート 中国新エネルギー車 (NEV)動向 2017年11月

10月の新エネルギー車生産台数は前月からやや減少

2017/12/08

中国国内生産 (概要)



このレポートは北京CATARC科学技術センター*のレポートをマークラインズが編集・翻訳したものです。
過去のCATARC提携レポートはこちらをご参照ください

 2017年10月の新エネルギー車 (EV、PHV、FCVが対象で、鉛酸電池搭載車は含まない)生産台数は前年同月比で75%増となったが、前月比では6.2%の減少となった。前月比で減少となった主な要因は、国慶節および中秋節の連休に加え、濃霧による大気汚染を軽減させるため工場の稼働日を縮小したこと等が挙げられる。
車種別ではPHVバス以外の全車種が前月比で減少した。EVとPHVの比率は85%と15%で、乗用車、バス、特殊車両の比率は71%、11%、18%であった。



中国国内生産

新エネルギー車の車種別生産台数 (2017年10月、概数)

(单位:台)

EV PHEV FCV
乗用車 40,000 9,000 0
バス 6,000 1,000 4
特殊車両 10,000 0 0

注) EVとPHVは百の位を四捨五入した数値



EV

 2017年10月のEV生産台数は前月比で3.9%減少したが、前年同月比では77%増となった。車種別では乗用車が前月比0.2%減、バスが同比19.6%減、EV特殊車両が同比6.1%減と、全車種で減少した。
 10月に乗用車を生産したメーカーは36社で、うち1,000台超を生産したメーカーは13社であった。バスを生産したメーカーは38社で、うち三元系電池を搭載したバスを生産したのは1社のみであった。特殊車両を生産したメーカーは前月から6社減り、55社となった。

PHV

 2017年10月のPHV生産台数は1万台超となった。車種別では乗用車が前月比20%減、PHVバスが同比26%増、前年同月比では32%増であった。
 10月にPHVバスを生産したメーカーは16社で、そのうち100台超を生産したのは5社であった。駆動電池別ではリン酸鉄リチウム、リン酸鉄リチウムとスーパーキャパシタ、マンガン酸リチウムの比率が20%、20%、60%と、前月と同じ比率であった。燃料別では、燃料価格の影響から前月同様、天然ガスがディーゼルを上回る状態が続いている。



国内動向

「新エネルギー車普及応用推薦車リスト」第10段を公布、85社159モデルがリスト入り

 2017年11月1日、中国工業情報化部は「新エネルギー車普及応用推薦車リスト」 (2017年第10弾)を公布した。 85メーカーの159モデルが掲載されており、うちEVは155モデル、PHVは3メーカーの3モデル、FCVは1メーカーの1モデルとなっている。2017年に工業情報化部が公布した推薦車リスト全10弾に掲載されたモデルは累計209社、2,948モデルとなった。

工業情報化部、2017年の新エネ車生産販売は前年比30%増

 2017年1019日、工業情報化部の苗圩部長は新エネルギー車の着実な発展について以下のように回答した。

 昨年末の生産販売台数は大幅に増加したが、政策調整後の2017年初めは大きく減少した。しかし、第3四半期に回復し、正常な発展段階に入った。1~9月の生産販売台数は前年同期比で30%以上増加している。現在、月次生産販売台数は8万台規模になっている。このペースが続くと、通年では前年比で30%前後の増加となるであろう。

工業情報化部他5部門が「ダブルクレジット政策」の広報活動

 2017年1017日、工業情報化部、財政部、商務部、税関総署、国家質量監督検査検疫総局の5部門は北京で「乗用車企業平均燃費と新エネルギー車クレジット同時管理方法」(以下、管理方法)に関する広報活動を行った。

  「管理方法」の中で混同しやすい問題について次のような説明がなされた:

  1. 2016~2017年は過渡期であるため、CAFCクレジット(乗用車企業平均燃費クレジット)の不足分をどのように処理するかは主管部門が別途通知する。現在のところ、2017年のCAFCクレジット不足分は補填する必要があるが、2016年のCAFCクレジット不足分については補填するか否か、いかに補填するかはまだ検討しているので改めて通知する。
  2. 2018年のNEVクレジット(新エネルギー車クレジット)の比率はまだ算定していないが、その年のNEVクレジットで同じ年のCAFCクレジット不足分を相殺することは可能である。2016年、2017年も同様である。
  3. 企業が製造と輸入販売を行っている場合は、それぞれ別途算定する。輸入の算定については、輸入者がその責を負うことを原則とする。
  4. 「管理方法」第26条のCAFCマイナスクレジット補填の4つの行程については、順序を問わない。企業自身で選択できる。
  5. 「管理方法」第36条については、企業のCAFCとNEVクレジット不足分を相殺してゼロとする前に、新たに申請する製品がGB27999燃費目標値に合致していなければならない。ここで述べているのは目標値で、新製品にはモデルチェンジ車も含まれる。
  6. 低速電動車にはクレジットが付かない。「管理方法」の新エネルギー車に対する定義は「新エネルギー車生産企業及び製品の参入管理規定」に準じているため、低速電動車は含まれていない。
  7. 中国外に輸出される新エネルギー車はNEVクレジットが付かない。

工業情報化部、2016年補助金第2

 工業情報化部、発展改革委員会、財政部、科学技術部、エネルギー局の5部門は「2016年度新エネルギー車普及応用補助金(第2弾)の精算及び充電インフラ奨励金申告に関する通知」を共同で公布した。各省(区、市)の新エネルギー車普及推進部門に対して、現地自動車メーカーの2016年度中央政府補助金精算報告と製品販売、経営に関する証明書及び充電インフラ奨励金申告書を提出するよう求めた。

 補助金申請車両は作業用特殊車両(環境衛生用車両を含む)と個人購入の乗用車を除き、2017930日までの累計走行距離が3万キロに達していることを条件としている。また、地方が制定した普及リストや保護政策により、車両の購入に制限が設けられている場合は、その程度によって奨励金を減額すると強調している。新エネルギー車普及補助金申告の期限は20171031日、充電インフラ奨励金申告は20171130日。

滴滴出行、新エネルギー車産業に参入

 2017年11月12日、滴滴出行 (DiDi Chuxing)は新エネルギー車のモビリティシェアリング会社の立ち上げに着手した。滴滴は2020年までに100万台超の新エネルギー車を投入する計画である。すでにグローバル・エネルギー・インターコネクション発展協力機構 (Global Energy Interconnection Development and Cooperation Organization: GEIDCO)との合弁会社「全球新能源汽車服務公司 (Global New Energy Vehicle Service)」を設立し、新エネルギー車の充電システム「小桔充電」の立ち上げ準備している。

出典:
Energy-saving and new energy vehicle network www.chinaev.org
CATARC Beijing Operations

* CATARC (China Automotive Technology & Research Center; 中国自動車技術研究センター)は国務院国有資産監督管理委員会に所属する国営企業で、自動車業界標準及び技術法規の策定、製品認証テスト、 品質保証システム認証、業界企画及び政策研究、情報コンサルティングなどを行う。
CATARCが提供する新エネルギー自動車産業向けの情報サービス「省エネ・新エネルギー車ネットワーク (Energy-saving and new energy vehicle network)」は中国の省エネ・新エネルギー車関連の情報をタイムリーに提供する情報サービスで、マーケティングおよび技術コンサルティングや調査・研究、予測等も行います。