SDV開発の現況:API標準化、OSSの活用
オートモーティブワールド秋2025 講演・展示取材より
2025/11/13
要約
SDV(Software Defined Vehicle)の特徴であるソフトウェア機能アプリケーションの追加/変更が容易にできるようにするため、車両向け/クラウド向けプラットフォームソフトウェアとの接続部であるAPI(Application Programming Interface)を標準化する流れが現実化してきた。
また、SDV化の流れの中で、IT業界では既に使うのが当たり前になっているOSS*(Open Source Software)を、自動車業界でも使うのが当たり前になりつつある。しかし、OSSについて正しく理解しないとライセンス違反やセキュリティリスク等の脅威にさらされるため、OSSの扱いに注意を払うと同時に、積極的に社内で活用しようとする組織(OSPO:Open Source Program Office)を立ち上げ、活動する会社も現れた。
OSS*:ソースコードが公開され、利用・改変・再配布ができるソフトウェア
本稿では、2025年9月17~19日に幕張メッセ ホール1~3会場で開催された第5回 オートモーティブワールド [秋] -クルマの先端技術展-(主催:RX Japan株式会社)でのSDV(Software Defined Vehicle)関連の講演/展示を行っていた、JASPAR、ルネサス、トヨタ、AUTOSARの講演内容、イーソル、パーソルエクセルHRパートナーズの展示内容を報告する。
SDV関連展示&講演まとめ
| JASPAR (講演) |
JASPARの活動の中でも注目を集めているVehicle API**定義・実装を推進するAPI技術ワーキンググループの活動状況を説明。 API**: Application Program Interface |
|---|---|
| ルネサス (講演) |
OSSは身の回りで不可欠な技術として使われているが、不適切な認識を聞くこともあり、誤解を解消しながら自動車業界でも必要不可欠であることを説明。 |
| トヨタ (講演) |
OSSを使う上でのOSPO(Open Source Program Office)と呼ばれる社内OSS活用組織を立ち上げ、SBOM(Software Bill Of Materials)を使ったサプライチェーンマネジメントを説明。 |
| AUTOSAR (講演) |
AUTOSARの概要からAUTOSARによる標準化メリットを享受できるステップを説明、最近の活動であるOSS連携について紹介。 |
| イーソル (展示) |
組込みソフトウェア分野での実績を礎として、SDVプラットフォームとしてリアルタイムOS・ミドルウェア及びAUTOSAR準拠のソフトウェアプラットフォームとそのツール群を提供。 |
| パーソルエクセルHRパートナーズ (展示) |
パーソルテンプスタッフとパナソニック ホールディングスを主要株主とする総合人材サービス企業で、制御アルゴリズム(MBD*含む)開発、ECUソフト実装などでの実績を説明。 MBD*:Model Based Development |
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