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日産とホンダの自動運転:高速道のハンズオフから市街地へ

第12回オートモーティブワールド 2020での講演から

2020/01/31

要約

自由運転コンセプト
ホンダがCES 2020で発表した「自由運転(Augmented Driving)」コンセプト、ホンダは完全自動運転が実現すれば、今までになかった新たな車の価値をユーザーに提供できるとの考えで開発に取り組んでいる

  2020年1月に開催された第12回オートモーティブワールド セミナーにおいて、「自動運転の実用化~高速道のハンズオフから市街地へ~」のタイトルのセッションがあった。日産自動車株式会社AD/ADAS先行技術開発部 主管 寸田 剛司氏より「日産の自動運転技術開発」と題した講演が、株式会社本田技術研究所 先進技術研究所 主任研究員 安井 裕司氏より、「他者と分かり合える自動運転システムの実現を目指して」と題した講演があった。本レポートは、この2つの講演の概要を報告する。


  日産の寸田氏は「運転支援技術」、特に衝突回避技術の進化が自動運転の進化に繋がるとの基本的な考え方を確認し、ProPILOT/ProPILOT 2.0を構成する技術を解説した。ProPILOT 2.0では、高速道路の形状をセンチメートルレベルの細かさでデータ化した3D高精度地図データを搭載することで、自車が今どこにいてどこを走っているか常時正確に把握することが可能になり、かつてなかった安定したステアリングを実現して「ハンズオフ」が可能になったとのこと。さらに、一般道路を含む自動運転実現へ向けて進行中の実証実験を紹介した。


  ホンダの安井氏は、日産の寸田氏と同様に、運転支援技術の進化が自動運転の実用化に貢献してきたことを紹介した。次いで、2020年に導入する「高速道路上での渋滞時自動運転(世界初のSAE基準レベル3実用化となる)」の技術を解説した。講演の後半は今後の一般道も含めた自動運転のさらなる進化に向けた課題と、それに対するホンダの取り組みを紹介した。一般道では3D高精度地図は期待できないので、より高度なAIの活用が必要となる。「まわりに働きかけ、意図を理解し協調しながら行動する」ことができる「インタラクティブAI」を開発・活用するとしている。


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