トヨタの米国事業:ToyotaブランドはTNGA車、LexusはGA-L車を本格投入

SUVやピックアップトラックを増産

2017/09/06

要約

新型LS500の外観、新開発GA-Lプラットフォームにより、これまでの4ドアセダンとは一線を画す斬新なクーペシルエットを創りだした。(写真:トヨタ)

 本レポートは、トヨタの米国事業について、商品計画、小型トラック系車種の増産、北米事業の収益性の悪化、について報告する。

 商品計画では、ToyotaブランドはTNGAベース車、Lexusブランドでは、FRユニボディ車種向けのGA-Lプラットフォーム採用車を本格投入する。Toyota Camry、Lexus LC、Lexus LSを相次いで投入、いずれも省燃費、低重心によるスポーティな走りとスタイルを実現し、生産工程のフレキシビリティも高めるとしている。他にも、これまでToyota、Lexusのラインアップに欠けていたサブコンパクトCrossover(Toyota C-HR、Lexus UX Concept)、乗用車ベースSUVの3列シート車(Lexus RX)などを投入する。

 米国市場は、ここ数年で急速に乗用車からSUVやピックアップトラックなどの小型トラック系車種へ需要が変動している。従来乗用車が強みであったトヨタは、小型トラック系車種の供給が不足しているため、日本やメキシコでの生産を含め、米国向け同車種の増産を急いでいる。トヨタの北米における営業利益は2016年度後半から急減、2017年4~6月期は前年同期より半減した(892億円)。米国市場全体の伸び率停滞による価格競争の激化、乗用車系車種へのインセンティブ増加などが減益の要因と見られる。

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