世界の二輪車生産と販売 (上) :インド市場が世界市場の3分の1を占める

主要国編:インド/中国/インドネシア/タイ/その他アセアン諸国の概況

2017/04/27

概要

 本レポートでは、世界の主要二輪車生産国の概況を報告する。レポートの上巻では中国/インド/インドネシア/タイ等の二輪車生産の主要国について報告し、下巻ではブラジル/台湾/パキスタン/日本/欧州/米国の状況についてまとめる。

 2016年の二輪車の世界需要は、3年連続で減少し、前年比1.6%減の5,177万台(ヤマハ発調べ)。2015年に引き続き2016年も、中国・インドネシア・ブラジル市場での二桁の販売減の影響を受けた。ピーク時に1,700万台(2009年)を超えていた、中国での販売は800万台を割り、前年比12.0%減の799万台となった。

 また、最大市場であるインドの販売は、2016年11月の高額紙幣廃止による販売減の影響を受けたが、経済状況が良いため、2016年通年では前年比9.6%増の1,764万台となり、世界全体の3分の1以上を占める市場にまで拡大している。

 インドネシアでは資源安に伴う、経済の低迷・購買意欲の減退影響を受け、2016年の販売台数も前年比14.0%減の556万台(ヤマハ発集計)となり、7年ぶりの低水準。一方、タイでは2016年の販売は前年比3.9%増の174万台と4年ぶりに増加した。

 2017年の二輪車世界需要は、前年比2.1%増の5,287万台になるとヤマハ発は予測している(2017年2月時点)。中国/ブラジルでは需要減が続くと予想しているが、インドネシアは4年ぶりに増加して、前年比2.6%増の570万台になると見ている。インド市場は引き続き増加し、前年比7.7%増の1,900万台まで伸びると予想している。

 

世界の二輪車需要
世界の二輪車生産

 

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