上海モーターショー 2015 (上):欧米メーカーが一斉にPHVをアピール

VWがフラグシップセダンのコンセプトモデルを、Audiが一挙3台のPHVモデルを世界初披露

2015/05/08

要 約

上海モーターショー2015の会場の様子
上海モーターショー2015の会場の様子。
展示会場の真ん中にある円形の広場。この広場を中心にして、四つ葉状に広がるように、展示ホールが配置。
第1ホールの様子
上海汽車、GM、VWなどのブースのあった第1ホールの様子。

 上海モーターショー2015は、2015年4月20日から同月29日まで、新たに建設された国家会展中心(上海)にて開催された。新たな展示会場は、上海市街に近い虹橋空港から地下鉄で2駅離れた、上海市近郊に建設された。展示ホールは四つ葉型に設置され、回遊しやすいように配慮されていた。

 今回の来場者人数は92.8万人(主催者発表)と、2013年の上海モーターショーに比べて約14%の増加。特にFerrariなどの高級スポーツカーのブースが混み合い、次いで、VW、Audi、BMW、Mercedes-Benz のドイツブランドのブースに人気が集まっていた。


 今回のショーではプラグインハイブリッド車(PHV)の展示が特に目立った。中国では、今後、燃費規制が強まること、そしてPHVを含む新エネルギー車に対する様々な優遇策(注)がとられていることがその背景にある。

 VWグループは、VWブランドでは中国向けのフラグシップセダンのコンセプトモデル(C Coupe GTE)のパワートレインにプラグインハイブリッドを採用し、Audiブランドでは3台のPHVを初披露した。BMW、Daimler、PSAなどの欧米メーカーのみならず、上海汽車、第一汽車、BYDと言った中国メーカーも多くのPHVモデルを出展。

 しかしそのなか、日本メーカーは、三菱が2台のPHVのコンセプトモデルを出展したのみ。トヨタ/日産はPHVモデルでは無く、中国の新エネルギー車には含まれないハイブリッド車(HV)を出展した。


 本レポートでは、欧米メーカーが今回の上海モーターショーで出展したPHVについて報告する。続編では、日韓中のPHV、HVについて報告する。また、中国でも販売が伸びているSUVの出展も目立ち、各社とも多くのSUVを出展した。それらSUV、その他セダンなどの展示車についても、今後報告していく予定である。

 


注:中国の新エネルギー車優遇政策

 「新エネルギー車優遇政策」(以下:優遇政策)とは、省エネ・大気汚染防止と新エネルギー車普及を目的とし、推薦リストに掲載されたモデル(EV、FCV、PHV)を購入した消費者に、中央政府から補助金を(メーカーを通じて)
支給する政策である。それとは別に、地方政府もそれぞれ独自の普及策をとっており、両方同時に享受することが可能。
例えば上海市で2015年に、PHV乗用車を購入する場合は、中央政府による補助金3.15万元と上海市政府による補助金3万元、合計6.15万元(約120万円)の補助金が支給される。そして、即時に上海地域のナンバープレートが無料で交付される(通常はインターネット入札を行い、平均価格(2014年)は約7.3万元(約140万円)で、落札できる確率は10%以下)。
 中国政府は、上海モーターショー最終日の2015年4月29日、この優遇政策を縮小しながら2020年まで延長すると発表した。

関連レポート:
 ▽北京モーターショー 2014:
   ・欧米自動車大手7社のガソリン/ディーゼル車展示   ・日欧米メーカーのHV/PHV/EV展示 
  ・日韓メーカーの展示  ・中国国営トップ5社の展示  ・中国準大手7社の自主ブランド車
 ▽上海モーターショー 2013:
  (1) 中国国営大手編(2)中国新興大手6社(3)欧米大手自動車メーカー編(4)日本韓国自動車メーカー編