トヨタ:2014年度営業利益は過去最高の2兆7,000億円へ

2015年世界生産・販売は微減を計画し、「持続的な成長」へ収益体質充実を継続

2015/03/10

要 約

新型Alphard
2015年1月に日本で発売された上級ミニバン新型Alphard、
「シースルービュー」など新しい駐車支援システムを設定した
(写真:トヨタ)

 トヨタグループ(以下「トヨタ」)の2014年度(2015年3月期)連結売上高は27兆円、営業利益は2兆7,000億円(営業利益率10%)となって、過去最高を更新する見込み。リーマンショック以降の原価改善や低コスト生産の努力など構造改革の積み重ねの上に、想定を超える円安となり売上高と利益を押し上げた。

 一方、2014年度の連結販売台数(中国での現地生産車を除く)は、2013年度の912万台から900万台へ1.3%減少する見込み。また、トヨタの2015暦年世界販売計画は1,015万台(2014年実績比1%減)、世界生産も1,021万台で1%減。北米は好調だが、日本やここ数年成長を牽引してきたアジアを中心とする新興国での販売が伸び悩んでいる。

 トヨタは、2014年度当初、2014年度は「持続的な成長」を目指し内部充実を継続する年であり、次世代車に積極投資するので、決算は「意志ある踊り場」になるとしていた。過去最高の利益を実現する見込みとはなったが、中長期の成長を目指し収益体質をさらに強化していく基本方針に変わりはないとしている。トヨタは2014年に、内燃エンジンの強化、予防安全技術設定の大幅拡大を発表、世界初の量産型FCV「ミライ」を発売するなど、時代をリードする新技術の構築を着々と進めた。またTNGA(Toyota New Global Architecture)の展開に備え、2014年11~12月に、トヨタとトヨタ系有力部品サプライヤーは、ブレーキ事業、マニュアルトランスミッション事業などの再編を発表した。

 2016年は、2015年に発売する新型Prius、新型IMV(Innovative International Multi-purpose Vehicle)などがフルに貢献し、少なくともトヨタ単体(トヨタ・レクサスブランド車)は拡大に転じる見込み。さらに2017年には、競争力を大幅に強化するTNGA(Toyota New Global Architecture)ベース車を本格展開する計画で、トヨタは2016年から新たな拡大期を迎えると思われる。


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