日産:インフィニティをトップレベルのプレミアムブランドへ

Daimlerと新コンパクトカーを共同開発し、メキシコで共同生産

2014/12/04

要 約

Q80 Inspiration Concept
2014年10月、パリモーターショーに出展した
Q80 Inspiration Concept
(写真は日産のメディア向け資料、以下の写真も同様)

 日産は、インフィニティ(Infiniti)ブランドを、質・量の両面で大幅にレベルアップ・拡大する。

 2010年代末までにInfinitiがカバーするセグメントを現在の5割から8割に高め、モデル数を6割増やし、搭載するパワートレインを倍増する。2016年度のInfiniti世界販売台数を、2012年度実績比約3倍の50万台に引き上げるとしている。

 Mercedes-Benzとの提携を梃子に、高級車としてのレベルアップを図る方針。2015年から、英国でMercedes-BenzのMFAプラットフォームベースのコンパクトカーを生産する。次いで次世代MFAプラットフォームとそれをベースとするコンパクトカーをMercedes-Benzと共同開発し、両社が共同で建設するメキシコ新工場で2017年から生産する。

 日産は、2014年10月のパリモーターショーに"Q80 Inspiration Concept"を出展した。2018年にもInfiniti最上級モデルとなるQ80を投入し、トップレベルのプレミアムセダン市場に参入すると発表した。Q80は、Mercedes-Benzの後輪駆動プラットフォームをベースに開発するとも報道されている。

 また日産は、2014年11月に中国でInfiniti車の現地生産を開始した。

Infinitiブランドの中長期目標

セグメントカバー率  現在の5割から2010年代末までに8割に拡大する。
モデル数  現在の8モデルから2010年代末までに13モデルに6割拡大する。
パワートレイン数  モデルレンジ拡大に伴い、2010年代末までに倍増する。
世界販売台数  2016年度までに、2012年度実績比約3倍の50万台を目指す。

資料:Infiniti広報資料 2014.9.18、Automotive News 2014.8.25、日刊工業新聞 2014.3.4、日刊自動車新聞 2014.3.5

2020年までの成長の3段階

2014-2015  成長路線に入るための準備段階。
2016-2017  中国での現地生産が販売増に貢献し、またプレミアムコンパクト車(英国で生産するQ30/ QX30やメキシコで生産する3車種)などを投入し、成長段階に入る。
2018-2020  Q80などInfinitiの最上級レベルのモデルを投入し、Daimlerとの提携効果も現れ、Infinitiをトップレベルのプレミアムブランドに高めていく。

資料:Automotive News 2014.5.5(Infiniti AmericasのVice president Michael Bartsch氏インタービュー)
(注)Infinitiが現在進めている商品計画は、2012年に米国AudiからInfinitiに入社したJohan De Nysschenが中心となって作成した。同氏は2014年7月にInfinitiを退社しGMのCadillacに移ったが、商品計画は日産社内で正式決定されており、そのまま実行される見込み。


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