水素・燃料電池展2014と普及型FCV発売計画

商業用水素ステーションの建設開始、2015年100箇所の設置を目指す

2014/03/14

要 約

トヨタ FCV Concept

 本レポートは、水素・燃料電池展2014(2014年2月26日~28日に東京ビッグサイトで開催)での出展と、日本自動車メーカー3社の2015~2017年普及型FCV(燃料電池車)発売計画について報告する。

 トヨタとホンダは2015年に、日産は2017年に普及型FCVを発売する。価格については、3社とも1,000万円を切ることは間違いないが、さらにコストダウンを目指して努力中とのコメントであった。

 2015年の普及型FCV発売と併行して、トヨタはBMWと、ホンダはGMとFCVの共同開発を進めており、それぞれ2020年をめどに新型車を発売する計画。

 FCVの開発についてホンダ資料によると、航続距離(水素貯蔵量)、環境整合性(氷点下起動、高温環境下の熱制御)、出力性能(小型・軽量化、動力性能)については見通しが立った。耐久信頼性、品質保証とコストは、互いに影響する課題でありバランス設計が必要で、今後も継続的な技術開発が必要としている。

 日本政府も燃料電池産業振興を成長戦略の一つに位置付け、商業用水素ステーション建設への補助金支給や、世界一厳しいとされる保安基準の見直しも進んでいる。

関連レポート:
燃料電池車:開発費負担軽減とコストダウンに向け世界3陣営に集約(2013年8月掲載)

東京モーターショー 2013:トヨタが2015年市販予定の燃料電池車のデザインコンセプトを展示(2013年11月掲載) 

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