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ブラジル政府が輸入車の税率をアップ、メキシコからの無関税輸入を3割減

アルゼンチン政府は、自動車メーカーに輸出促進を要請

2012/04/27

要 約

 以下は、ブラジルとアルゼンチンの、ここ1年間を中心とした動向である。両国政府の保護主義的な政策が、自動車産業に大きな影響を及ぼしている。

 2011年のブラジル国内販売台数は、363.3万台で前年比3.4%増加した。しかし10~12月期から国内販売は前年割れで、2012年1~3月期も0.8%減少した。2011年の輸入車販売は、レアル高の影響もあり85.8万台に30.0%増加し、輸入車比率は23.6%に上昇した。また輸入車のうちでも、現地生産していない韓国と中国を中心とする自動車メーカーの輸入車が増加し20万台を超えた。

 ブラジル政府は、輸入車増加を抑制し国内の雇用と投資を保護するために、輸入車についての工業品税 "IPI"の税率を2011年12月から30%引き上げた。

 またブラジル政府は、メキシコ政府に、急増しているメキシコからの輸入の制限を求め、2012年3月に合意した。2012年3月~2015年3月の3年間メキシコからの無関税輸入に上限金額(2012年の上限は2011年実績の3割減)を設定する。

 2011年に、韓国と中国の自動車メーカーがブラジルへの輸入販売を大幅に増やしたが、輸入車の工業品税が引き上げられたため、複数の自動車メーカーがブラジル国内での生産を計画している。

 アルゼンチンの2011年生産は82.9万台、販売は88.4万台で、いずれも過去最高。生産台数の6割強を輸出し、国内販売の6割強を輸入車が占める構造が続いている。アルゼンチン政府は、現地生産する自動車メーカーに輸出拡大を求め、またメキシコ政府にブラジルに対するのと同様の輸出抑制措置を要請している。

関連レポート:ブラジル:Fiat/VW/GMが、2014年にそれぞれ100万台販売を計画 (2011年1月)
         メキシコ/ブラジルの日系部品メーカー (2011年12月)

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