Continental Group (China) 2014年12月期の動向

新工場

<パワートレイン>
-独Continentalと華域汽車系統股份有限公司は、重慶に合弁会社 「華域大陸汽車制動系統有限公司 [Huayu Continental Brake Systems Co., Ltd.]」 を設立すると発表。合弁会社の所在地は重慶市両江新区 (Chongqing Liang Jiang New Area)。敷地面積は8万平方メートル超。第1期の投資額は600百万元を超える見込み。ブレーキキャリパー、バキュームブースター、電動パーキングブレーキ等の自動車ブレーキ部品を生産する。従業員は600名以上で、2016年秋の生産開始を目指す。(2015年6月11日付け各種リリースより)

<タイヤ>
-独Continentalは、中国の安徽省合肥 (Hefei) の工場拡張工事第3フェーズに着手すると発表。第3フェーズでの投資額は250百万ユーロ。これまで合肥工場には250百万ユーロをすでに投じているため、総額500百万ユーロ超を投じることになる。拡張工事完了後、乗用車用タイヤの年産量を現在の5百万本から2019年末までに14百万本に引き上げる予定。また2輪車用タイヤも現在の2百万本から2025年末までに13百万本に引き上げる予定。(2015年6月3日付けプレスリリースより)

<インテリア>
-独Continentalは、中国の安徽省蕪湖 (Wuhu) にある子会社Continental Automotive Interior (Wuhu) が第2工場を開設したと発表。土地と建物への初期投資額は、33百万ユーロ。新工場は、2015年第1四半期にフル稼働となる予定。土地面積は120,000平方メートルで、当初の床面積は46,000平方メートル。生産施設、研究開発センター、研究室、倉庫などを備え、計器・運転支援/HMI事業に注力する。2015年末までに、研究開発エンジニア約215名を含む約1,500名の従業員が新工場で勤務する予定。また、同時期までに42本の生産ラインを導入する計画。(2014年11月17日付プレスリリースより)


-Continentalは、ContiTech部門傘下のBenecke-Kaliko Groupが中国常州 (Changzou) で新生産拠点建設の鍬入れ式を行ったと発表。新会社 「貝内克-長順生態汽車内飾材料 (常州) 有限公司 [Benecke Changshun ECO Trim Co., Ltd.]」 はBenecke-Kalikoと江蘇長順集団 [Jiangsu Changshun Group Co., Ltd.] の合弁によるもので、環境保護型のCO2低排出、アレルゲンフリー自動車内装部品材料 「Acella Eco」 を生産する。既存の貝内克-長順工場で生産している 「Acella Eco」 はコックピット内の空気に対する厳しい基準を満たすものとして、中国自動車業界での需要が旺盛になっていることからBenecke-Kalikoは常州に新たに工場を建設することを決めた。第1段階としてまず40百万ユーロを投じるが、これは同社史上最大の投資案件となる。新工場の面積は24,000平方メートル。250名の雇用を見込んでいる。(2015年1月23日付け各種リリースより)

-Continental傘下のContiTech中国子会社 「康迪泰伝動系統集団 [ContiTech Power Transmission Group]」 は三門工場を開業したと発表。この工場は2014年1月、台州富聚膠帯製造有限公司 [Taizhou Fuju Rubber Belt Manufacture Co., Ltd.] を買収して 「康迪泰伝動系統 (三門) 有限公司 [ContiTech Power Transmission (Sanmen) Co., Ltd.]」 として開設したもの。敷地面積は33,000平方メートル。ContiTechのパワートレイングループにとって中国に開設した2ヵ所目の工場となる。主にVベルト、V型リブベルト、タイミングベルトなどを生産する。(2014年12月30日付けプレスリリースより)

-Continental傘下のContiTech中国子会社 「康迪泰大洋管件 (長春) 有限公司 [ContiTech Grand Ocean Fluid (Changchun) Co., Ltd.]」 は杭州 (Hangzhou) に分工場を開設したと発表した。この工場はContiTechのFluid Technology部門が中国に開設した4ヵ所目の生産拠点。敷地面積は2,000平方メートル。2015年3月よりFord向けにエアコン用ホースラインを生産する。(2014年11月30日付けプレスリリースより)

トランスミッションコントロールユニット (Transmission Control Unit)

-Continentalは、中国においてトランスミッション制御ユニット (TCU) の累計生産数が約900万ユニットに達したと発表。同社パワートレイン部門のトランスミッション事業部門が管理する天津 (Tianjin) 工場では、主に多段オートマチックトランスミッション用 「T76」 システムやダブルクラッチトランスミッション用 「DQ200」 を生産し、近隣にある大手自動車メーカー2社の工場に納入している。また、同工場では、中国メーカー向けに特別に開発したプラットフォーム 「EAST」 も生産している。中国におけるTCUの急速な需要拡大に対応するため、Continentalは天津工場に新たに生産ラインを建設する。この新ラインは 「EAST」 プラットフォーム専用で、主に中国自動車メーカー向けに納入する予定。さらに、次世代のTCUの開発も進めており、2018年に量産を開始する計画。この次世代製品では、追加の電動オイルポンプなどの作動も可能になるという。(2014年5月21日付プレスリリースより)

買収

-ContiTechは、中国におけるドライブベルト事業拡大に向け、台州富聚膠帯制造有限公司 [Taizhou Fuju Rubber Belt Manufacture Co., Ltd.] を買収した。買収手続きは2014年1月半ばに完了している。台州富聚膠帯制造はこれまで、主に自動車用補修部品市場および一般産業向けにドライブベルトを生産していた。今後、ContiTechは浙江省の三門 (Sanmen) 県に位置する生産複合施設を使用する予定。2014年はじめに完成したばかりで、面積は33,000平方メートルとなる。同年春からVベルトおよびV型リブベルトを生産し、自動車メーカー、アフターマーケット、一般産業向けに供給する計画。(2014年1月23日付プレスリリースより)

受注

-Continentalは、吉利汽車の 「吉利博瑞 (Borui)」 向けに3.5インチカラー液晶インストパネルを量産すると発表。このインストパネルはContinentalのMCUプラットフォームコンセプトをベースとしたもので、大陸汽車電子 (蕪湖) 有限公司 [Continental Automotive Wuhu Co., Ltd.] が初めて現地開発し、生産する。(2015年7月10日付けプレスリリースより)

生産開始

-Continentalは、天津工場において新設した機電一体型トランスミッションコントロールユニット生産ラインの稼働を開始したと発表。このトランスミッションコントロールユニットは、高精度な金属と樹脂材の複合体に電子系統が組み込まれており、軽量、小型、安定品質などを実現しているという。(2015年7月20日付け各種リリース)

開発体制

-中国に15の研究開発センターを保有。

研究開発拠点

研究開発センター 所在地 業務内容
大陸集団投資(上海)有限公司
[Continental Automotive Holding Co., Ltd.]
上海 2006年設立。
コンチネンタルの中国本部と研究開発センターの機能を持つ。
大陸汽車嘉定研発中心
[Jiading R&D Center of Continental Automotive Group]
上海 2007年設立。
電子制御ブレーキシステム、油圧ブレーキシステム、エンジンシステムの研究開発。
大陸泰密克汽車系統(上海)有限公司
[Continental Automotive Systems (Shanghai) Co., Ltd.]
上海 2001年設立。
電子制御ブレーキシステム、ボディ・安全の研究開発。
南京軟件研発中心
[Nanjing Software R&D Center]
江蘇省
南京市
2011年設立。
自動車IDインストルメント、ミドル・ハイエンド車インストルメント部品の嵌め込み式ソフトウェアの開発。
大陸集団黒河冬季試験中心
[Continental Heihe Winter Test Center]
黒竜江省
黒河市
2012年設立。
電子制御ブレーキシステムの冬季試験。
康迪泰克常熟研発中心
[ContiTech Changshu R&D Center]
江蘇省
常熟市
2013年設立。
振動コントロール部品の開発。
大陸輪胎(中国)有限公司合肥研発中心
[Hefei R&D center of Continental
Tire (China)]
安徽省
合肥市
2015年設立。
タイヤの開発、試験。


-2015年3月末、Continentalは中国の安徽省合肥 (Hefei) にあるタイヤ工場内に新たに研究開発センターを開設。アジア太平洋地域向けの夏用・冬用タイヤの開発および試験を行う。第1フェーズでの投資額は4百万ユーロ超。面積約6,000平方メートルの新センターで、年間約6,000本のタイヤ試験が行える。すでに計画されている第2フェーズでは、さらに1,000本のタイヤ試験が可能になるという。(2015年4月24日付プレスリリースより)