矢崎総業 (株) 2017年6月期の動向

近年の動向

業績

-2017年6月期の売上高は、前年比1.4%減の17,153億円となった。国内自動車メーカーへの売上は増加したものの、円高の影響を受けた。



研究開発活動

-2016年6月、自動運転技術開発に対応するため、IoTやAI等の新技術に関する情報を収集することを目的にアメリカのシリコンバレーにYazaki Innovation, Inc.を開設。



海外投資

-2016年度は、メキシコに新拠点を1カ所開設したほか、ニカラグアに2カ所、ベトナム、エルサルバドル、メキシコ、モロッコ、ルーマニアに各1カ所の合計7拠点において拡張・再構築を行い生産拡大に取り組んだ。(CSR Report 2017より)

-同社はセルビア共和国に自動車用ワイヤーハーネスを生産する新会社を設立し、2017年7月4日より量産を開始した。敷地面積は68,575平方メートルで、矢崎グループとして同国初の生産拠点となる。新会社、矢崎セルビア (Yazaki Serbia d.o.o.) は、矢崎ワイヤリング・テクノロジー (Yazaki Wiring Technologies GmbH) の100%子会社で、所在地はMacva郡、Sabac市。資本金は約120百万円、投資額は30.6億円。矢崎セルビアは、主に欧州のトラックメーカーの自動車用ワイヤーハーネスを製造し、2017年7月から顧客への納品を開始する。2017年9月には開所式を実施する予定。また、2019年末までに1,700人を雇用する予定。2017年5月31日時点の従業員数は322人。 (2017年7月12日付プレスリリースより)

-同社は西海岸で自動車関連企業の設立が続いていることをうけ、アリゾナ州に新拠点を開設すると発表した。新拠点は、ChandlerにあるPhoenix南西に位置し、西海岸にオフィスを構える顧客に対応する。Phoenix地域は、急速に自動運転技術の中心になりつつあり、GM、トヨタ、Waymo、Uber、新興自動車企業がオフィスを構えている。矢崎総業は同地域でのプレゼンス確立を目指し、2017年末にワイヤーハーネス事業を投入してChandlerでの事業拡大を図る。(2017年6月9日付プレスリリースより)

-同社は米国子会社Circuit Controls Corporation (CCC)の生産施設を拡張および従業員の新規採用を行ったと発表した。拡張は2年にわたって行われ、延床面積22,000平方フィートとなった。スペースの拡大に伴い従業員も22%増加し、製品生産数も日産40百万個まで増強した。2016年のCCCの製品の生産および出荷実績は98億個。CCCは1986年設立、矢崎総業のワイヤーハーネス、インストルメントクラスターおよび関連製品用の電子部品の開発および生産を行っている。(2017年6月1日付プレスリリースより)



海外撤退

<サモア>
-2016年10月、サモア現地法人であるYazaki EDS Samoaでのワイヤーハーネスの生産を終了すると発表した。同社の納入先である自動車メーカーがオーストラリアでの生産から撤退することに伴うもの。Yazaki EDS Samoaは1996年に設立され、現在は従業員約740名が勤務している。(2016年10月11日付プレスリリースより)