株式会社ミツバ 2008年度の動向

ハイライト

業績
(単位:
百万円)
2008年
3月期
2007年
3月期
増減率
(%)
主な要因
全社
売上高 225,440 216,200 4.3 -
営業利益 3,841 3,096 24.0 -
経常利益 3,897 4,250 (8.3) -
当期純利益 649 (134) - -
輸送用機器関連事業
売上高 216,826 207,631 4.4 アジアを中心に販売順調、欧州子会社3社を新規連結したことにより増収。
営業利益 3,269 2,716 20.4 アジアを中心とした四輪事業の販売増の効果。

吸収合併

2007年4月、自動車電機工業㈱(JIDECO)を吸収合併。合併により連結子会社となった主な会社は以下の通り。

-Mitsuba Bardstown, Inc. (米国)
-Mitsuba Manufacturing Batangas Corporation (フィリピン)
-三葉電器(大連)有限公司 (中国)
-Mitsuba Manufacturing France S.A. (フランス)


受注
-ドアミラータイプのサイドターンランプが、2008年発売のトヨタ「クラウン」に搭載。

-ブラシレスパワーステアリングモータが、2008年発売のホンダ 欧州向け「アコード」に搭載。


事業計画

2011年3月期を最終年度とする中期計画 「第8次中期経営計画」を策定。連結営業利益率3.5%の達成を柱として、統合型ワイパーのグローバル展開や、次世代のパワーウインドーモーターの開発などを推進する。さらに、購買機能の強化や事業責任者の権限拡大を図るための組織変更を実施。海外展開においては、在庫や投資などの経営管理をグローバルで推進していく。(2008年2月21日付日刊自動車新聞より)

開発動向

研究開発体制

-国内

拠点 所在地
ミツバ研究開発センター 群馬県桐生市
開発横浜拠点 神奈川県横浜市


-海外

研究・開発のグローバル化を進め、アメリカの開発体制の充実に加え、ベトナム、フィリピン、インド、イタリア、ドイツ、タイなど、海外開発体制を整備している。

研究開発費

(単位:百万円) 2008年3月期 2007年3月期 2006年3月期
全社 1,136 658 658
輸送機器関連 960 448 448



研究開発活動 (2008年3月期)

-新製品開発

新成膜技術を活用した、ドアミラータイプのサイドターンランプを開発。1つの金型内で成形、接合を行う「OSI成形工法」に、成膜工程を加えた「成形型内成膜システム (Ultra Molding & Sputtering System)」でランプ内部に成膜(銀鏡仕上げ)を施すことで、付加価値を高めるとともに、コスト低減を図った。同製品は2008年発売のトヨタ「クラウン」に搭載。

「新型ブラシレスパワーステアリングモータ」を開発。高出力でありながら、小型化と低騒音を両立させた。環境に配慮し、自動車の燃費向上に貢献。同製品は2008年発売のホンダ 欧州向け「アコード」に搭載。

現在は各種システム商品の開発と次世代アクチュエータの開発を、信頼性向上のための要素技術開発と共に推進中。

-開発計画

車載電装品事業の強化を目的に、ブラシレスDCモーターの開発を本格化する。今後、供給を開始するホンダ向け電動パワーステアリング(EPS)モーターを皮切りに、冷却ファンモーターなど、中型以上の車載モーターでブラシレス化を検討する。自動車部品メーカーとしてのノウハウを生かして、小型化と高出力化、低コスト化などを徹底。コストダウンのボトルネックとなる制御用半導体部品も含め、車載用として競争力の高いモーターを実現し、大型受注の獲得を目指す。(2007年11月26日付日刊自動車新聞より)

技術導入契約 (2008年3月31日現在)

契約会社 相手方の名称
(国名)
契約内容 契約期間
同社、
Tokyo Electrica de Mexico, S.A. de C.V.
市光工業
(日本)
メキシコ国内の自動車部品製造の特許およびノウハウの行使 1993年12月~
製造終了まで
同社 ドネリー社
(米国)
ターンシグナルライトを含む車両外部バックミラーシステムについてのライセンス契約 2005年9月~
特許期間終了まで

技術供与契約 (2008年3月31日現在)
相手方の名称
(国名)
契約内容 契約期間
士林電機社
[Shihlin Electric & Engineering Corp.]
(台湾)
二輪・四輪車用電装品の製造技術の供与および実施許諾 1998年8月~
自動延長
Armstrong Auto Parts Sdn. Bhd.
(マレーシア)
二輪・四輪車用電装品の製造技術の供与および実施許諾 1992年5月~
自動延長
Valeo
(フランス)
四輪用スタータモータの製造技術の供与および実施許諾 1989年3月~
自動延長
Kamco
(韓国)
四輪車用ワイパモータの技術供与 2008年2月~
2010年2月
Kamco
(韓国)
四輪車用パワーウィンドモータの技術供与 2007年5月~
2009年5月
Smith
(南アフリカ)
四輪車用ワイパモータの製造技術の供与 1979年3月~
自動延長
APM Auto
(マレーシア)
四輪車用ワイパモータ、ウォッシャ等の技術の供与 2007年4月~
2012年4月
Taizene Electric
(台湾)
四輪車用ワイパモータ、パワーウィンドモータ、ドアロックアクチュエータ等の製造技術の供与 2003年6月~
2008年6月
Deloyd
(マレーシア)
四輪車用パワーウィンドモータ、ドアロックアクチュエータの製造技術の供与 2001年10月~
自動延長

設備投資

設備投資額
(単位:百万円) 2008年3月期 2007年3月期 2006年3月期
全社 15,048 17,731 17,731
輸送機器関連 14,866 17,452 17,452

設備投資 (2008年3月期)

-輸送用機器関連事業では主に、四輪車用パワーウィンドモータ、四輪用ワイパーモータを中心に設備投資を実施。なお、同社単体の設備投資額は7,402百万円。


設備の新設計画 (2009年3月期)
事業所名 設備内容 投資予定
総額
(百万円)
着手 完了
予定
同社
研究開発センター 研究開発設備 482 2008年4月 2009年3月
赤城工場 新製品向け機械他 330 2008年4月 2009年3月
鬼石工場 新製品向け機械他 207 2008年4月 2009年3月
新里工場 新製品向け機械他 1,738 2008年4月 2009年3月
利根工場 新製品向け機械他 265 2008年4月 2009年3月
富岡工場(注) 新製品向け機械他 200 2008年4月 2009年3月
福島工場(注) 新製品向け機械他 137 2008年4月 2009年3月
新潟工場 新製品向け機械他 528 2008年4月 2009年3月
菊川工場 新製品向け機械他 73 2008年4月 2009年3月
国内子会社
(株)サンユー 新製品向け機械  250 2008年4月 2009年3月
(注) 富岡工場および福島工場は、2007年4月1日付で吸収合併した自動車電機工業(株)の工場。