Valeo Group (China)[Valeo Group (中国事業)] 2017年12月期の動向

工場

-2018年4月、重慶両江新区竜興工業開発区(Longxing Industrial Park, Liangjiang New Area, Chongqing)は、Valeo重慶生産拠点の建設は順調に進んでおり、すでにスチール躯体の施工段階に入っていると伝えた。このプロジェクトの総投資額は約2.1億元、総建築面積は26,247.12平方メートル。スチール構造工場、消防ステーションなどを建設し、主に自動車ランプを生産する。完成後の生産高は約6億元。現在、付属工場のコンクリート躯体工事が完了し、スチール構造メイン工場工事は重要な段階に入っている。これと並行し、内装工事、生産設備の据え付け準備が行われている。2018年末にすべて完了し、2019年初めに正式に生産を開始する予定である。(2018年4月26日付け各種リリースより)

会社

-2018年7月、富奥汽車零部件股份有限公司[Fawer Automotive Parts Limited Company]はValeo Siemens eAutomotive Germanyと常熟に合弁会社富奥法雷奥西門子電動汽車零部件(常熟)有限公司[Fawer Valeo Siemens eAutomotive Parts (Changshu) Co., Ltd]を設立することで合意し、契約書に調印したと発表。合弁会社の登録資本金は2.5億元。富奥汽車零部件が50.5%を、Valeo Siemensが49.5%を出資する。合弁会社は主に新エネルギー車用インバーターを生産、販売するほか、輸入部品の販売サービスも行う。(2018年7月3日付けリリースより)

-2018年2月、富奥汽車零部件股份有限公司[Fawer Automotive Parts Limited Company]はValeo Siemens Automotive ePowertrain Germanyと合弁会社設立の覚書に調印したと発表。合弁会社は常熟(Changshu)に設立され、Valeo Siemens独自の技術と知的所有権を用いて新エネルギー車パワートレインのインバーターを生産する。持ち株比率は富奥汽車零部件50.5%、Valeo Siemens 49.5%となる。(2018年2月9日付け会社公告より)

低電圧で高効率な電気システムの展示

-Valeoは、中国・北京で開催される「北京モーターショー2018」で、低電圧で高効率な電気システムを紹介すると発表。小型の2人乗りのプロトタイプ車で航続距離150 km、最高速度100 km/hを実現するこのシステムは、中国の上海交通大学と共同開発され、中国の急速に拡大する電気自動車市場の需要に対応するという。ほかに、バッテリーの寿命と航続距離の最適化に不可欠とされるバッテリー用サーマルマネジメントシステムや、乗客を車外の公害やアレルゲンから守るコネクテッドな空気清浄システム、「LiDAR」センサーを天候状態に関わらず常に最適に機能させる自動クリーニングシステムなども出展するという。(2018425日付プレスリリースより)

業績

-2017年8月、Valeoは、2017年上半期の売上高は前年同期比16%増となる95億ユーロに達したと発表。そのうち、OEM市場向け売上高は82億ユーロで、前年同期比で9%の増加となった。中国市場でのOEM向けは、前年同期比24%増の11億ユーロとなった。グループ全体の受注高は前年同期比16%増の149億ユーロ(同社とSiemensとの高電圧パワートレイン合弁会社Valeo Siemens eAutomotiveの受注高30億ユーロは含まず)だった。うち、アジア市場での受注量が41%を占め、欧州の36%を上回った。中国市場でのシェアは26%で、そのうちの40%は中国本土の自動車メーカーからのものだった。グループ全体の研究開発費は9.45億ユーロで、OEM向け売上高の11%を超えた。(2017年8月8日付け各種リリースより)

国内投資

-2017年12月、Valeoは、中国の自動車やモビリティエコシステムへの出資を目的に、Cathay Capital初の中国・人民元建て基金「Cathay CarTech Fund」に50百万ユーロを投資すると発表した。長江産業基金 (Yangtze River Industry Fund)なども出資するCathay CarTechは、中国に焦点を絞って、新興企業やスタートアップに計200百万ユーロを投資する予定。(2017年12月11日付プレスリリースより)

事業提携

-2017年4月、広汽乗用車の「伝祺(Trumpchi)」がデンソー、コンチネンタル、アイシン精機、Faurecia、ヴァレオ(Valeo)、シェフラー、中信載卡、ミシュラン、UAES、万向精工などの10社のサプライヤーと上海国際モーターショーで調印式を行った。

納入状況

-2017年3月、奇瑞汽車は、熱効率37.1%の新型エンジン「E4T15B」を発表。ターボチャージャーのハネウェル(Honeywell)やパワートレインのヴァレオ(Valeo)、電子制御システムのボッシュ(Bosch)と共同開発したもので、間もなく投入する「瑞虎7(Tiggo 7)」のDCT車に搭載する。(2017年3月27日付プレスリリースより)

研究開発体制

-2017年12月末現在、全世界において、20の研究センター、35の開発センターを保有。

-2017年4月末現在、中国に5,100名余りのエンジニアと89名の専門家を有する。

研究開発拠点

-2017年4月、Valeoは、中国華中地区最大のR&Dセンター「法雷奥中国技術中心[Valeo China Technical Center]の運用を開始。このR&Dセンターは武漢市経済開発区中心部に位置する。敷地面積は約8,000平方メートルあり、約450名のエンジニアと8名の専門家が従事する。また、ライティングシステム技術センターとドライビングアシスト技術センターで構成されている。(2017年4月12日付け各種リリースより)

<R&Dセンター>

名称 製品 所在地 業容
法雷奥雨刮系統亜洲研発中心
[Valeo Wipers Systems Asia R&D Center]
ワイパーシステム 上海 -OEM供給する中国メーカーへの技術支援。
-アジア及び新興市場における技術支援。
法雷奥全球電子研発中心
[Valeo Gloval Electronics R&D Center]
エレクトロニクス製品 広東省
深圳市
-エレクトロニクス部品の研究開発

法雷奥中国研発中心
[Valeo China R&D Center]

旧:法雷奥照明系統湖北技術中心
[Valeo Lighting Systems Hubei Technical Center]

総合的な研究開発センター 湖北省
武漢市
-ランプ、自動駐車、運転支援、HMIなどの先進技術を研究開発。

法雷奥動力総成(上海)有限公司
[Valeo Power (Shanghai) Co., Ltd.]

パワートレイン製品 上海 -パワートレイン製品の研究開発