Denso Group (China) [Denso Group (中国事業)] 2011年12月期の動向

ハイライト

2011年ハイライト
-中国では、低コスト製品を開発することで、販売の現地化を推進した。中国市場において、新エネルギー車や環境配慮車に対する需要に対応するために、上海開発拠点を強化する予定。

上海開発拠点の移転・拡充

-デンソーは10日、2013年をめどに中国の開発拠点を移転、拡充すると発表した。上海市内に自前の開発拠点を建設し、風洞設備などの大型評価設備を導 入。さらに15年度までに人員を現状の約3倍となる500人に拡大する。13年6月の稼働開始を予定しており、投資額は約72億円を見込んでいる。これま でも上海市内の拠点で日系各社の現地開発ニーズに応じてきたが、土地や建屋などを賃借していた。移転して開発能力を拡充することで、日系各社のニーズに対 応できる幅を広げたり、自主開発を目指す地場メーカーをサポートする。(2012年4月11日付日刊自動車新聞より)

 

エアコンシステム関係

-株式会社デンソーは、中国広州東部交通センター建設計画に伴う中国政府の移転要請に対応するため、広州増城市にある広州電装有限公司(Guangzhou DENSO Co., Ltd.)を、現在地から北東約8キロメートルの場所に移転する。移転先に建設する新工場は2012年2月に着工、2013年1月までに完工する。建屋面積は現在の約1.4倍にあたる約5万7000平方メートル、カーエアコン、コンデンサー、ラジエーターの生産能力を増強、中国に生産拠点を持つカーメー カーの生産量増加に対応する。移転作業は2013年3月から開始、2013年12月には完了する計画。(2011年11月21日付けプレスリリースより)

-2011年5月18日、デンソーと富奧汽車零部件有限公司の合弁会社天津富奥電装空調有限公司は、吉林省長春西新経済技術開発区(Changchun Xixin Economic & Technological Development Zone, Jilin Province)で長春分公司の定礎式を行った。総投資額は1.77億元。建築面積は1.6万平方メートル。2012年上半期完成予定。2015年まで に自動車用エアコンの年産能力を56万台とし、年間売上高12億元を目指す。長春分公司の建設により四川一汽トヨタ長春豊越、一汽VW、一汽轎車などの顧 客に対し近距離で供給することが可能になる。(2011年5月20日付けプレスリリースより)

ボデー関係

-アスモは2011年2月、電装(中国)投資有限公司(DICH)との合弁で中国に新生産拠点を設立する。新会社「阿斯莫(杭州蕭山)微電機有限公司」は浙 江省杭州市に本拠を置く。2012年8月より、自動車用小型モータおよび関連部品を生産する計画。資本金は18.1百万米ドル(14.4億円)で、アスモ が90%、DICHが10%出資する。新会社は2016年に売上高83億円、従業員660名を計画している。なお、この合弁会社への総投資額は221百万 元(27.8億円)。(2011年1月19日付プレスリリースより)

情報通信関係製品
-デンソーは、4月23日に中国・北京市で開幕する「オートチャイナ2012」(北京モーターショー)の出展概要を発表した。メーンとなる出品として体験型 コックピット「シンクロナイズドコンセプト」を用意し、情報通信を利用した次世代の車両安全技術やエンターテインメント技術を紹介する。ドライバーの表情 から眠気を検知してカーナビに休憩スポットを案内する機能や、インターネットを通じて好みに応じたメーターデザインを選択、設定する機能を体験することが 可能だ。(2012年4月14日付日刊自動車新聞より)

開発動向

研究開発設備

会社名 概要
電装上海技術中心
(Denso Shanghai Technical Center)
ディーゼルコモンレールシステム、ナビゲーションシステムの開発援助
電装(上海)情報技術有限公司 自動車用制御ソフトの開発
電装(上海)情報技術有限公司西安子会社
 

上海開発拠点の移転・拡充

-デンソーは10日、2013年をめどに中国の開発拠点を移転、拡充すると発表した。上海市内に自前の開発拠点を建設し、風洞設備などの大型評価設備を導 入。さらに15年度までに人員を現状の約3倍となる500人に拡大する。13年6月の稼働開始を予定しており、投資額は約72億円を見込んでいる。これま でも上海市内の拠点で日系各社の現地開発ニーズに応じてきたが、土地や建屋などを賃借していた。移転して開発能力を拡充することで、日系各社のニーズに対 応できる幅を広げたり、自主開発を目指す地場メーカーをサポートする。(2012年4月11日付日刊自動車新聞より)

交通制御システムの実証試験

-デンソーは2012年3月22日から、中国・上海の同済大学と共同で車車間通信・路車間通信を活用した交通制御システムの実証実験を、中国の江蘇省太倉 (Taicang)市の公道で開始する。過去数年間にわたって同社は、日本・米国・欧州でこの実証実験を行っており、中国での実験は今回が初めて。車車間通信・路車間通信を活用することで、救急車や消防車などの緊急車両は、自車の位置や進行速度などを周りの車両や路側のインフラ機器にワイヤレスで伝える。 これにより、緊急車両が接近すると交差点の信号を変え、周囲の車両に車線変更指示を行うことが可能になる。今回の実証実験は、このような緊急時における優 先通行の実現と衝突事故防止を目的としている。(2012年3月13日付プレスリリースより)

設備投資

2011年投資

-トヨタ自動車グループの大手部品メーカーは、2012年度の設備投資を大幅に積み増す。デンソーなど9社合計の設備投資計画は6020億円で、前年度実績 と比べて23.6%の増加となる。新興国を中心に市場が急速に伸長していることからトヨタでも生産拠点の拡充に動いており、部品メーカーもこれに対応して 生産能力の拡充を図ることとした。1770億円の投資を計画しているデンソーでは、国内で半分強の900億円を投資するほか、北米で100億円、欧州で 200億円、中国とインド、ブラジルを中心とするその他地域で500億円以上を投資する。日本では新製品の立ち上げや合理化に伴う投資が中心となるが、新興国では能力増強がメーンという。デンソーと同等規模の投資を予定するアイシン精機では、日本国内での投資額も大きい。主に自動変速機やハイブリッド車関 連部品の生産対応を図る考えだが、一方で、中国や東南アジア諸国では増産対応も図る。豊田自動織機では全体の約3分の2に相当する190億円を可変容量型 の新製品の需要が好調なエアコン用コンプレッサーの設備投資に充てる。このうち国内が110億円、米国とドイツの海外が80億円となっている。(2011 年8月5日付日刊自動車新聞より)