日本電産トーソク (株) 2011年3月期の動向
ハイライト
業績 |
(単位:百万円) |
2011年 3月期 |
2010年 3月期 |
増減率 (%) |
要因 | |
全社 | ||||
売上高 | 29,946 |
24,105 | 24.2 |
- |
営業利益 | 4,009 |
2,638 | 51.9 |
- |
経常利益 | 4,033 |
2,293 | 75.8 |
- |
当期純利益 | 2,366 |
321 | 637.0 | - |
自動車部品事業 | ||||
売上高 | 26,172 |
20,964 | 24.8 |
1) |
営業利益 | 3,760 |
2,937 | 28.0 |
要因
1)
自動車部品事業
-中国市場での高水準な新車販売、米国・日本市場での小型自動車の堅調な販売により、ジヤトコ、富士重からの新型CVT用コントロールバルブ、AT用コントロールバルブ、及び欧州部品メーカーからの燃料流量コントロール用電磁弁の受注が引き続き好調に推移したため大幅な増収・増益。
受注
-奇瑞汽車に電磁弁やスプールの納入を開始。企業買収
-米エマソンエレクトリック社のモーター部門の買収手続きが完了した。また、これに合わせて買収会社を統括管理する持ち株会社である日本電 産モータホールディングス(京都市南区)を設立したと発表した。新設した持ち株会社とエマソン社から買収した米国、カナダ、メキシコ、英国の12社が日本 電産の子会社となった。このうちエマソンから買収した12社については将来的に日本電産モータホールディングスに移管する計画。事業運営については米国の 子会社である日本電産モータが中核的役割を担う。日本電産は今回の買収により未参入領域であった産業用大型モーターの事業を推進するとともに、制御技術を 活用して駆動用モーターを始めとした車載用モーター事業の拡大を目指す。(2010年10月2日付日刊自動車新聞より)開発動向
研究開発費 |
(単位:百万円) |
2011年3月期 | 2010年3月期 | 2009年3月期 | |
全社 | 709 |
719 | 858 |
自動車部品事業 | 604 |
533 | 617 |
研究開発活動
自動車部品事業-自動車の快適性・安全性・燃費向上ニーズ、ハイブリッド車の販売増加や電気自動車の台頭などに伴う電子制御技術分野の進展に対応する研究開発活動を推進。
主に下記3分野での新技術開発と新製品拡大を推進
1. 既存商品については自動変速機(A/T)、無段変速機(CVT)用のコントロールバルブASSYの更なる高機能化と高性能化。また複数の中国民族系自動車メーカーとの新製品開発への取り組み。
2. 電磁弁技術の応用としてディーゼルエンジン用流量制御などの自動車用環境・省エネ対応商品の開発。新分野適用として家電用電磁弁の開発。
3. 電子制御・モーター・インバーター技術分野拡大による電動オイルポンプ等のハイブリッド車、電気自動車用の電動アクチュエーター商品の開発。
車載用モーター事業強化に対するスピードを一段と加速する。2015年度に車載用モーターの売上高5千億円の実現を柱に、生産拠点の新設やM&Aによる事業拡大、新製品の開発を進める。商品展開ではブラシレスモーターでデュアルクラッチトランスミッション(DCT)や電動オイルポンプ用など4品目を重点項目に掲げ、大幅に拡充する。ハイブリッド車(HV)や電気自動車(EV)用駆動モーターでは、独ダイムラーにEV用モーターを納入したのを皮切りに採用メーカーの拡充を図る。さらに、13-14年をめどに永久磁石を使わない商用車用モーターの実用化を目指す。 (2010年10月28日付日刊自動車新聞より)
車載用モーター事業の強化策の一環として開発エンジニアの増強に取り組む。車載用モーターについて同社は中核事業の一つとして成長させていきたい意向で、従来の内外装部品用モーターから事業規模の拡大に向けた取り組みを進めている。その一環として、これまで完成車メーカーの内製が中心であったハイブリッド車(HV)や電気自動車(EV)向け駆動用モーターの開発に着手し、一部についてはサンプル出荷を開始した。同社はこのほど、北米の事業基盤強化などを目的に米エマソンエレクトリックのモーター部門を買収。「エマソン社の大型モーター技術や電子制御に関する高い知識を持つエンジニアは、次世代車向けモーター開発に十分応用可能」(同社)としており、買収したメーカーの技術陣も有効活用しながら増強を進めていく方針だ。 (2010年9月7日付日刊自動車新聞より)
現在開発を進めているハイブリッド車(HV)や電気自動車(EV)向けの駆動用モーターについて、複数のユニットをシリーズ化して市場投入する。今後、需要が高まっている次世代車向けのモーターを早期に市場投入していくことで、同部門における一層のシェア拡大につなげる。同社は、車載用モーターにおいて、国内外で研究開発体制を強化している。昨年、滋賀県の研究開発センター設備増強を図ったほか、来年には中国・大連にも研究開発センターを新設する計画。(2010年4月16日付日刊自動車新聞より)
技術導入契約
(2011年3月31日現在)
契約会社名 | 相手方の名称 | 国名 | 契約内容 | 契約期間 |
日本電産トーソク | 日産自動車 |
日本 | 画像処理装置についての技術情報の提供及び製造・販売権の許諾 | 1993年6月28日 - 6年 (自動継続) |
技術供与契約
(2011年3月31日現在)
契約会社名 | 相手方の名称 | 国名 | 契約内容 | 契約期間 |
日本電産トーソク | テルスターエンジニアリング社 |
韓国 | コラム型空気マイクロメータ、AE変換機及びコラム型電気マイクロメータの製造技術情報及びノウハウの提供、製造・販売権の許与 | 2000年12月21日 - 5年 (自動継続) |
日本電産トーソク | Kefico社 | 韓国 | RXC配線板の製造技術情報及びノウハウの提供、製造・販売権の許与 | 2003年3月24日 - 8年 |
日本電産トーソク | Unick社 | 韓国 | 6速用比例弁の技術情報及びノウハウの提供、製造・販売権の許与 | 2007年3月26日 - 5年 (自動継続) |
設備投資
設備投資費 |
(単位:百万円) |
2011年3月期 | 2010年3月期 | 2009年3月期 | |
全社 | 6,892 |
2,553 | 2,392 |
自動車部品事業 | 6,330 |
2,494 | 2,197 |
自動車部品事業
-受注増加への対応として、上期より積極的にベトナム製造子会社での設備投資を行い、6棟目となる新棟でのCVT用コントロールバルブの増産体制、隣接するダイカスト製造子会社への新規ダイカストマシーンの導入など、生産能力を増強。
設備の新設 |
(単位:百万円) |
会社名/所在地 | 所在地 | 設備の内容 | 投資予定 総額 |
着手 年月 |
完了 予定 |
本社工場 | 神奈川県 座間市 |
自動車部品生産設備 システム機器生産設備 |
735 |
2011.04 | 2012.03 |
Nidec Tosok (Vietnam) Co., Ltd 本社工場 |
ベトナム ホーチミン市 |
自動車部品生産設備 | 1,704 |
2011.04 | 2012.03 |
Nidec Tosok Akiba (Vietnam) Co., Ltd. | ベトナム ホーチミン市 |
自動車部品生産設備 | 341 |
2011.04 | 2012.03 |
日本電産東測(浙江)有限公司 [Nidec Tosok (Zhejiang) Corp.] |
中国浙江省 | 自動車部品生産設備 システム機器生産設備 |
2,935 |
2011.04 | 2012.03 |