Bosch [Robert Bosch LLC] 2014年12月期までの動向

業績 (北米)

(単位:億ドル)
2014年
12月期
2013年
12月期
増減率
(%)
売上高 113 104 8.7

 

受注

-2014年、同社の第3世代の長距離センサー「LRR3」と横滑り防止装置「ESP」が、Chrysler 「200」の2015年モデルに採用されたと発表した。この「LRR3」と「ESP」は、アダプティブクルーズコントロール (ACC) や自動緊急ブレーキ (AEB) をサポートし、車の安全性向上に貢献する。(2014年9月29日付プレスリリースより)

-2014年、Ward's 10 Best Engines awardを受賞したエンジン10基のうち、8基に同社は製品を供給している。

  • Bosch Diesel Systems North Americaはコモンレールインジェクター、ECU、高圧ポンプおよびレール、各種センサーをGM 「Chevrolet Cruze」、BMW 「535d」、Chrysler 「Dodge Ram 1500」のEcoDieselエンジンに納入している。
  • Bosch Gasoline Systems North AmericaはFiat 「500e」、Volkswagen 「Jetta」、Ford 「Fiesta」、Porsche 「Cayman」、Audi 「S5」に様々な製品が供給している。Fiat 「500e」以外の4モデルには、同社の直噴ポンプ、酸素センサー、ECUが採用されている。
  • Fiat 「500e」にはバッテリーパック、インバーター、モーター・ジェネレーター、電動モーター (83キロワット) 用回生ブレーキのハードウェアを供給。(2014年1月23日付プレスリリースより)

-2014年型のGM 「Chevrolet Cruze」のクリーンディーゼルターボエンジンに、同社のクリーンディーゼル技術が採用されると発表。同社は、燃料噴射装置、セラミックグロープラグ、エンジンコントロールモジュール、排気ガス処理技術およびセンサーを提供する。(2013年7月9日付プレスリリースより)

-Car Multimedia部門とGMが新型のインフォテインメントシステム「MyLink」を開発したと発表。このシステムは「Chevrolet Impala」の2014年モデルに採用されており、エンターテインメント、ナビゲーション、通信、操作などの機能が1つの電子ユニットに統合されている。(2013年1月24日付プレスリリースより)

-2013年、日産と提携し、新型の車載マルチメディアシステム「NissanConnect with Navigation」を開発したと発表。このシステムは日産 「Sentra」の2013年モデルにおいて、5.8型・480×272ピクセルのカラータッチスクリーンモニターにオプション搭載されている。また、「Altima」の2013年モデルにも同オプションが設定される。(2013年1月15日付プレスリリースより)

受賞

-2014年、Chryslerより「Supplier of the Year」に選出され、「Design for Six Sigma」賞を受賞。同社の製品設計や生産プロセスおよび管理における実績が評価されたもの。(2014年7月10日付プレスリリースより)

-2014年、Cumminsから米国におけるトップサプライヤーとして表彰を受けた。(2014年5月2日付プレスリリースより)

-2014年、「2014 Automotive News PACE Award」を「Product」部門で受賞。ガソリン直噴燃料インジェクターのレーザー穴あけ技術による噴霧穴の開発が評価されたもの。この技術はAudi 「A3」の2012年モデルで初めて採用され、これまで9社から14のプログラムでグローバルに採用されているという。(2014年4月9日付プレスリリースより)

新会社

-2012年、BoschグループとSamsung SDI (韓国) は、両社の合弁会社SB LiMotiveを解消することで合意。SB LiMotiveは、両社の折半出資により2008年に韓国で設立され、HV・EV用リチウムイオン電池の開発・生産・販売を行っていた。今回の合弁解消に伴い、Robert Bosch Battery Systemsを設立し、米国ミシガン州Orionとオハイオ州Springboroに拠点を置く、ニッケル水素充電システム製造子会社Cobasysを統合する。今後、同社はelectromobilityの分野にさらに注力していく。

研究開発拠点

-2014年、米国のミシガン州Plymouth Townshipにある技術センターを拡張すると発表。投資額は40百万ドルで、2015年11月に完了する見込み。今回の拡張により、同センターの面積は220,500平方フィート拡張され、約2倍の445,000平方フィート超となる。また、従業員1,400名の勤務が可能になるという。同社は、今後3年間で最大200名を新たに雇用する計画。自動車エレクトロニクス、スタート/ストップシステム用モーター、電気駆動装置、安全・運転支援システムなど、さまざまな主要技術の開発をさらに加速するとみられる。(2014年8月25日付プレスリリースより)

-2014年4月、メキシコ Guadalajaraにてエンジニアリング・ビジネス開発センターを開設。今後数年で5百万ドルを投資し、200名超を雇用する見通し。北米の他拠点のエンジニアリングサービスおよび、主に自動車産業に属する顧客に対しても同様のサービスを提供する。

-2011年、米国ペンシルバニア州Pittsburgh市の研究技術センターを、同市のSouth Sideに移転したと発表。同じ建物には、同社が2009年に買収したAkustica Inc.が入居している。Akusticaは、カーネギーメロン大学からスピンオフしたMEMS (マイクロマシン) マイクロフォンメーカー。(2011年4月6日付プレスリリースより)

-Bosch Research Technology Center North America (RTC): 1999年、北米初の研究開発拠点として設立。米国に3拠点を保有。

  • カルフォルニア州 Palo Alto
  • ペンシルバニア州 Pittsburgh
  • マサチューセッツ州 Cambridge

 

研究開発体制

-2013年12月末現在、北米のR&Dセンターでは2,000名が研究開発に従事。

技術提携

-2014年、同社のスマートフォン統合ソリューション「mySPIN」が、Jaguar Land Roverの2015年のモデルに搭載されると発表。ニューヨーク国際オートショーにおいて、Jaguar 「F-TYPE Coupe」およびLand Rover 「Range Rover Evoque」に、「InControl」アプリとして初搭載される。この「mySPIN」は、機器と車両をリンクさせ、車載ディスプレイでスマートフォンの好きなアプリを快適に使うことができるという。(2014年4月15日付プレスリリースより)

研究開発活動

電気自動車用バッテリー技術
-2014年、米国のエネルギー先端研究局 (Energy Advanced Research Projects Agency-Energy (ARPA-E)) より4百万ドルの補助金 (交付期間は3年) が交付された。この補助金は主に、電気自動車用バッテリー管理および制御ソフトウェアの研究開発などに使用される。このプロジェクトは、バッテリー容量の30%増加、製造コスト25%低減を目標としている。

酸素センサー

-2012年、米国エネルギー省 (DOE) より2.75百万米ドルの助成金を授与されたと発表。今回の助成金により、同社はクレムゾン大学国際自動車研究センターおよびOak Ridge国立研究所と共同で、インテークマニホールド内の酸素濃度を直接測定し、正確に算出する酸素センサーを開発する。(2012年9月12日付プレスリリースより)

排熱利用技術
-2011年、米国の国立科学財団 (NSF) が助成金を交付。スタンフォード大学、サウスフロリダ大学、Bosch北米研究技術センターによる共同研究に対して、総額1.2百万米ドルが支給されるもの。このプロジェクトは、自動車の排熱利用に関する研究を行う。(2011年3月23日付プレスリリースより)

設備投資額 (北米)

(単位:百万ドル)
2014年12月期 2013年12月期 2012年12月期
全社 235 317 425


-2014年の設備投資額は235百万ドル。以下拠点の拡張に拠出された:

  • 米国ペンシルベニア州Bethlehem
  • 米国サウスカロライナ州Fountain Inn
  • 米国ミシガン州Plymouth
  • メキシコの数拠点

-2013年の設備投資額は、前年比10.7%減少の317百万ドル。過去10年間で、同社は北米市場に約5,000百万ドル投資している。

-2013年の主な設備投資は以下の通り:

  • 米国サウスカロライナ州Charleston拠点:コモンレールインジェクター用ノズルの生産ラインの設置
  • 米国ミシガン州Kentwood拠点:クリーンディーゼル排気システムの生産開始
  • メキシコ Toluca拠点:エンジン冷却用高効率・ブラシレスDCモーターの生産開始

 

国内投資

-2012年、同社は米国ミシガン州Kentwoodに新工場を設立。オンハイウェイ・オフハイウェイ車用の排ガス後処理システムを生産する。

海外投資

<メキシコ>
-2013年から2020年にかけて、メキシコのJuarezおよびToluca拠点に460百万ドル超を投じた生産ラインの新設を計画している。米州での自動車部品需要の増加を見越したもの。

-2011年、メキシコ Mexico Cityに地域本部の新社屋を開設したと発表。面積5,200平方メートルの同拠点に従業員220名が勤務する。新拠点に入居するのは、自動車技術 (OE、スペアパーツ・サービス、カーマルチメディア) 部門、電動工具部門、セキュリティシステム部門、サーモテクノロジー部門。これらは地域統括および販売・マーケティング業務を担当する。なお、同社はメキシコにおいて、カーマルチメディア・通信・監視システムなどを含む自動車用部品・システムの製造・販売を行っている。(2011年4月12日付プレスリリースより)

各種データ

ボッシュグループ 北米地域 - 従業員数

  2014年12月末 2013年12月末 2012年12月末*
モビリティ・ソリューションズ (旧自動車機器テクノロジー) N/A 17,293 16,264
産業機器技術 N/A 3,156 3,306
消費財 N/A 2,395 4,739
エネルギー・建築技術 N/A 1,339
その他 N/A 439 278
合計 28,221 24,622 24,587

 

ボッシュグループ 北米地域 - 部門別売上高

(単位:億ドル)
  2014年12月期 2013年12月期 2012年12月期*
モビリティ・ソリューションズ (旧自動車機器テクノロジー) 80 73 69
産業機器技術 16 14 17
消費財 12 12 20
エネルギー・建築技術 5 5
合計 113 104 106

 

ボッシュグループ 北米地域 - 地域別売上高

(単位:億ドル)
  2014年12月期 2013年12月期 2012年12月期*
米国 98 90 88
カナダ 5 5 8
メキシコ 10 9 10
合計 113 104 106